木曽川流域ひとり旅(木曽川、飛騨川源流編)
王滝川の上流は以前訪ねたことがあります。王滝川の源となる御嶽山(3063m)の頂上にも登りました。
木曽川本流の源流部は鉢盛山(2446m)と言われています。木曽福島から藪原まで木曽川沿いを上ると鳥居峠です。標高は約1000m。国道19号もJR中央線もトンネルで峠を越えます。
トンネルの上が分水嶺で、トンネルの向こうは信濃川水系奈良井川。水は日本海に流れます。
トンネルに入らず、もう少し木曽川の本流を遡ると高さ140mの岩を積み上げて作ったロックフィルダム…味噌川ダムがあります。愛知用水や名古屋市の水道などに水を供給する、平成8年完成の比較的新しいダムです。味噌川ダムと阿木川ダムができたおかげで、牧尾ダムだけに頼っていた愛知用水は、3ダムが連携することによって、以前よりも余裕のある運用ができるようになりました。
このダム湖の奥が、木曽川の源流部になります。源流には木でできた碑が建っているそうです。(碑の写真は借り物です。)
開田から国道361号で長野岐阜県境の長峰峠を越えて日和田高原に出ると、トウモロコシやソバの畑が目につきます。
このあたりは飛騨川の源流部です。飛騨川は御岳の北側と乗鞍岳(3026m)の南側の水を集めて大きくなります。飛騨川の上流には、中部電力の高根第一ダム、高根第二ダム、朝日ダム、秋神ダムなどの発電用のダム群があります。最上流にある高根第一ダムは、木曽川の本・支流(木曽川、飛騨川)で唯一のアーチダム。高さは飛騨川で一番高く、133mあります。
飛騨川源流部の分水嶺の一つが野麦峠です。女工哀史で有名な峠にはお助け小屋が建っています。ここを越えると、長野県、信濃川水系梓川の流域になります。
高根第一ダムから脇道を入っていくと、ひっそりと温泉がわき出ているところがあります。宿はありませんが、有志で掃除をしているらしく、湯船の周りはきれいになっています。岩陰が脱衣所代わりになっていて入浴することができます。少しぬるめの炭酸泉で、鉄分とカルシウム分が多いせいか乳褐色で濁っています。湧き出ているところをすくって飲んでみると薄い炭酸水の味がします。アブがちょっと気になりましたが、木漏れ日の中でお湯にのんびり浸かれる夏向きの温泉でした。
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