行ってきました”ビオカフェ”
先日案内を載せた”ビオカフェ”(まちの本屋さんでサイエンスカフェの企画)に行ってきました。
それぞれの専門家が30分程度で軽妙にリレートーク。
侵略的外来種による生態系攪乱の事例がたくさん紹介されました。
例えば、堀川に40kgのワニガメ。ほとんど海亀級です。いまや県内各地に出没しているようです。
アライグマも都心に進出中。日本では天敵がなく、繁殖を妨げるものがありません。
ブラックバスやブルーギルが入れられたため池では、小型の魚や稚魚、水生昆虫など在来種がほとんど見つかりません。同じため池でもコンクリート張りで直線的な護岸のものより、浅瀬があったり植生があったりするものの方が(隠れ場所があるためか)在来種が残る可能性が高くなります。
きれいな花を咲かせる西洋スイレンも侵略的外来種。最初は良かれと思って誰かが池に入れたのでしょうが、一旦はびこると地下茎が縦横に伸び、葉は水面を覆って、他の植物が生息できなくなります。少しでも地下茎が残るとまた増殖するために容易に取り除くことはできません。
最近では、コイも同じく侵略的外来種として駆除の対象です。かつては、水辺に親しんでもらおうと善意で池や川に放流されるケースが多かったのでしょう。
ミシシッピアカミミガメは学名をTrachemys scripta elegansというのだそうです。頭部側面(耳の近く)の赤のワンポイントが「エレガント(気品がある)」と言いたいのでしょうか。
普通、種が違えば交雑しないというのが種の定義でもあるのですが、カメの場合は種間交雑して、なおかつ変種が繁殖可能なところが、レオポン(ヒョウとライオンの交雑種、繁殖能力なし)などとの大きな違いだそうです。
地元の山崎川流域の人たちや行政関係者も来ていて、「当時は良かれと思って、コイを放流したり、スイレンを植えたりしたのに。」とか「コイを育ててきた文化、歴史があるのに、駆除するなんて。」など、コイやスイレンの擁護論もたくさん出ました。しかし、「庭ならともかくコントロールできない自然界への人為的放流は、その生き物にとっても他の生き物にとっても迷惑なことではないか。」「コイなどのスター性のある生き物しか論じていないが、日陰の生き物のことも同様に考えては。」などの反論もたくさんあって大いに盛り上がりました。
面白かったのは、コイが生物多様性に与える悪影響を大人がほとんど認識していないにもかかわらず、小学6年生はよく認識しているというアンケート結果です。もちろん環境教育の効果がはっきり出ていると喜ぶこともできますが、逆に画一的な価値観の押し付けになっていないか気になるところです。
私も年に一度、小学校の教壇に立つことがありますが、相変わらず今の小学生もディスカッションする習慣があるとは言えません。いきおい講師のメッセージが、無批判で教条主義的にインプットされることになります。
生態系と同じく、価値観のベースは多様であるべきだと思います。「コイは悪でメダカは善」みたいな単一の価値が横行するような社会は脆いと思います。
異なる主張をする講師を何人か招き、子どもたちでディスカッションできればそれに越したことはないのですが、小学校にはそんな余裕はありません。こちらもできるだけ押し付けの主張は前面に出さず考えさせる形式の授業にしたいと心掛けてはいますが、パワーポイントできれいで分かりやすいスライドを作ろうとすると主張が先鋭化しがちです。
次世代を担う小中学生には、批判力と議論をする力を、是非とも身に付けてもらいたいと思います。これは、グローバルに活躍する上でも、英語力よりもはるかに大切な条件です。
東海地方には自然系の博物館がないのが、住民の無知、無関心を呼んでいるという指摘もありました。COP10を機に自然史博物館を誘致しようというアイディアです。しかし、オリンピックや万博に便乗してハコモノを建設しようとするような動きとどう差別化できるかが問題だと思います。
ビオカフェの内容については、講師のお一人がブログhttp://yamanenone.at.webry.info/201002/article_1.htmlで詳しく紹介していらっしゃいます。一見の価値ありです。
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