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2012/08/04

虹 の 七 色

町内の中学校の校長先生が学校だよりのために書かれた文章です。以前にも「なりたい自分近づくために」という文章をご紹介しました。今回は「虹の七色」と題して、いじめも悪ふざけも連続スペクトルのように境目がないと言うお話です。

 

虹 の 七 色

 修学旅行の最終日、前夜の暴風雨から明けた朝、宿泊したペンションの窓からとてもきれいな虹を見ることができました。
 虹といえばその色は、誰でも知っての通り七色です。赤、橙(だいだい)、黄、緑、青、藍(あい)、紫をセキ・トウ・オウ・リョク・セイ・ラン・シと覚えたものです。ところが、実際に虹を見てみると、「いろいろな色があるなあ」とは思うものの、「確かに七色だ」と認識できる人はいません。どこからどこまでが赤で、どこからどこまでが橙で…というような区別ができないわけですので当然です。虹の色には、はっきりとした境目はないのです。七色だと言われるから、私たち日本人は、「虹は七色」だと思って見ているわけです。
 「私たち日本人は」と言ったのは、世界のいろいろな国々の人たちは必ずしも七色とは見ていないからです。時代によって、民族によって虹の色のとらえ方は実に様々です。六色であったり五色であったり、はたまた四色、三色、二色だと見ている人たちもいるのです。日本でも古くは、虹は五色と見ていたようです。虹の色の数は、見る人によって見え方は違うのです。
 話は変わりますが、先日テレビのあるバラエティ番組を見ていたときに、元人気グループの男性タレントが、出演者の別の男性タレントの脱いだ靴に、やかんで水を入れている場面に出くわしました。水を入れられた男性の方は、「ちょっとー、何をするんですかぁー」と、笑い顔ではありましたが『ひどいことをする』と言わんばかりの様子でした。
 ひどいですよね、人の靴に水を入れるのですから。ディレクターの指示か本人のアイディアかはわかりませんが、受けをねらってのことでしょう。それにしても情けない。こんなことをして受けようとするのですから。ましてやテレビで放映してはいけない場面だと思います。
 この番組に限らず、最近のテレビ番組の中には、良識を疑うような内容を平気で放映しているものが少なくありません。とにかく人を困らせたり、怒らせたり、恐がらせたりすることによって笑いをとる、出演者がそれを見て喜んでいるような番組が横行しています。『悪ふざけをよしとする風潮』です。テレビがそうですから、悪ふざけをして受けようとする風潮は、子供たちの世界にも広がってきます。
 友達の物を隠し、困っているのを見て喜んでいる。そっと後ろから近寄り頭をつついて逃げていく…。こういう悪ふざけは後を絶ちません。もちろん口が酸っぱくなるくらい注意しています。でも注意をすると、「ふざけているだけです」「遊んでいるだけです」という答えが返ってくることがあります。「悪ふざけや遊び」程度は許されるという考え方です。皆さんはどう思われるでしょうか。
 子ども同士が、無邪気に遊んでいる、冗談半分でじゃれ合っている、悪ふざけをしている、嫌がらせをしている、いじめている。これらの行為は、一見しただけでは区別がつきません。どこからどこまでが遊びやじゃれ合いで、どこからどこまでが嫌がらせやいじめなのかという境目などないのです。虹の色と同じです。見る人によって見え方は違うのです。
 また同じ行為に対しても、された人によってその行為に対する受け取り方は違います。冗談として受け流せる子もいれば、いじめとして深刻に受け取る子もいるのです。私たちもその場の状況や子供の表情などで判断はしますが、それには限界があります。
 本校では「悪ふざけ」はいけないこととして注意します。悪ふざけと、嫌がらせやいじめとの境目などはありませんし、これを放っておくとけんかやいじめに発展していくことがよくあるからです。悪ふざけは、それをされた側が不快感を覚えれば、それはもう嫌がらせですし、それが続けばいじめです。
 いま世を騒がせているいじめ自殺問題。加害者側は自らの行為を「遊びの延長」と主張しているそうです。とんでもないことです。それは悪ふざけ、諸悪の根源です。注意しなければなりません。これをきちんと注意できるかできないかが、学校が荒れるかどうかのバロメーターになるのです。
 世の中には、表面上は区別しにくいことがたくさんあります。でも良識をもってよく考えれば判断できることだと思います。「いや」という気持ちを抱いても、それを笑いのネタとして受け流さなければならないような、理不尽な風潮は許されるべきではないと考えています。

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