黄鳥出谷の候・・・乾坤院の涅槃会法要
緒川の宇宙山乾坤院でお涅槃の法要がありました。
この日は年に一度、名古屋市博物館から「八相涅槃図」が帰ってきて開帳されます。涅槃図とは、釈迦入滅のときに横たわる釈迦を中心に菩薩、仏弟子や動物まで釈迦を取り囲み、嘆き悲しむ情景を描いた仏画です。乾坤院の八相涅槃図は江戸中期の作とされています。
涅槃図のまわりには釈迦八相(必ずしも8場面ではない)の事蹟が配置されています。右上から、①入胎(摩耶夫人の胎内に入る)、②占夢(受胎のお祝い)、③出胎(ルンビニ園で摩耶夫人の右腋から生まれる)、④獅子吼と灌水(生まれると7歩進んで「天上天下唯我独尊」と言うと、天から冷温二水が釈迦の頭上に注がれた)、⑤四門出遊(四方の城門から出て、生老病死を見て世の無常を感じる)、⑥出家踰城(愛馬カンタカに乗って出家する)、⑦降摩(誘惑を退け悪魔を屈服させる)、⑧成道(悟りを開く)、⑨初転法輪(成道後初めて説法する)の順に釈迦の一代記が描かれています。
そして、中央には釈迦の入滅の図が描かれています。涅槃図には決められた様式があり、満月(入滅の日は2月15日、十五夜だった)、右上の雲上の摩耶夫人(生母 摩耶夫人が天女に付き添われ阿那律尊者に先導されて、息子のもとへ向かっているところ)、8本の紗羅双樹(右4本は白く枯れ入滅の悲しみを、左4本は青々と葉を広げ釈迦の教えの不滅を表現している。左から2番目の幹に掛かっているのは赤い布に包まれた釈迦の托鉢の器。)、弟子たちの嘆き(宝台した中央で嘆き悲しんでいるのは側近の阿難尊者)、集まる動物たち(当時日本で見ることができなかった象など、想像上の生き物の姿も)などが描かれています。
法要の終わりに鷲見弘明住職の説教がありました。お釈迦様が本当に言ったことの一つに「すべてのものは絶えず変化する。過去はもう帰ってこないし、未来はどうなるかわからない。いま只、なすべきことを成せ。」と言うような意味の言葉があるそうです。
法要の後で、住職を囲んで、各地区の区長さん、文化協会の会長さん、副町長と昼食をいただきました。お粥と大豆で作った回鍋肉、野菜の煮物などが入った精進料理でした。
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