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2010/06/25

う・ら・らの利用状況と22年度の事業計画は?・・・東浦町地域公共交通会議を傍聴

6月23日、前回に引き続き、22年度東浦町地域公共交通会議を傍聴しました。(どなたでも傍聴可能です。)

地域公共交通会議とは、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律及び道路運送法施行規則第9条の2に基づき、地域の実情に応じたバス等地域公共交通について協議するために設置されたもので、要は、東浦町と運送事業者(バス会社)、地域住民、関係行政機関などの代表者が参加し、町運行バス「う・ら・ら」の運行事業について話し合う会議です。学識経験者・アドバイザーとして名古屋大学の加藤博和准教授に加わっていただいています。

平成20年10月1日に知多バスの路線の廃止を受けて、東浦町運行バス「う・ら・ら」の路線網とダイヤを再編成しました。低床バスを新たに加えバスを3台から4台に増車し、2路線から4路線(6系統)に拡大、JR緒川駅東口を乗り継ぎ拠点とし、東ヶ丘、長寿医療センター、平池台、刈谷駅・総合病院の各方面が結ばれました。それから1年半以上が経過し、地域公共交通会議で、これまでの利用状況と今年度の事業計画を協議しました。

●利用状況

再編成後6ヶ月毎の路線別乗車人数の比較
 
        H20年10月  H21年4月   H21年10月   シェア   伸び率
路線名    ~H21年3月  ~H21年9月  ~H22年3月  (H21後半) (H21vsH20)
A刈谷線      9,812     16,033     15,927    13%   62%
B長寿線    13,603     14,043     13,438    11%   -1%
C長寿線      8,815      8,501      8,316     7%   -6%
D東ヶ丘線   37,721     36,033     34,484    29%    -9%
E平池台線    22,712     21,659     21,138    17%    -7%
F平池台線    28,375     27,829     27,694    23%   -2%
                                                                         _
計        121,038   124,098    120,997   100%    0%
乗継人数     3,748     4,157      3,884      3%   

  ※A刈谷線(緒川駅-刈谷駅)
   B長寿線(緒川駅-森岡中町経由-長寿医療センター)
   C長寿線(緒川駅-半ノ木経由-長寿医療センター)
   D東ヶ丘線(緒川駅-東ヶ丘)
   E平池台線(緒川駅-体育館経由-平池台)
   F平池台線(緒川駅-ふじが丘経由-平池台)

新規路線の刈谷線は、当初9812人(H20年10月~H21年3月)と利用者が少なめでしたが、認知度が上がるにつれて15,927人(H21年10月~H22年3月)に増え、この間の伸び率は62%となりました。他の路線については、横ばいもしくは微減となっており、利用者全体としては増えていません。

各停留所の年間利用者数と伸び率の比較
 
 停留所  乗車人数(H21年度) 伸び率(対前年度)
 イオン東浦    40,958     0%
 緒川駅東口    23,409    31%
 アイプラ前      14,409    22%
 県営住宅      13,156    14%
 刈谷駅南口     9,594     -
 げんきの郷     9,070   -14%
 藤江小学校西   7,747    45%
 新田分団詰所   7,374   -11%
 役場          6,878   -26%
 東浦駅        6,313      5%
 長寿医療センター 5,979    -24%
 相生の丘       5,526     -
 平池台        5,231   -22%
 あいち健康プラザ  5,134   -23%
 刈谷豊田総合病院 5,064     -

利用者の多い停留所(年間5,000人以上が利用)は、上記の通りです。これらの内で、再編成前と比べて利用者が増えたのは、緒川駅東口、アイプラ前、県営住宅、藤江小学校西、など。一方、利用者が減ったのは、げんきの郷、新田分団詰所、役場、長寿医療センター、平池台、あいち健康プラザです。

●年度別収支状況

Busnendobetsujoukyou20100623

20年度後半(H20年10月)から路線とダイヤを再編成、バスを3台から4台に増車、さらに21年10月から所有していたバス1台を廃車、リース運行に切り替えたため、年間の運行委託費が3500万円から6700万円と大幅に増えました。一方、運賃収入は、1600万円程度で増えていないため、営業係数(100円稼ぐのにかかる経費)は228から427と大幅に悪化しています。以前が良過ぎた(運賃を200円にするとトントンに近付くようなコミュニティバスは異例)とも言えますが、際限のないコスト増には要注意です。利用度を上げるなどして改善したいところです。

●今年度のスケジュール

 7~9月  1800人に無作為アンケートを実施
 9月    アンケート結果を基にダイヤ・路線の見直し検討
 10月   バス車両を更新
       (マイクロバス1台(2号車)を廃止、中型バス1台をリース)
 11月   産業まつりでバス車両展示
       産業まつりの乗車料金無料
       「う・ら・ら」無料の日
 1月     22年度第2回地域公共交通会議
        (事後評価、見直し検討)

7月に無作為抽出でアンケート調査を行い、その結果をもとにダイヤ・路線の見直し検討をします。昨年度に引き続きバス車両を更新します。産業まつりで、う・ら・らのPRイベントをします。その他として、バスの行先表示と車内アナウンスの改善、バス車両を使った有償広告の検討などを考えています。

●出席者の意見

地域でバス停の掃除をしては、バス停に有料広告を募っては、バス停のネーミングライツは、ウォーキングの人が利用しやすくしては、観光案内地図にバス路線を入れては、時刻表に広告を入れては、車内に子どもたちの絵を展示してギャラリーにしては、子どもたちにボディの絵を描いてもらっては、などなど、会議に参加している区長さんやバス利用者から、バスの収支改善や利用度アップのための意見がたくさん出ました。警察の方からは、高齢者が免許証を返納したら一定期間バスが無料になるような、公共交通への移行促進策はどうかとの意見が出ていました。

加藤博和准教授は、「いま町がもらっている国の補助金(21年度は1700万円)は22年度限りで打ち切りになるが、いま国が検討中の交通基本法が来年成立するだろう。基本法の中で移動の権利が保障されれば、国は地域の公共交通を支える施策を出してくるだろう。したがって、国に対して、東浦としてはこうありたいという意思表示をすることが大切だ。」と指摘されていました。

●余談

交通権(移動の権利)に照らせば、交通空白地帯の移動手段も確保する必要が出てくるでしょう。それでは、バスをくまなく走らせることが対策として適当なのでしょうか。大量輸送に不向きな地域の公共交通にはタクシーのほうが相応しいのかもしれません。これからはバスだけでなく、鉄道やタクシーや自転車をも含めた交通計画が求められるのではないでしょうか。

スイスは、小さな険しい国ですが鉄道が発達していることはよく知られています。それに加えて、ポストバスと呼ばれる郵便配達兼路線バスが地域の足になっています。それぞれの地域でどんな公共交通システムを築くか柔軟な発想が求められていると思います。

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