あいちサトラボ・・・モリコロパーク 「里山づくり活動」 ~散策路現地調査とため池工事現場見学、年間計画の意見集約~
1月29日(土)、久しぶりに「あいちサトラボ『里山づくり活動』」に参加しました。このところ、ことごとくPTAなど他の予定とと重なってしまっていました。
この活動は、モリコロパークの県民公園づくり空間(万博のとき、アジアの国々のパビリオンがあった辺り約2ha)を使って、県民参加で、県民が発案して、県民がつくり、県民が運営し、県民が育てる県民の公園づくりを目指しています。
2007年に愛知県が県民公募でワークショップをスタート。ワークショップで考えたこの公園のテーマは、「農の営み」「先人の知恵」「里山体験」。ここに訪れる人たちが、汗を流し協力し合い、里(農)のエリアと森のエリアで、「遊びを開拓する・・・公園を創っていく」こと自体を遊びにしようという新しい発想の公園なのです。
2010年からは、新メンバーを募集して「モリコロパーク里山開拓団」を結成、里のグループと森のグループに分かれて実際の公園づくりが始まりました。
私は、利用者である住民意見を生かした都市公園づくりへのヒント、そして、住民参加の際の合意形成の手法を学ぼうと、このワークショップに応募しました。
当初私は、もっと人工的な公園をイメージしていたのですが、里山や農作業など、自然や先人の知恵を生かした公園にしたいという参加者の声が強く、谷津状の地形とそれを取り巻く雑木林を利用した農体験・森体験の場にしていくことになりました。
結果的に自分にとっては、都市公園づくりというよりも、今、東浦町で整備中の「(仮称)自然環境学習の森」の保全活動を進める上での参考にもなっています。
「あいちサトラボ『里山づくり活動』」についての以前の記事は、
http://kamiya-a.cocolog-nifty.com/turezure/2010/10/post-213b.html
http://kamiya-a.cocolog-nifty.com/turezure/2010/04/post-48c7.html
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あさ9:30に現地集合
里のグループは、公園内で竹を切り出し、サヤエンドウのための支柱づくりをしました。
わたしたち森のグループは、森の散策路の危険箇所チェックと安全対策を考えます。散策路予定地を歩いて調査しました。散策路は、主に、昔この森の中にあったフィールドアスレチックのコースを再整備して利用することにします。
① ここは急坂。みんなが通る場所であることを考えれば階段を付けたほうがいいかも。
② ここは里のエリアを見渡せるちょっと急で幅広い斜面。階段などで規制するよりも、若草山のような草地にして子どもたちが自由に降りれるようにしては。
③ この急坂も階段にするよりは、松の木を生かして、木の間を縫って歩くようにすれば、楽しいし、下まで転げ落ちることもないのでは。
途中、枯れたコナラの枝に天蚕(ヤママユガ)のサナギを見つけました。枯れ枝に緑の繭が目立っています。
⑤ こちらは、里のエリアへ一気に下るゲレンデ状の斜面です。階段が付いていますが、ゲレンデを広くとるためには、上から見て右脇にルート変更した方が良さそうです。ゲレンデを使って落ち葉滑りでもできそうです。新ルートにテープを張り替えます。
⑥ ここもちょっと急です。しかし、どこも一律に階段にしてしまうのではなく、だれでも安全コース、自然散策コース、冒険コースなどコース設定をして、コースの特徴にあわせた整備をした方が良さそうです。さしずめ、ここから先は冒険コースでしょうか。
⑦ コース脇の土留めが腐っています。道幅は十分にあるので擁壁を造り直すよりも、撤去して安定勾配にしたほうが良さそうです。
⑨ ここは、すり鉢状にえぐれた谷になっています。昔はつり橋のような遊具があって、結構迫力があったそうです。
ここをどう使うか、柵を設けたほうが良いのか?この地形を生かした遊びは考えられないか? 丸木橋、つり橋、ネット渡り、ターザンロープ、野猿、落ち葉飛び込みなどなど遊び心が膨らみます。
⑩ このあたりは、いかにも森の中を探検しているような「いい感じ」です。
このコースは、工事業者には頼まず、自分達でコース整備したほうがワイルドな感じになりそうです。
⑪ ぐるっと森を一周して、軽自動車でも通れそうな安全コースを下りて里のエリアに戻りました。
歩いたルートの地図です。地図上に写真を撮った場所の番号を表示してあります。
あいちサトラボの開拓プランです。ため池と小川、水田、畑、ひろばは現在造成中。
サトラボ交流館(拠点施設)は来年度着手予定。
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里のエリアでは、ため池、灌漑水路、田畑の造成が始まっています。さすが県のやることは大掛かりです。
ため池工事現場に入ってみます。まだ水を貯めていないので、池の底まで下りるチャンスです。堤体が大げさな割に小さな池ですが、500トンの水を貯められる設計です。
堤体を貯水池側から見たところです。みんなが立っている所が池になります。堤体の中央下部のコンクリート枡が灌漑用水の取水口、堤体上部のコンクリート型枠のところが余水吐になります。
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午後からは、新築の地球市民交流センターで、計画作りの話し合いです。来春からの一年間にやりたい活動、できそうな活動を、それぞれが付箋に書いて模造紙に貼り付けていき、カテゴリー別に整理、活動の骨子をまとめます。
森のグループでは、散策路づくり(森のルール、案内板、道づくり、森の入口づくり、ベンチ・展望台など)、森づくり(マップ作り、場所や木のネーミング、生き物調査、森の手入れ、堆肥づくり、森の収穫)、森の遊び(自然の森探検、森を感じる”音・風・季節・ハンモック・ピクニック”、道具を使って冒険しよう”丸木橋、吊橋、ネット渡り、ターザンロープ、樹幹ウォーク”、虫と遊ぼう)などの意見が出ました。これだけ全部はできませんが、優先度を決めて、できるものから実践していきたいところです。
モリコロパーク里山開拓団と県、施設管理協会の役割分担を考える必要もあります。公園敷地と県が設置したものは県管理、開拓団が作ったものは開拓団の管理としてはどうかとの意見が出ました。森の管理は、現行の県管理(年2回の下草刈り、カシノナガキクイムシ対策、倒木の除去)は県に任せて、開拓団は草刈りや薪拾い、落葉拾いなどを手始めに、徐々にできることを増やして行きたいところです。森の管理については、県と情報を共有しつつ専門家から里山管理のアドバイスを受けたいとの考えです。拠点施設やトイレ、かまどの管理は設置者の県にお願いする方向で検討してはどうかとの意見でした。
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このあと、同じ場所で、軽く新年会。メンバーが買い物に行っている間、他のメンバーは椎茸のほだ木づくり。コナラの枝にドリルで穴を開けて、菌の付いたコマ木をハンマーで打ち込んで出来上がり。これを林の中で寝かせます。
さて、買い物組が帰ってきて、乾杯です。
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ところで、会議に使った建物は、リニモの駅近くに昨年10月オープンしたばかりの「地球市民交流センター」。屋上緑化と言うか人工地盤の下に巨大な空間が口を開けています。この中に大小さまざまなスタジオ、多目的室、学習室などの貸しスペースがあります。意味不明のスノーマンが屋根からのぞいています。
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