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2009/09/24

9月定例議会最終日、子ども医療費支給条例を全会一致で可決。

今日は、9月定例議会最終日。付議された議案の討論・採決がありました。

このなかで、子ども医療費支給条例の一部改正がありました。これは、中学生までの医療費を無料化(これまで、小学生までの入院・通院、中学生までの入院に関わる医療費の自己負担分を県と町が支払っていましたが、今後は中学生の通院費の自己負担分も町が支払うことになります。)するものです。

市町村によって温度差はあるものの、比較的裕福な自治体が多い愛知県内では、小牧市、刈谷市をはじめとする多くの自治体が中学生までの医療費助成を拡充させています。となりの大府市もいち早く中学生までの医療費無料を実現しています。
東浦町でも「子育て応援日本一を目指します」をキャッチフレーズに、中学生までの医療費無料化を実施することを発表。裏付けとなる補正予算案を8月10日の臨時議会で可決し、医療費支給の根拠となる条例改正案を本9月定例議会で可決しました。

子どもを持つ親にとって、わかりやすく安心できる施策ですが、まるで量販店が安売り合戦を繰り広げるように無料化を競い合って消耗戦に引きずり込まれては、弱小自治体に勝ち目はありません。「うちの住民サービスの考え方はこれだ」という特化、差別化が必要です。
※高浜市では、早期から中学生までの医療費助成を行っていますが、自己負担ゼロは医療のコンビニ化を招くとして一定の自己負担を残しています。

私も賛成しましたが、以下の賛成討論でいくつかの懸念点を指摘しました。

 
賛成するに当たって、医療費助成に対する自分の考えを述べさせていただきます。
(自治体間で)なんでもかんでも無料化競争と言う動きがあるとすれば、それに対して警鐘を鳴らしておきたいと思います。

「子ども医療費助成事業」では大府市に倣って中学生までの医療費が無料になります。継続することになるので、今後毎年6700万円ほどの支出増が見込まれることになります。

自己負担なしの無料、それもいわゆる弱者のみでなく一律助成の考え方は、医療のコンビニ化という言葉があるように(医療費の無駄遣いや病院の混雑が加速するなど)サービスを受ける側のモラルハザード、そして財政のモラルハザードを招く恐れがあることを忘れてはならないと思います。
単におカネをばら撒いて、子どもたちが大人になったときに、「あなたたちのためにこれだけの借金を作ってあげたから返しなさい。」では、到底未来に希望の持てる社会とは言えません。
過去、医療費の軽減を段階的に行ってきたのですから、データも蓄積されてくるでしょう。このあたりの問題点と効果を検証する時期に来ていると思います。是非検証していただきたい。

それから、拙速に市制移行を進めようと、慌てて人口を増やすためにバラマキ的な誘導策をしているとすれば問題です。きわめて短期的・短絡的な目的のために長期の支出を強いられることになります。

以上が私の懸念点。心しておかねばならないと思っています。

一方で、これまで、他の自治体に先駆けて目立つアピールをしてこなかった東浦町が、「子育て応援日本一」を掲げたのはひとつの決心だと受け止めています。
「支援」でなくて「応援」とは何か。真の子育て応援とはどういうことか。バラ撒きでない子育て応援、子どもたちにツケを残さない子育て応援、将来の豊かな社会をつくるための子育て応援とはどうあるべきか。熟慮の上で、子育ての苦しい暗いイメージを払拭し、楽しい幸せな子育てを目指していただきたいものです。
今後、この決心を見守っていきたいと思います。

中学生まで医療費無料は、確かにわかりやすく、即実施できる子育て応援ですが、東浦町の、そしてわが国の長期的視野にたった持続的繁栄を考えた場合、初等・中等教育関係など将来を見据えた施策展開も視野に入れていただきたいと考えます。

以上、私なりの懸念点と留意点を申し上げて賛成討論とします。

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コメント

ご苦労様です。マニアといいながら、今回も拝聴できなかったのですが、次回のために教えていただけるとたすかります。

Q1. 本会議の採決前の討論については、時間制限はありますか?

Q2. 今回の賛成討論にたいして、行政側からの意見はありましたか? 

 討論とは、現に議題になっている事件に対して、自己の賛成又は反対の意見を表明することである。しかも、その目的は自己の意見に反対する者及び賛否の意思を決めていない者を自己の意見に賛同させることにある。したがって、簡単な「賛成」、「反対」の意見表示は討論とはいえないわけで、賛成又は反対についての理由を明確に述べながら賛否を論議するべきものである。
   (全国町村議長会編「議員必携」より)

というものなのですが、実際には議会最終日前には各会派で態度を決めてしまっており、「自己の意見に賛同させる」機能はほとんどありません。最後の最後まで議論を尽くして決断するとなればもっとダイナミックで真剣な議会になるのでしょうけど。
私も議員になりたての頃には、最後の最後までどうしようか悩んだものです。http://homepage3.nifty.com/kamiya-a/rep110804.html#gijihoukoku
その点、最近は・・・どうかなあ??

ところで、
A1.1人1回まで、時間制限はありません。キャッチボールはありませんので、本来そんなに長いものにはならないと思います。
A2.議場で公式に意見が出ることはありません。どんな答えを期待されてますか?

10年前の「活発な議論」をぜひとも拝聴したかったです。

行政側はこの場合まな板の鯉なのですから、意見が言えなくても仕方ないとは思いますが、何らかのコメントがあってもいいかなと個人的には思いました。


「子育て応援日本一」を掲げる以上、中学生までの医療費無料は必須である。その上で、初等・中等教育関係についても中長期的な施策を計画中であり、具体的なご提案があればぜひ承りたい。計画の策定にあたっては、議会はもちろん、今後は公募町民の意見も取り入れていく予定である。

出来過ぎですかね?

いずれにせよ、時間無制限にしても、回数が1人1回まででは、「討論」が一方通行にならざるを得ないように思います。

こういうのは、議案の「質疑」のときにすることができます。

「質議とは、議題に供された事件について、疑義をただすものである。」(全国町村議長会編「議員必携」より)

質疑では、賛否の判断に足るよう、議案の中身やその執行について、疑問点・問題点を明らかにすることができます。ただし「例」のような”期待する答弁”を引き出すには、質問の中身を工夫する必要がありますよね。
残念ながら、私自身は9月議会の質疑で、「子育て応援策策定への住民参加」を引き出す質問に思い至りませんでした。
なるほど、”住民ニーズがあるのなら意見は出るはず”ですよね。

繰り返しますが、「討論」は、採決の前の賛否の理由の説明および、賛同への勧誘であって、行政側への質問ではありません。本来一方通行のものだと思います。

それでも以上をご承知の上で、「討論に対する気の利いたコメントくらいあったっていいじゃない??」とおっしゃるのなら、あなたはずいぶん粋者かも・・・。

Q1とQ2を混同されたかもしれませんので、もう一度、整理させてください。

Q1. 本会議の採決前の討論について

時間制限はないが1人1回限りでキャッチボールではないとのことですが、「賛否の理由の説明および、賛同への勧誘」を行う意味で、議員間では一方通行であってはおかしいのでは?と思ったまでです。「討論」とは本来、「互いに議論をたたかわすこと」(広辞苑)ですから、1人1回限りでは言いっぱなしだと思うのです。もっとも、会派ごとに次々と発言者を用意して議論をたたわせるという前提であれば、杞憂にすぎないでしょうけれど。

Q2. 「討論」にたいする行政側のコメント

「質疑」ではないのだから、コメントはできないということですね。了解です。やはり、行政側はこの時点ではまな板の鯉なわけですね。鯉に気の効いたコメントを期待するかという点については、私は粋人ではありませんので、そこまでは申しません。ご期待に添えず申し訳ありませんが。。。

議会としての意思形成をするために、ちゃんと議論しろと言うことですね。

「議会」と言いながら議論する場がないという指摘は、以前から議会改革の議論の中でされてきました。
栗山町など先進地の議会基本条例http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/parliament/img/kaisetu.pdf
の中には「討議」と言う言葉が出てきます。これは行政への言いっぱなしで終らずに、議員相互間の自由討議が中心となるべきとの考えです。
おっしゃるとおり、東浦町議会の本会議や委員会でも、議員相互間で議論する仕組みが欲しいと思います。

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