東浦町事業仕分けが終了しました。
仕分け人の皆さん、長時間にわたり真剣に議論いただきありがとうございました。判定人の皆さんも、慣れない作業であるにもかかわらず、判定区分のみならず具体的な改善提案まで書いていただきとても感謝しています。皆さん、本当にお疲れ様でした。
その場しのぎの答弁では、所詮、説得力のある議論にはなり得ません。日頃から、自分たちの仕事を理解したうえで、自分の思いの引き出しをいっぱい用意しておいて、自分の言葉でわかりやすく説明できなければならないことを改めて痛感しました。
今回、事業仕分けの手法で、行政の外部の目を入れて事業の見直しをしましたが、本来、日常業務の中で日々改善を進める必要があります。自分のやったことを否定するのはなかなかできることではありませんが、自己改善できるようになることが今後の課題です。
仕分けをしただけでは、単なるイベントで終わってしまいます。今回の仕分け結果をもとに、再度、3人の住民代表と四日市大学の岩崎恭典教授、中部大学の大塚俊幸准教授からなる事業仕分け委員会で議論いただき、結論を町長に報告していただきます。特に、事業仕分けでは「要改善」となっても何を改善するのか不明確である場合があります。仕分け委員会では、具体的な改善策まで議論していただきたいと考えています。以上のプロセスは公開で行います。そして、仕分け委員会の結論を尊重し、行政がそれをどう予算に活かせたか、みなさんにわかり易くお示ししたいと思います。
以下、仕分けのコーディネーターを務めていただいた学識経験者からの講評です。
大塚准教授の講評
事業の見える化と意識改革には効果があったと思う。住民の参加も高まった。これは町の掲げる協働への第一歩になる。
やりとりを聞いていて、行政のコスト意識が低いと感じた。事業ありきではなく、白紙にして考えてみる必要がある。
仕分け結果が大きく二つに分かれたものが目立った。少数意見や割れた意見を汲み取って今後に生かすことが大切だ。
行政が手を出し過ぎると民意が育たないのではないかと感じる。
岩崎教授の講評
大塚先生と同感だ。行政を一方的に問いただすスタイルではなく、東浦流の仕分けを始めた。行政も住民も気付きを持って帰ってほしいと思う。
担当課は、今の課題をもっと正直に伝える必要がある。PRのチャンスだったのに、時間つぶしの議会答弁のような受け答えもあった。正解がないから、担当課も悩んでいると思う。じゃーどうするか。これからも住民が意見を言う機会があるだろう。きっちり意見を言うのが参加の第一歩になる。
詳しくは東浦町ホームページhttp://www.town.aichi-higashiura.lg.jp/01kikaku/jigyoshiwake/index.htmlをご覧ください。
8月18日と19日の事業仕分けの判定結果はhttp://www.town.aichi-higashiura.lg.jp/01kikaku/jigyoshiwake/hanteikekka.htmlです。
事業仕分けの様子です。(USTREAM動画)
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小牧市民ですが、19日の午前中に行われた3事業の仕分けを傍聴させていただきました。
傍聴の動機は、「事業仕分け」、「外部評価」と若干内容が違いますが、ともに昨年の首長選挙時の「政策集」・「マニュフェスト」に記載された事項であり、開催時期も8月の同時期であったため、種々の項目について比較検討し、東浦町の事業仕分けから学ぶことがあれば、小牧市民として小牧市に改善提言をしたいと思ったからであります。
その結果は、3事業だけの傍聴ですが、『小牧市は東浦町から学ぶ点が一杯ある』ということでした。
例を挙げれば、①事業仕分けの目的・期待する効果が明解であること ②事業仕分け委員会、仕分け人、判定人の選定方法が適切であり、それぞれの役割が明確であること ③「事業仕分けシート」を補足する資料が充実していること ④判定人の参画意識レベルが高いこと 等です。
特に、期待する効果の中の、「職員の意識改革」は最も大きな課題と判断しました。
職員の方が、自分の所管する事業について質問を受けるのは議会の委員会程度で、大勢の前でプレゼンすることは、何処の市町でも従来はなかったと思います。
これをきちんと出来るようにすることが、職員の方が自ら事業の課題に気付き、その改善策を自ら考える契機となると確信いたします。
若干気にかかった点は、仕分け人の発言時間が1部の方に偏ったこと、各事業の核心の部分に関する質問が全般的に足りないように感じた点です。
今回は、種々勉強させていただきありがとうございました。こころからお礼申し上げます。
投稿: 堀 孝次 | 2012/08/21 07:59
堀さま
傍聴、そしてコメントありがとうございます。また、貴ブログでの分析を拝見させていただきました。過分な評価をいただいていると思います。
ご指摘の問題点については同感です。役所は限られた時間で相手にわかり易くプレゼンすることに慣れていませんし、むしろ、議会の答弁などでは、わかりにくい説明でのらりくらりと時間をつぶすことが良いとされてきた感さえあります。
仕分けの突込みが足りないのではというご指摘もあるかもしれません。今回はまず住民目線でやってみようということでしたので、急先鋒を設けたわけでもありませんし、仕分け人の皆さんの自然な成り行きと理解しています。
来年度は、今回の仕分けを振り返って、次のステージを考えたいと思います。
ともかく、職員にも住民のみなさんにも、気づきの輪が広がったと実感できて、良かったと思います。
投稿: 神谷 | 2012/08/21 22:08