会津の旅
二岐温泉温泉のお風呂。湯船の底の岩盤から湯が湧き出してきます。かなり熱くて長くは入っていられませんでした。
近くには、大川(阿賀川)の流れが岩肌を削ってできた「塔のへつり」があります。地層の固い軟らかいの違いが、まるで人間が通り道を削って造ったかのように刻まれています。
ちょうどマタタビの時期なのかあちこちの土産物屋で採ったばかりのマタタビの実を売っています。猫に試してみようと買ってみました。半分は傷む前に焼酎漬けに。マタタビの実は、ほとんどはドングリ型ですが、たまにカボチャ型の実が混じっています。店のおばあちゃんはオスとメスだといっていましたが、花ならともかく果実(種)にオスもメスもあるまいと調べてみたら、カボチャ型は虫が寄生して変形した「むしこぶ」なのだそうです。マタタビはつる性の植物で、なぜか巻き付く相手は桑の木なのだそうです。ネコ科の動物はマタタビに含まれるマタタビ酸などの揮発成分で一種の陶酔状態になります。自分で嗅いでみても特に匂いは感じません。以前試したことがありますが、そのときのネコは、マタタビの実をつついてはコロコロと転がして一緒になってじゃれていました。
大川の谷沿いに走る国道から一本山側に入った旧街道沿いには大内宿があります。藁葺き屋根の昔の集落がそのままの佇まいでよく残ったものです。さらに現代になって造られた電柱や道路の舗装も撤去してしまいました。住民憲章には、保存をすべてに優先させるために「売らない」「貸さない」「壊さない」の3原則が貫かれています。
家の前の戸板の下には消火栓が隠されています。最近都市部で見かけなくなった火の見やぐらも健在です。こちらの団子はよくあるみたらしダンゴよりもずいぶん大きいです。
お蕎麦屋さんで打ちたてのそばをいただくことにしました。こんな大きな神棚は初めて見ました。バッタを葉っぱで上手に作ってあります。
通りから裏路地に入ると、ちゃんと電柱と舗装道路があって、車庫の中に外車がとまっていたりします。これも生活の知恵ですね。
村はずれのお堂のある高台に上がると、雑誌などでよく見かける大内宿の風景が広がります。
会津鉄道の野口英世の肖像画の描かれた列車を見かけました。会津鉄道は旧国鉄会津線を受け継いだもの。これと未開通区間だった会津滝ノ原-新藤原間(現、野岩鉄道会津鬼怒川線)が昭和61年に開通し、東武浅草からJR会津若松駅まで、4社の線路でつながっています。
列車を見かけたからというわけでもありませんが、猪苗代湖畔に程近い野口英世の生家(野口英世記念館)に立ち寄りました。生家には鉄骨で上屋がかけられ、昔のこじんまりとしていたときと違った印象です。彼のモットーは「目的」「正直」「忍耐」。これは今でも通ずるものがあります。
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