東区白壁・主税・橦木町界隈の散歩
4月29日に文化のみち橦木館で開かれていた「MO-YA-CO展覧会」。障がいを持つ人たちが生み出すアート展です。座敷や床の間や蔵の中に作品が展示されています。それを家の中を巡りながら観るという趣向です。
橦木館は、陶磁器商として活躍した井元為三郎が大正末期から昭和初期にかけて建てたものです。名古屋市の有形文化財、景観重要建造物に指定されていますが、一時は取壊しの危機にありました。それを名古屋市が買い取って見学できるようになっています。建物の内部や庭園を借りてイベントなども開けます。以前、ここに演劇を見に来たこともあります。
この建物は、和・洋ハイブリッドなのです。玄関は洋館なのですが、奥に行くと日本家屋になっています。
洋館部分の玄関ホールと2階の旧娯楽室。
近くには文化のみち二葉館があります。二葉館は、日本初の女優と言われる川上貞奴と、 電力王の福沢桃介が、大正から昭和初期にかけて暮らしていた邸宅を創建当時の姿に移築復元したもので、貞奴の関連資料を展示しています。
こちらは、旧豊田佐助亭。佐助は豊田佐吉の弟。この近くにあった豊田家一族の屋敷のうち現存するのはここだけ。もう夕方で閉まっていました。火・木・土にはガイドボランティアによる建物ガイドもあるそうです。
この界隈は、明治から大正期にかけて財界人たちの邸宅が建てられたところです。昔からのお屋敷町。江戸時代は武家屋敷が立ち並んでいました。いまでも、碁盤の目状の区割りと緑に恵まれたお屋敷がたくさんあります。
老舗料亭のか茂免(かもめ)や幸楽もこの一角にあります。か茂免の敷地内には樹齢100年は優にあるだろう樅の巨木があります。
屋敷を生かして洒落たフレンチレストランになっているところもあります。
時代の流れには逆らえないのでしょうか。立派な門構えのみを残してマンションに建て替わってしまったお屋敷も目につきます。
こちらは、かなり傷んでいます。はたして修復中なのか、取り壊しを待っているのか、気になるところです。
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コメント
スゴイ人達の 街だったんですね。
相続税 街の発展 都市計画 いろいろ気になります。
名古屋の都市化と 東京の都市化は どう違うのかナァ
投稿: 謎の三文字☆村石太 | 2012/05/31 05:36
謎の三文字☆村石太さま
コメントをいただきながら、ご返事が遅くなり失礼いたしました。
以下、思いつくまま書きました。誤りがありましたらお許しください。
都市計画、都市化、税の効果、私はよくは存じませんが、調べると面白いでしょうね。大きなお屋敷が残らないのは相続税が原因の場合もあると思います。
名古屋でも、人気の高級住宅街の変遷があったのでしょうか。最初は中心に近い落ち着いた界隈から、次第に昭和区あたり、そして千種区へと、次第に郊外に移っていったのでは。
東京は山手線の開通(1925年に環状運転)と関係があるのではないでしょうか。渋谷あたりは昔、渋谷村と言われていて、藁ぶきの家もたくさんあったとか。体験談として祖父から聞いたことがあります。
投稿: 神谷 | 2012/06/18 01:16
エーッ(驚き) 東京の渋谷は 村だったんですね。
投稿: 謎の三文字☆村石太 | 2012/07/05 09:06
こちらを参照してみてください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%8B%E8%B0%B7%E7%94%BA_(%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E5%BA%9C)
投稿: 神谷 | 2012/07/05 18:00