第7回 ふれんずフェスティバル
ふれんずフェスティバルは、知的障がいや自閉症などの発達障がい持つ人たちのことを地域の皆さんに伝える場として、手をつなぐ育成会ふれんずによって毎年開催されています。
今回の講演では、町内在住の岩崎ひろ子さんからアスペルガー症候群当事者としてのお話しを伺いました。
アスペルガー症候群の名前や説明は聞いたことがあっても、当事者から直接、症候群についてお話しを伺ったのは初めてです。岩崎さんは28歳になってから「アスペルガーによる聴覚過敏」と診断されました。それまで、他人に関心がない、蝉の鳴く夏になると体調がおかしくなる、嫌な記憶がビデオのように繰り返し現れる、仕事が続かないなど、心の病気だと思って悩んできましたが、診断が出てからは「治らない」ことが希望の光になったそうです。
講演をされている間は、笑顔ではっきりとお話しされていて、まったく違和感を感じませんでした。しかし、普段は、騒音によるパニック(洗濯機の中で振り回されるような感覚)を避けるために耳栓をしていて、テレビは音量を下げて字幕付きで見るのだそうです。アスペルガーの人は、他人の表情が読めないと言いますが、受動的に適切な表情ができないのだそうです。予定が決まっていないと不安なので、気ままなドライブは苦痛です。気分が悪くなっても続けている作業をやめられない「過集中」もあります。空間把握が苦手なので、家の中であちこち体をぶつけたりもします。岩崎さんの場合は、臭覚以外の、聴覚、視覚、味覚、触覚などの過敏があるそうです。
人との対面のコミュニケーションが不得意な分、インターネットによるコミュニケーションが役立っているそうです。
講演の後で、子どもたちの作品展を見たり、子どもたちが出してくれるコーヒーをいただいたりしました。コーヒーショップでは作品の絵葉書を販売していました。
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