新年会が続きます。今日は商工会の賀詞交歓会でした。
昨晩は、東浦町文化協会の新年会と、連合愛知知多地域協議会の新春交礼会がありました。明日は、成人式と出初式の後に、東浦県営住宅自治会の新年会に出席する予定です。
今日は、東浦町商工会の賀詞交歓会でした。とてもアットホームな雰囲気でした。賀詞交歓会では毎年、町長の年頭所感をお話しすることになっています。今年は以下のようなことをお話しさせていただきました。
明けましておめでとうございます。
今ちょうど予算編成をしています。結構時間がかかっています。なかなか進みません。担当課と、財政課と、企画課と、副町長と町長で、事業仕分け的に議論をしながら進めています。
今回の予算編成の流れからすれば、このままできる限りのスリムな予算を組んで、どれほど余裕ができるかわかりませんが、それに、新規のアイディアを足し加えて行けたらと考えています。
新しい事業を始めるときには、2つのことに留意したいところです。1つは、事業の目的、達成目標をできるだけ明確にすることです。目的はシンプルな方がよいと思います。あんな効果もこんな効果も少しあってみたいな、不明確な目的が複数あるようなものは、事業として練れていないと思います。
もう一つは、事業の効果を検証できる仕組みを内包していることです。効果を検証できてこその目的達成だし、改善もありうるのだと思います。
さて、今年の経済はどうなるでしょうか? アベノミクスが上手くいって欲しいところです。しかしながら、物価をコントロールできる範囲で上げたい。ただし長期金利が上がっては大変なことになる。為替を円安に持っていきたいけど、円が下がり過ぎては困ったことになる。ということで、極めて難しいことをやろうとしています。エコノミストがいろんなことを言っていますが、どうなるかは神のみぞ知ることです。
これまで、政府がお金を出せば当然その間は、お金が回る。ひっこめれば(下手をすればそれ以上に)景気が落ち込む。この繰り返しでした。本当に強い経済をつくるには、表面上の数字を繕うのではなく、民間自体が創意工夫をして、新たな技術やサービスや販路を、グローバルにまたローカルに開拓しなければなりません。それは、政府ではなく主役である皆さんにかかっています。
12月議会で、商業振興条例を制定しました。商工会から話を持ちかけられて、役場としても初めて商工会と対話しながら、条文を練られていただきました。まさに理念条例で、これをつくったからと言って具体的に何があるわけではない。しかし、商工会、事業者、役場の役割の明確化と意識の共有はこれからしっかり作っていきたいと思います。
役場が産業政策として、できること、すべきことは、商工業者の皆さんに税金を一律に配ったり、いわゆる福祉をすることではないと考えています。役場のすべきことは、皆さんが創意工夫に富んだ仕事をしやすくするための環境づくりだと考えます。具体的には、地域の情報、商工業に関わる情報、国・地方自治体の政策情報の提供、創意工夫につながる情報交換やアイディア交換、皆さんが仕事をやりやすくなるような行政の手続きの簡略化、(これまで必ずしも十分な産業政策が行われてきたとは言えませんが、)こう言ったことを商工会さんとも連絡を密にとりながらやっていきたいと思います。従来からある、先端産業の誘致や、昨年から始めた地元企業の新分野への意欲的な投資に対する補助等も進めていきたいと考えています。
皆さんも、医療・福祉とのコラボレーションや農業とのコラボレーションは考えられないか、模索をしていただきたいと思います。産業まつりでは金房工業さんたちが「生き物に学ぶものづくり」について出展しました。トンボの羽から効率的な飛行、アメーバーのように進むロボットなど、バイオミメティックと呼ばれる分野があります。それぞれの皆さんが新たな技術に意欲的に挑戦していただきたいと思います。
また、商業・工業と、都市計画やまちづくりとのリンクも大切な要素です。東浦町でもまちの景観を考えていこうとしています。ここでいう景観とは、あるところに歴史的建造物があるとか、そういった一品モノの話しではありません。ここのまちに来ると何か違う、何か心地よい、そういった街全体、エリア全体で人を呼び込む、人に好感を持ってもらえる街にしていきたいと思います。景観づくりへの皆さんのご理解とご協力を是非いただきたいところです。
短期的な個々の利益を考えるのではなく、看板や壁の色、植栽など、まちに統一感を持たせるとか、お店のデザインやファッション性とか、古い建物や生産設備を活かすとか、ごみが一切落ちていない清潔感のあるまちなど、長い時間をかけてまちぐるみで取り組むべきことはたくさんあります。
難しいテーマではありますが、まち全体が方向性を持って、うまく動けば、まちの誇りやにぎわいにつながります。今、多くの自治体では、たくさんの人に住んでもらうために子育て支援などに力を入れていますが、住みたくなるまちを創り出すには、景観は子育て支援よりもインパクトがあるかもしれません。
都市計画においても、まちづくりと商工業とのかかわりは切っても切り離せないものがあります。徒歩圏で暮らせる、公共交通機関を活かせる、コンパクトなまちを形成していくうえでも、生活に直接結びつく商工業者の皆さんのご理解とご協力は欠かせません。エリアを設定してこの街をどうしていくか、どこに規制を加えどこを緩和するか。今年、町内各地区の都市計画について話し合っていきますので、是非皆さんのご積極的なご参加をいただきたいと思います。
「景観ワークショップ」「幸せのまちをデザインするワークショップ」など、計画づくりに皆さんに参加していただく機会もありますので、ぜひ、この街で事業を営んでいる方たちに参加していただき意見をいただきたいと思います。
まちづくりと言えば、ハードだけでなく、ソフトが、まちの楽しさや快適さを演出するうえで欠かせません。青空市が行われている森岡台では、移動販売も始まろうとしています。また、緒川の旧道沿いの商店や、森岡のイケメン通りの商店主さんたちが、ハロウィンの季節に合わせて子どもたちが参加するイベントを企画してくれています。いずれも地道な活動をつづけながら自分たちも楽しむことが大切だと思います。音楽など芸術とのジョイントも工夫できるかもしれません。これからのさらなる展開に期待するところです。
事業者の方々や住民のみなさんのアイディアには真摯に耳を傾けて、行政としもできる限り協働していきたいと考えております。商工会青年部の企画する婚活イベントもちょっとだけのぞかせていただきましたが、イケメン・イケ女が集まって、とても良い雰囲気でした。
昨日、文化協会の新年会で会長さんが、サミュエル・ウルマンの「青春」という詩を紹介されました。たまたま私が週末受けた研修でも、講師をされた安藤忠雄さんのお話の中に「青春」のことが出てきたので、印象に残っています。その冒頭に、
“Youth is not a time of life; it is a state of mind;”「青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。」というフレーズがあります。また、その少しあとで「年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。」と続きます。事業を成功させる、世の中をつくっていく、その気概は、まさに心のありようから来るのだと思います。
もうひとつ。世の中を変えるのに何人の人が必要でしょうか。日本が大きく変革した時として明治維新があります。当時の日本の人口は約4千万人でした。あの当時、明治維新を起こした原動力は、志士と呼ばれる人たちです。坂本龍馬のようなメジャーでない人も含めて、志士たちは何人ぐらいいたでしょうか。それを調べた人がいるそうです。ざっと4千人だそうです。とういことは、1万分の1の人が本気で動けば世の中が大きく変わりうるということなのです。ちなみに、東浦町の人口は5万人です。
この一年、皆さんと一緒になって、社会の良いところは残し、変えるべきところは変えていきましょう。民間と行政のアイディアとポテンシャルを互いに出し合いながら、皆さんとともに2014年、創ってまいりますので、どうか皆様方のご理解と積極的なご参加をよろしくお願いいたします。
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