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2008/09/19

借り物の意見書案をオリジナルに

定例議会の前になると、いろんな業界団体や労働団体から「意見書を出して欲しい」と、意見書案のひな型を添えた手紙が議会に届きます。中には、中央官庁や県から「国や県に、こういう要望を出して欲しい」というブーメラン型の意見書案もあったりします。
本来、意見書は議員が自らの問題意識に基づいて、国、県、市町村などの行政にものを申すものですが、残念なことに議会ではオリジナルとは言えない借り物の意見書案が審議されているのが実態です。

今回も、「道路財源の確保についての意見書」と「食料自給率の向上を求める意見書」がありました。
「道路財源の確保についての意見書」は県の音頭取りがあったのか?県下の自治体が一斉に同じような文面の意見書案を出しています。
道路が必要なのに財源が足らない。道路特定財源が一般財源化されてもその分は補填してほしいという、解釈の仕方によっては道路特定財源の復活を望んでいるともとれそうな内容です。それではまずいということで、行政から出てきた原案を「地方の自由に使える財源を移譲する」などの財政措置を盛り込んだ内容に手直しして議会に提案することを議会運営委員会で主張しました。これが基本的に受け入れられ、全会一致で可決される見込みとなりました。

「食料自給率の向上を求める意見書」のほうは、共産党が党の方針に沿った内容の意見書案を出してきました。その主眼は、所得補償や価格補償をすることにより今のままの形態の農業を続けようとすることにあったために、「それでは食料自給率は上げられない」「ほかの産業に従事している人はどうなるんだ」などと、他の賛同を得られない状況でした。しかし、自民党会派内の農業関係者からも、食料自給率確保は重要な課題だからできれば意見書を出したいという声があり、何とか一致点を見つける方向で努力をすることとなりました。
そこで出てきたのが、ほとんど具体策のない案。ただただ国に対して食料自給率を上げてくださいという白紙委任状です。自分たちで消費する食料はできるだけ自国で賄いたい気持ちはみんな同じなのだと思いますが、そのための方法論・具体策がなければ意見書の体をなしているとは言えません。
私たちの会派は少しでも具体的な内容を盛り込もうと対案を出しました。第一案は、新規参入や退出など農業経営の自由化、法人化などによる組織化、農地の所有と使用の分離、集積による大規模化等を含んでいたためボツ。結局次に出した、遊休農地の活用、意欲ある農業経営者の支援、地産地消、日本の食文化の奨励、家庭菜園、都市農業を含めた営農の特色や規模に応じた振興策、各国の多様な農業の共存のための貿易ルールの確立などを盛り込んだ第二案(あまり具体的とは言えませんけど…)が他会派から基本的に了承され、全会一致で可決されることになりました。
食料自給率と一口にいっても、カロリーベースのほかに重量ベース、金額ベース、さらに品目別など様々な算出方法があります。また、たとえば鶏肉の自給率を考えた場合、国内飼育だと種鶏を全量輸入に頼っていても国産とみなされる半面、輸入飼料を与えたものは国産とはみなされないなど、「自給率」の定義による「数字のマジック」があります。大体、飽食で捨てられている残飯を減らせば自給率は飛躍的に向上するはずです。
自給率という数字自体にこだわるよりは、
フードマイレージをできるだけ小さくすることが、食料の安定供給、エコロジー、安全保障、食の安全、食文化の継承などさまざまな面から必要とされていると思います。)

今回のように、議会内で各会派が自分たちで作った意見書案を持ち寄って何度も修正しながら合意に至ったのはこれまでにないことです。これを良い機会に、われわれの議会も、自分たちで考え、案を練り、合意をつくりあげていくプロセスを磨いていきたいものです。

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