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2010/07/17

『生命流域シンポジウム in 王滝』 夕食後、シンポジウムが始まる ~大沼純一さんの基調講演と、河村たかし名古屋市長&柳川喜郎前御嵩町長の対談~

 

<このシンポジウムを企画した大沼純一さんの基調講演から>

Convention on Biological Diversity・Conference of the Parties10(生物多様性条約・第10回締約国会議)http://www.cop10.jp/aichi-nagoya/index.html http://www.biodic.go.jp/biodiversity/ が10月に名古屋で開かれる。

生物多様性条約の3つの目的は、
・地球上の多様な生物をその生息環境とともに保全すること
・生物資源を持続可能であるように利用すること
・遺伝資源の利用から生ずる利益を公正かつ衡平に配分すること

毎年4万種の生物が絶滅していると言われる中で、日本は海外の生物資源・生態系サービスを金で買いあさっている。国内に目を転じると、都市部が一方的に山村などから生態系サービスを収奪している。この一方通行の流れを変えて、地域の再生を図ることはできないのだろうか。

江戸時代、木曽の森林は尾張藩の領地で、地元民はヒノキを許可なく伐採できず、「檜一本、首一本」といわれるほど厳しく管理されていた。その反面、尾張藩は木曽に対して年間一万石(現在価値で約2億円)もの米を贈っていたという記録が残っているそうだ。

東京都は明治時代に奥多摩などに26,000haの水源林を購入して水源涵養をしている。横浜市は大正時代に相模川上流の山梨県道志村に2,800haの水源林を購入し、ゴルフ場立地問題が起きたときには水源基金を設立して道志村を応援している。
一方、名古屋市は大正3年に木曽川の(ダムに依らない)自流水利権をタダ同然で手に入れたのに水源林を持っていない。

名古屋市も、上流からの恵みを一方的に受け取るだけでなく、市民・企業からの水源税なり、水道料金から一定額を水源基金に回すなど、上流に対して応分の負担、一定の責任を果たすべきではないだろうか。
豊田市は水道料金のうち1㎥に付き1円の水源基金を集めて上流の森林整備に充てている。

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<河村たかし名古屋市長と柳川喜郎前御嵩町長の対談>

大沼さんの基調講演のあと、河村たかし名古屋市長と柳川喜郎前御嵩町長の対談があった。河村市長は、衆議院議員を辞めて名古屋市長となり、議会改革、減税、住民自治の新たなしくみの創設など独自の政策に取り組む今注目の人。柳川さんは、木曽川中流域の支谷である小和沢を産廃で埋め立てる産廃処分場計画に体を張って反対し、濃尾平野の母なる川の環境を守った人だ。
河村さんは、夕方の対談に間に合うように単身名古屋からJRでやってきて、最終のしなのでトンボ帰りするのだそうだ。
濃いキャラ2人の掛け合い漫談だ。柳川さんが河村さんから発言を引き出す形で進む。

河村さんは開口一番、「増税はいかん!」「水源税は増税そのものだし、水源基金も水道料金に上乗せすれば増税と同じだ。」と一喝?!
これは、大沼さんが基調講演で、上流の森の恩恵を受ける下流域の市民が、上流域のためにできることとして、水源税または、水道料金からの一定割合を基金に積み立てるなどの制度化を提言したことに対するリアクションだ。下流域の都市部が上流域を支えていく仕組みの必要性には理解を示したものの、改革はまず減税から始まるというのが河村市長の持論だ。
河村市長によれば、市民に減税をするから、市民の意思で減税分を上流域などへの寄付に回して欲しいとのこと。ついでに「森を買えば財産として残る。議員報酬や政務調査費とは違うでよ~」とも言った。

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休暇村の存続については、「わしゃー、望遠鏡が好きだでよー。」との答え。天体観測と河村さんのミスマッチがなんともいえないが、この会議室のすぐとなりにはドームがあって口径60cmの反射望遠鏡を覗くことができる。王滝村から尾張藩のよしみで一緒になろう(飛び地合併?)と声がかかれば名古屋市も考える旨の発言もあった。

河村節は続く。市長は、名古屋駅前の桜通のロータリーのところにある「渦巻き」が気に入らないのだそうだ。(確かにあまりセンスは良くなさそうだ。)その渦巻きを取っ払って、代わりに名古屋開府400年にちなんで樹齢400年の木曽ヒノキを街の玄関のシンボルとして植えたいと言っても、市の職員がとり合ってくれないとボヤいていた。「名古屋は木曽のおかげで繁栄してきた。」「都市には住む自慢が欲しい。」と河村さんは言う。
このやりとりを聞いていた瀬戸普王滝村長によれば、樹齢400年の木を移植しようとすれば根回しに10年はかかるそうだ。

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