下水力発電・・・ウンコの力をなめてはいけない??
農業用水路や工業用水や上水道の未利用落差を使った小規模水力が、自然エネルギーの有効利用の観点からしばしば話題になるが、下水の位置エネルギーを利用して発電することは話題に出ない。
特に、都会の高層ビルに注目すると、地上100~200mの高層階から落ちてくる水のエネルギーは馬鹿にならないのではと思う。屋上に降った雨も同様だ。
問題は、水圧を利用しようとすれば、水はけが悪くなることだ。それから、トイレや厨房などからの汚物や固形物が混ざっていることも実用上の問題になりそうだ。システムが複雑になれば、配管詰りや水漏れなどのトラブルも起きやすくなるだろう。しかし、高層ビルの下水の包蔵水力がどの程度あるか試算してみる価値はあると思う。
高さ160m地上40階建ての高層マンションで、各階10戸。1戸あたり1日の水道使用量を600ℓとすると、1秒あたりの水量は1戸あたり0.00694kg/sec。1階あたりの高さは4mと、マンションとしては高めだが、一定の廃水がコンスタントに流れ、100%の効率で電力に変換されると仮定した場合、
40
9.8×∑0.00694×10×4×(n-1)≒2.12kw
n=1
※重力加速度を9.8m/sec2とする
超高層マンション1棟で電気温風器2台分ほどの電力しか賄えない。意外と小さい。残念ながら、あまり実用的ではなさそうだ。
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