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2008/03/29

市民と議員の条例づくり交流会議2008 プレ企画 「予算改革をはじめよう!」に参加しました。

 午後から法政大学市ヶ谷キャンパスで開かれた市民と議員の条例づくり交流会議2008 プレ企画 「予算改革をはじめよう!」に参加しました。

 印象に残ったのは、福嶋浩彦さん(前我孫子市長、東京財団上席研究員、中央学院大学客員教授)の基調講演です。

 福嶋さんは、市民自治を徹底的に追及した人だと思います。論理的バックボーンも実にしっかりしていて、明快です。話を聞いていて本当に気持ちがいい。
 続投を望む署名運動も起こりましたが、これ以上長く続けてはいけないという本人の強い意志で、2007年に3期12年続けた我孫子市長を引退されました。以下は、講演の内容から。

 本物の市民参加とは・・・それぞれ利害の異なる市民が対話を避けて、個別に役所に陳情していてもダメ。役所は市民同士の対話のためのコーディネータになるべきだ。
 見識、利害、言いたいことのある人が集まって議論すればよいのだが、混乱が生じたときには市長、議会は直接市民に対峙しなければならない。それが出来なければ、市民参加に対する古典的批判「一部の参加者の意見が通る」に反論できない。市民自治の完成は永遠の目標だ。

 市民自ら地域の理念や方向性を決め、市民自らの手で地域をつくるのが市民自治。
まず、地域の中で市民ができることは、自立して自らの責任と権限で行う。
次に、できないものについて税金を払って行政にやらせる。行政が行う場合、まずは市民に一番近い市町村ができることをすべてやり、市町村にできないことは都道府県、都道府県にできないことは国がやる。これが補完性の原理だ。
 行政は主権者である市民のコントロールの下に置かれなければならない。地方分権の意義は、行政の権限や財源をできる限り市民の近くに持って来て、市民がコントロールしやすくすることだ。

 市民が行政をコントロールする基本は、まずは選挙だ。だから選挙にはマニフェストが必要。もう一つは、日常的な市民の参加だ。
 市民の参加には、予算編成過程の公開とパブリックコメント、補助金助成の妥当性の判断、職員採用への参加、市民債の購入、常設型住民投票条例の制定などさまざまな形態がある。我孫子市では、他の自治体に先駆けて予算編成過程を市民にオープンにして4回の査定ごとに市民意見を募集、どんな要望が出ていてそれがいつ削られたかもわかるようにした。
 直接民主制のほうが本来価値が高いことを理解した上で、間接民主制を運営することによって、民主主義の質が高まると思う。当然、直接民主制でできることは直接民主制でやればよい。

 地方議会は(国会のように議員内閣制ではなく)2元代表制なので「首長vs. 議会」の構図はあっても「与党vs. 野党」はない。予算案の審査も議会と首長がオープンな立場で議論することが大切。だから事前の根回しは一切しなかった。
 従来型の質疑で個々の議員が行政に陳情し、首長提案に賛否を表明するだけの議会から、自治体の政策や方針を議員同士が討論し「議会としての総意」をまとめる議会にしていくべきだ。そのためには、議員同士の自由討論が欠かせない。やむを得ず賛成したり反対したりするくらいなら議会としての総意で首長提案を修正すべきだ。議会として市民の意見を聞き、議会として市民に対し説明責任を果たさなければならない。
 市長も市民から直接選ばれたのだから、市民に対して説明義務がある。議会にだけ説明しても不十分だ。首長は個々の議員の言うことは聞くべきではない。首長と議会は市民に見えないところでネゴシエーションをしてはいけない。

 市民も自治の力を高めることが不可欠。異なる意見や利害関係を持つ市民同士がキチンと対話し、お互い納得できる合意を自ら作り出す力が必要。従来の陳情政治から市民自治につながる参加を得るには、行政は市民同士の対話をコーディネートする力を持つことが大切だ。

 我孫子市では、自治基本条例、常設型住民投票条例、自然環境を守るために市民から資金を集めた「あびこ市民債」、予算編成過程の公表などのほかにも、市の補助金をいったん全廃し再募集、3年ごとに白紙に戻すなど、全国に先駆けてユニークな市民参加施策を展開しています。

 基調講演に続くパネルディスカッションでは、議案の否決、修正、なんでもありの小金井市議会(活発な議会の様子)、市職員から議員になった恵庭市議の林さん(職員の困る質問を例示)などの報告がありました。
 会場ロビーでは、わかりやすい予算書をつくるための各自治体の予算書見本市。学生有志による千葉県鎌ヶ谷市の財政白書「ザイバク」http://www.geocities.jp/zaisei_kamagaya/top/top.htmlの展示も。「ザイバク」は、とっつきにくい財政に一般市民が詳しくなれるように、わかりやすさと面白さを追求しています。

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