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2010/12/18

生理学研究所 市民公開講座「神経科学神話を超えて」

岡崎市にある国の研究機関、自然科学研究機構 生理学研究所主催の市民公開講座が研究機構に隣接する岡崎コンファレンスセンターで開かれました。

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OECDの報告書によれば、世の中にはびこる脳神経科学の”神話”として以下のような実例があるそうです。

①右脳と左脳は異なる働きを担っており、どちらが優位かで人は「右脳型」と「左脳型」に分けられる
②私たちの脳は全体の10~20%程度しか使っていない
③語学や楽器演奏など、学習には適切な時期があり、それを逃してはいけない
④睡眠学習は効果がある
⑤記憶力は改善できる
⑥女性の脳は男性と大きく異なる
⑦生後3歳までに、脳の基礎的な能力はほぼ決まってしまう

脳科学の進歩の成果を安易に流用して、”神話”が一人歩きしてしまうことは憂慮すべきことです。これらの神話に見られる「エセ科学」や、あたかも脳科学のお墨付きがあるかのような誇大宣伝の危険性を指摘して、このような脳神経神話はなぜ生まれたのか、科学者は同対処しようとしているか、騙されないためにはどうしたらよいか、科学を正確に伝えるにはどうしたらよいかなど、科学と社会を取り巻く状況について、脳神経研究者や物理学者、哲学者などが一堂に会して議論しました。

科学と社会の健全な関係のために、われわれ市民として、
・個人は少しだけ理屈っぽくなる
・証拠のない話しは信じない
・理屈にかなっているかを考える
・別の考え方ができないか考える
ことが必要との指摘がありました。

せっかく期待して試しているのに、脳トレや脳サプリが脳に効かないというのは「余計なお世話」という向きもあります。しかし、ニセ脳科学を放っておけないのは、弱者に対する侮辱だから。非科学的な言説を放っておくと社会の劣化を招くから。との指摘がありました。
脳トレや百マス計算についても、計算に慣れるなどの直接的な効果以外に、喧伝されているような効果を過度に期待するのは要注意です。

かなり哲学的な内容も含まれましたが、一般参加者からの質問や意見にも十分時間をとって、丁寧な受け答えをしてくださったシンポジウムでした。

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