また一つ消えていく、昭和の風情
■東浦最後のサイジング工場が操業を終え、解体に入ろうとしています。サイジングとは、機織りをする前に、経糸(たていと)に糊を付けて毛羽を抑え、織機で緯糸(よこいと)を打ち込んでも切れにくくするための前処理工程です。糊を溶かし込んだ熱湯に経糸をウェブ状に漬け込んで、乾燥したのちに巻き取ります。これをテンションを掛けながら連続して行います。昔は町内の随所にサイジング工場がありました。糊の加熱や糸の乾燥に蒸気を使うので、紡織工場にはボイラーの煙突がつきものでした。解体する前に、工場の中に入って写真を撮らせていただきました。
■こちらは、別の場所で、2012年に撮った写真です。
この場所にあった織布工場と事務所と屋敷が解体され、更地になりました。
2014年、ほどなく新築の住宅が建ち並ぶことでしょう。平成になってから、東浦の景色はずいぶん変わりました。まだまだ変わっていくでしょう。
どんな景色を未来に残し、どんな景色を新たにつくっていくか、まち全体で考えていく必要があると思います。
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