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2011/12/13

シンポジウム~長良川河口堰開門と生物多様性~「よみがえれ長良川! よみがえれ伊勢湾!」に参加しました。

12月10日に、シンポジウム~長良川河口堰開門と生物多様性~「よみがえれ長良川! よみがえれ伊勢湾!」に参加しました。

最初に、大村秀章愛知県知事、河村たかし名古屋市長、今本博建京都大学名誉教授(長良川河口堰検証専門委員会共同座長)らから挨拶。そのあと、基調講演とパネルディスカッション。要点を以下にまとめてみました。

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河村たかし(名古屋市長)
天の水は「もうやいこ(share)」しなくてはいけない。まずは堰を開けてみることだ。

大村秀章(愛知県知事)
まずは河口堰を開門して検証すべきだ。利害関係の複雑な連立方程式があるが、方程式は必ず解ける。PT専門委員会を11回開いて開門調査の方向性を出した。建設官僚は河口堰は必要だというだろうが、そこまで言うなら公開で討論すればよい。環境と共に生きていく、発展していくことをCOP10で確認したはずだ。発想の原点を環境に置こう。代替策のハードルは必ず越えられる。民主主義の国では政治が将来を決める。政治を決めるのは世論だ。日本が世界に誇る長良川を取り戻そう。

今本博建(河口堰検証PT共同座長、京都大学名誉教授)
河口堰の利水面では、開発水量22.5t/secのうち16%しか使われていない。治水面では、洪水の水位に影響があるのは浚渫よりも潮位だ。浚渫したところもすでに土砂の堆積が起こっている。河口堰を開門しても農地の塩害は起こらないとみている。長良導水などの取水に支障が出るが、木曽川の休眠水利権でカバーできる。環境面では、河口堰のせいで冬場に藻類が増えたり、貧酸素状態、汚泥の堆積、ヨシ原の後退、魚貝類の減少など生態系にダメージを与えている。公開討論会を開いて、皆さんに国交省と我々の主張を比較判断してほしい。

大沼淳一(実行委員会代表、生命流域ネットワーク)
人類は、地球的限界と知の限界(不確実性)の2つの壁に突き当たっている。ウランは50~100年で枯渇するといわれている。今の人が電気を使い未来に核のゴミを残すのはおかしい。日本の国土面積は56位?だが、世界6位の排他的経済水域、2位の森林率、里山や棚田の長い歴史、雪の恵みなど、自然と美しい国土に誇りを持つべきだ。脱成長社会の扉を開け、南北問題(貧しい地域が富める地域の犠牲になる)を解決しよう。

野田知佑(カヌーイスト、作家)
吉野川可動堰の反対運動を見習うべきだ。日本の田舎では「反対」と言ったらおしまい。反対とは言わずに、「みんなで考えてください」と言った。政党とも縁を切った。手応えがあったので楽しくやった。真冬に住民投票をやったが寒くても運動が苦にならなかった。吉野川を使って子どもと楽しく遊んだ。水遊び、魚獲り、焚き火が子どもの人生を変えて川ガキをつくった。彼らは大人になっても川を守る世代になった。国交省には金と権力と時間がある。国交省はあきらめない。川を守る世代を育てる必要がある。熊本県では球磨川の荒瀬ダムを廃止したら有明海がよみがえりつつある。

蔵治光一郎(河口堰検証PT専門委員、東京大学准教授)
名古屋で歴史をひっくり返すような議論が行われている。大村・河村共同マニフェストのなかに、COP10の継承、木曽川水系連絡導水路計画の見直し、長良川河口堰開門調査、集水域単位で河川を管理(海外では流域委員会ネットワークで管理)などがある。河口堰開門調査PTは、公開したこと、傍聴席が100ほどあること、議事録は記名かつ全文公表、傍聴者の発言の機会があること、ユーストリームで会議を公開、報告書は委員が自身で書くなど画期的な運営。PTでは、河口堰の環境への影響とメリットを勘案している。治水面では、地盤沈下と、砂利採取、前浚渫で洪水が十分流下する構造だ。前浚渫で塩害はなかった。異常少雨への備えは節水が優れている。長良導水(知多半島の上水道)の代替水源には木曽川の工業用水を充てられる。

大橋亮一(長良川漁師)
河口から36km地点よりも下流の漁師は自分以外皆やめた。漁網にヘドロや青ノリ絡み付いて魚が獲れない。魚も減った。生きているうちに少しでも良い川に、毎日そればかりを考えている。

向井貴彦(岐阜大学准教授・魚類学)
河川干潮域面積は、過去、堰をつくるなどして3川で40%減った。河口堰下流では25%減った。今、長良川の観潮区間は河口から5km、一方、湛水区間は35kmにもなる。

知多半島の住民は水の安定供給さえ確保できれば、木曽川の水を飲みたがっていると思います。伊勢湾の漁師さんには河口堰の開門を願っている人が多いのではないでしょうか。

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コメント

河口堰開門について
建設当初から結果の分かっていた今回の開門調査の必要性。
工事開始時も同様であったが、調査結果がどうなっても単なる近隣住民説得材料のセレモニーに思われる。
必要性を何故もっと具体的に公表しないのか、今回の開門調査も「当時より景気が悪くなり、水の需要が伸びない」から開門するとマスコミでは言われている。
莫大な費用をかけて作った河口堰をそれだけの理由で無用の長物に何故できるのか理解できない。
その程度の理由で作り、壊すことができるのは置き換えるとその程度で国の方向が決められるのではないかとさえ危惧される。
我々市民が声を出さないための現象でもあるように思う。

投稿: 廣瀬武司 | 2012/01/08 19:26

廣瀬さま

賛成にしろ反対にしろ、市民が声を出さなければいけないと思います。

ただし、
造ってしまったから、それを正当化するために開門できないというのでは、本末転倒だと思います。
間違いは間違いと気付いた時点で正すべきです。

投稿: 神谷 | 2012/01/13 00:14

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