変えるリスクと変えないリスク
民間と役所では、リスクについての考え方が180度違うと感じることがあります。
民間企業の場合、時代の変化とともにやり方を変えなければ、確実に売り上げが下がって利益が出なくなります。すなわち変えないことはリスクになります。
翻って役所の場合、変えないリスクはまず議論に上りません。それどころか変えるリスクが必ずと言っていいほど議論に出てきます。たとえば、ある行政サービスを再編しようとすれば、受益者や議会からクレームがつくかもしれない。それに耐えられるだろうかという話しがまず出てきます。変えないとどうなるかという議論はありません。
それは、税という強制的な収入が保証されていることで、変えないことによる減収が気にならないこと、従来、行政サービスを垂れ流していてその成果を評価してこなかったことが原因ではないかと思います。サービスの成果を評価しなければ、変えないことによる責任を問われることはありません。
そのサービスの目的を明確にして、年月の変化とともにそのサービスに対するニーズや成果を評価していれば、変えないことのリスクが自ずと議論に上がってくるのではないでしょうか。
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