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2008/09/16

商工会にて町役場企画課が第5次総合計画の策定について説明。市制施行についての質問が続出。

夜、商工会(企画委員会)に、町役場企画課の担当者に来てもらい、策定作業を始めたばかりの第5次総合計画について説明をしてもらいました。私も会員として聞かせてもらいました。
商工会会員の中から、「総合計画って何?」「自分たちはどう関わることができるの?」といった疑問(問い)が出てくることは、ありがたいことだと思います。積極的に参加してもらえるまたとない機会になれば良いのですが・・・。

今回の総合計画の策定作業は、初めて策定委員の公募やグループヒアリングをするなど住民の参加を意識したものになっています。しかしながら、素案作成時の住民参加は、各種団体の中に属するグループのみを対象とするなど不十分です。そもそも住民から「聞き置く」のではなくて、素案作成作業の中に初めから住民に参加してもらうプロセスが必要だと思います。

もう一つ、今回の総合計画は「市制施行を目指す」ことを前面に掲げていることから、「市になると負担はどうなるか」に関する質問がたくさんありました。
皆さんの知りたいことは、おおよそ以下の点だと思います。私なりにまとめてみました。(役所の説明では慎重すぎてイメージがつかめなかったのではないかと思います。)

<市になると税金がどれだけ増えるか?>
個人住民税、法人住民税、固定資産税、都市計画税などの評価の仕方や税率は基本的には全く変わらないと考えてよいと思います。ただし、市街化区域内の農地が宅地並み(更地の1/3)課税になるため、市街化区域に田畑を持っている人の固定資産税と都市計画税は上がることになります。これに対しては、どれくらい上がるのか質問が出ましたが、「数字の独り歩き」を極端に恐れる役所としては、ケース・バイ・ケースとしてはっきりと答えませんでした。質問するほうは、「およそ何倍から何倍くらい」程度の答えを求めているだけで、個々別々の細かい数字までは必要としていないのですけど、このあたりが役所の気の利かないところです。
平成17年度に知多北部3市1町が合併を検討していたときに合併協議会がまとめた資料によれば、町内の市街化農地にかかわる税収は約1億700万円増えるとされています。面積は約56万4千㎡、地権者数は約900人です。一人あたりの平均にすると。およその感覚はつかめると思います。土地をたくさん持っている人の場合は、固定資産税の課税明細を調べれば、(近くて状況の似ている市街化区域の農地と宅地の面積当たりの税額を比べてみれば)市街化農地と市街化宅地の面積当たりの税額にどれだけの開きがあるか、わかるはずです。おそらく(例外はありますが)2倍弱~5倍前後といったところでしょうか? ただし、住宅が建っている土地については一戸当たり200㎡まで固定資産税が1/6になる軽減措置があるので、それを考慮したうえで比較する必要があります。
(それから、とても複雑になるので詳しい話は避けますが、固定資産税を算出するのに負担調整率というものを掛け合わせて、固定資産税評価額とかけ離れている課税標準額を少しずつ本来の固定資産税評価額に近付けています。したがって、(場所によって何十年かかるかわかりませんが)遠い将来には、たとえ市にならなくても市街化農地の固定資産税は宅地並みに近づいていくことが想定されます。)

<公務員の給料が増えて、人件費負担が増えるのではないか?>
目に見える税金の負担増とは異なり、いったん払った税金のうち人件費に回る額が増加することが予想されます。一見見えにくい負担ですが、公務員の人件費が増えると人件費への住民の税負担が増すことになります。税収が変わらない場合は、当然ほかの行政サービスに回るお金が減ることになります。
では、市になると役所の人件費は増えるのでしょうか? たぶん、まず間違いなく増えることになると思います。市になると人件費が増える決まりはありませんが、職員待遇はえてして世間並み(横並び)で決まるため、同等規模の市の給料に倣うことになりがちです。
また、市になり仕事が増えるなど行政の規模が大きくなれば当然それに伴い人件費が増加します。一般職の人件費だけでなく、首長や議員など特別職の報酬も市に倣って増額される可能性が極めて高いと思います。

<その他の費用は?>
「市になるんだから、それに見合った施設がなければ恥ずかしい」といった声をしばしば耳にします。そのために市役所を建て替えますか?文化会館を造りますか? 市であろうが町であろうが、必要なものは必要、不要なものは不要です。
「市になるんだから」という発想では、市になることによって、さまざまなものの建設費や管理費が重くのしかかってくることになるでしょう。
そうでなくても、電算システムの移行や印刷物の修正や看板の掛け替え費用が市制施行の初期費用となります。

<国・県から移譲される権限は?>
行政側は「市にならなければ一人前扱いされずに権限移譲も受けられない。」と言いますが、具体的にどんな権限が得られるのでしょうか。近い将来にどんな権限が移譲されるかまだ具体的なことは決まっていないようです。現時点で明らかなのは、町から市になるときに、今まで県が行っていた福祉事務所の業務を自前で行わなければならないことです。これは結構大変な仕事だと思います。
国・県 は権限といっても、農地転用や都市計画区域の設定など「おいしい」権限はなかなか渡しません。むしろ、自由度のあまりないやっつけ仕事を回してくる傾向がありそうです。

以上、私なりに気になるポイントをまとめてみました。会場からも同様の質問が出されていたと思います。これからも、多くの方々が町の総合計画や市制施行準備に興味を持っていただき、貴重なご意見をいただきたいと思います。これからのまちづくりに反映させることができればと思います。
3市1町の合併協議のときにも同じことを言ったつもりですが、役所のための市制施行であってはならないと思います。

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