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2013/05/13

民生児童委員協議会1泊研修2日目 山古志

長岡市山古志支所(旧山古志村役場)で職員の方から地震発生から帰村までの経緯、地元民生委員さんから発災後の活動について説明を伺いました。支所長さんは市役所の部長さんです。
説明の後、ボランティアのガイドさんの案内でバスに乗って村内を見て回りました。

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2004年10月23日(土)17時56分、震度6強の地震発生後に山古志村は道路が寸断されて孤立状態になり、村長は全村避難を決断しました。多くの住民が長岡市内にできた仮設住宅に移り、翌年4月には長岡市と合併、3年2カ月後に一緒に村に帰ることができました。その時の村長は現衆議院議員の長島忠美さんです。村長の掲げた「みんなで帰ろう!山古志へ(目標2年で)」の宣言に近い形で帰村できたものの、震災時の人口2167人に対して、帰村時の人口は7割ほどになってしまいました。
冬場には4mもの雪が積もるこの地区は雪の重みに耐えるよう建物が頑丈に造られているといいます。たまたま倒壊家屋の中にいた人が少なかったこともあって、地震そのものの犠牲者は2人ほど、避難後の震災関連死を合わせて5人でした。中越地方すべてを含めた新潟県中越地震の犠牲者は68人でした。

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この地域は、標高200m~500mくらいの台地にシワがいっぱい入って、その谷間に小さな川が流れるような地形となっています。それが地震による山体の崩落で堰き止められて、自然湖があちこちに出来上がりました。台地につくられたシワは、地殻が押し合ってできる歪が地表に現れたもので、活褶曲地形と呼ばれています。
自然湖の決壊の危険もあり、排水路や護岸や堰堤築造の工事がなされました。道路は100%寸断、道路の復旧または付け替えが必要になり、新たなトンネルも掘られました。斜面の崩落を防ぐ工事も随所でなされています。

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廃校になった高台の小学校の跡地にできた「天空の郷」と呼ばれる復興住宅です。谷の下の方にあった集落がここに集団移転したそうです。控えめな色合いの建物は、市営の賃貸住宅です。屋根のてっぺんには、雪を棟の両側に割って落ちやすくするための「雪割り」が付いています。

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堰止湖に沈んでしまった家屋が泥に埋まった状態で残っています。もともと個人地ですが、今は河道にあるので、本来は取り壊したうえで公有地として買い取るのですが、震災の記憶として残してあるそうです。

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このあたりにあった木籠集落も近くに移転していて、郷見庵直売所で震災の記録の展示や物産の販売をしています。お店にいたこの地区の区長さんはとても話し好きの方で、「みんなで元気を出そうと励まし合っているんだ。ホームページも見てくれや。」と、帰り際にご夫婦で笑顔いっぱいに手を振ってくださったのが印象的でした。

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山古志の元気の源の一つが、約1000年もの歴史を誇る闘牛「牛の角突き」です。この日は開催日ではなかったのですが、特別に、最長老19歳の孫ベエ(人間でいうと95歳相当)とデビュー前3歳の若牛の初手合せを見ることができました。
現在、全国で昔からの闘牛伝統が残っているのは宇和島など全国で6か所ほどだそうです。そのなかで山古志の闘牛は唯一の国指定重要無形民俗文化財。ここの闘牛は、牛が傷つく前に闘いを終える、村人の娯楽です。本番は鼻輪を結んでいないので引き離すのは大変とのこと。今ではもう農耕用の牛はいませんが、件の区長さんの言うように、まさに村の元気のために飼っているのでしょう。

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山古志の風景にはとても美しいものがあります。しかし、この風景は自然にできたものではありません。人が何百年もかけて造ってきた景観です。
棚田とそこに灌漑をするための棚池がありました。そして、そこで蛋白源として鯉を飼うようになりました。もちろん黒い鯉です。
200年ほど前に突然変異で赤や白の色のついたコイが現れました。それを交配して色と模様の美しい錦鯉の養殖が地場産業として発展することになりました。バブルの時代にはべらぼうな高値がつくものもあったそうです。
この美しい原風景が久しく後世に残ってほしいと思います。

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