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2014/04/28

コミュニティ総会でお話ししていること

いま、各地区のコミュニティ総会に出席してご挨拶をさせていただいています。この週末にも藤江地区と緒川地区のコミュニティ総会に出席しました。
ご挨拶の際には、せっかくの機会ですので少しお時間をいただいて、これからの財政の課題、26年度の予算や、行政の考え方について、以下のようなお話をさせていただいています。

 これからの町の財政を考える上で、二つの大きな問題があります。
 一つは高齢化の問題です。よく聞くたとえ話ですが、昔は若い人がたくさんいて高齢者を胴上げしている状態でした。今、東浦町の高齢化率(65歳以上の人口の比率)は22%で、これが現在は年間約1%ずつのペースで増えています。高齢者が約2割ということは、ちょうど赤ちゃんまで含めて4人が輿の4隅を持って高齢者一人を担いでいる状態です。これが早晩、高齢化率30%になると、若者二人で高齢者一人を載せる騎馬戦型になります。もっと高齢化が進むと若者1人で肩車をしなければならなくなります。これでは上に乗る方も下から支える方ももちません。世代間も当然のこと、高齢者同士も地域全体で支えあっていく社会にしないとやっていけません。福祉関連支出の決算額を見ていると、過去4年間で10億円ほど増加していることがわかります。年に2億数千万円のペースです。これは主に高齢化が原因となっています。だからと言って高齢化が悪いのではなく、確実にそうなっていくのですから、みんなで力を合わせてそれに耐えられる社会をつくっていかねばなりません。

 もう一つは、公共施設の更新問題です。昭和40年代から50年代の高度成長期に公共施設をたくさん造りました。それらの耐用年限のピークが20年後にやってきます。古くなった公共施設を修繕・建て替え、または統廃合しながら必要な機能を維持していかねばなりません。東浦町の公共施設について修繕・建て替えに要する費用を試算したところ、今後60年間で約570億円が必要になるとの推計結果が出ました。ピーク時に数十億円も支出することはとてもできませんので、修繕をして建て替え時期をずらしたりして年間費用を平準化すると、毎年10~15億円ほどの支出が必要になってきます。これは、ちょうど今年完成した学校給食センターを毎年造り続けるようなもので、大変な財政上の問題であることがわかります。
 以上をふまえて、次の世代も元気に暮らせるような持続可能な行財政運営をしていかなければなりません。

 平成26年度一般会計の予算規模は144億1千万円、前年度当初予算に対し、約4億5千万円の減となりました。前年度は学校給食センターの新築があったので、過去最大の予算でした。

 節約や効率化の努力もしました。昨年10月に行った25年度事業仕分けの結果も反映させたつもりです。その主なものの一つとして、住宅用地球温暖化対策機器設置費補助事業があります。これは各家庭で太陽電池パネルや太陽熱温水器や燃料電池などを設置する際に、その普及を促すための補助をするものです。そのうち今年度は太陽電池パネルの補助について廃止としました。ご承知のように今、新築家屋の多くは太陽電池パネルを設置しています。あくまでも補助金は誘導策ですから、補助がなくてももう十分に普及が進んでいくものと判断し、補助を廃止しました。一方、太陽熱温水器やCO2削減効果が高いが高価と言われる燃料電池については、さらに普及を進めるために補助を手厚くしました。太陽電池パネル設置は件数が多いので約900万円の予算節減になりました。
 また、防犯灯のLED化を3年かけて進めていきます。今年度は1700万円かけて570基をLEDに交換します。これにより年間の電気代が約500万円節約できるので、3年ちょっとで元が取れる計算です。
 それから、新聞記事にもなった温泉入浴補助があります。高齢者プール等施設利用助成事業という名称で、65歳以上の高齢者向けに、あいち健康の森のスポーツジムとプール、東部知多クリーンセンターのプール、あいち健康プラザの温泉の利用に対して、150円の割引券を一人年間60枚配布しています。
 このうち温泉入浴割引については、以前から、リピーターが多いこと、個人の温泉入浴まで補助する必要があるのかなど、問題視する声がありました。事業仕分けでも「公平性、有効性」が問われて事業の「廃止」の判定が出ていました。我々行政としては、この補助事業の内、26年度に、介護予防施策として筋トレ効果の認められるプールとジムを存続し、効果が明確でない温泉を廃止しようと考えました。
 これに対して、議会は「温泉を楽しみにしている人がいる」として温泉入浴割引を続けるべきとの結論を出しました。これは民意ですので、議会の意思を尊重して今年度は温泉入浴割引を継続することとしました。
 温泉入浴割引をやめることによる削減見込み額は127万円で必ずしも大きな金額ではありませんが、私はこれからの「助成や補助」の考え方として、「受益者が喜ぶから」ではなく、例えばこの件で言えば「介護予防施策への誘導策」にしていきたいと考えています。温泉に習慣的に通われている方々は300人程度と固定化しており、特別な誘導策がなくても習慣を継続されると思われます。それよりも、このサービスを利用していない残り約1万人の高齢者の方々に対して、筋トレや健康教室などの介護予防施策の中に入っていただけるような誘導策に切り替えていくことが大切だと思います。

 以上は、どちらかといえば予算を縮減する話しでしたが、必要なことやまちの魅力を高めることにも取り組まなければなりません。
 防災関係では、緒川新田地区に消防支署(正確には(仮称)東浦支所西部出張所)を造ることにしました。この地域はちょうど消防署の空白地帯になっています。インターの近くの物流の便が良いところなので、合わせて防災備蓄倉庫も整備することにします。今年度はそれらの用地費と造成設計費を計上しています。
 教育関係では、今年度も一人一人の子どもに目が行き届くように学校生活支援員を増員します。さらに今年度は、教職課程を取っている学生のボランティアを90人ほど募って学校や夏休みの補充授業などの手伝いをしてもらおうと考えています。
 都市計画の分野では、鉄道駅などの公共交通を活かした徒歩圏内で楽しく暮らせるコンパクトなまちと景観のあるまちを目指して、現在各地区の皆さんに「しあわせなまちをデザインするワークショップ」に参加いただいています。すでにある都市計画マスタープランを参考にしつつ、けれどもそれに縛られることなく、まちにどんな要素が必要か、街(平面上の配置)を描くためのワークショップです。
 それから昨年度行った景観ワークショップでいただいたご意見を踏まえて今年度はより具体的な景観計画をつくっていきます。将来の東浦町の景観を形づくるためのしくみやルールを地域住民の皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。景観と言っても、東浦には特別な街並みや史跡があるわけではありません。しかし、ヨーロッパの小さな町を旅してわかるように、これからは、都市の景観、品格は必要な要素だと思います。なにも、歴史景観に限らず、自然景観、農村景観、小ざっぱりした清潔感のある市街地、散歩したくなる裏路地、広告物のルールなど、さまざまな視点があると思います。時間はかかるでしょうが、町内に入ると何かが違うというまちにしていきたいと思います。またそれがまちの大きな魅力につながっていくと思います。

 私は就任以来、住民参加を町政の柱にしてまいりました。とくに住民参加ではみなさんに地域や行政の活動に参加していただくだけでなく、合意形成、意思決定への参加が重要です。これまでも、行政の意見聴取会議に公募委員として入っていただく、パブリックコメントを募る、住民参加のワークショップを開いてまちの計画づくりをするなど、さまざまな住民の直接参加の手法を整えてきました。そして、例えば合併問題や大型公共事業など、まちの将来を左右するような重要事項を決定するときには必要に応じて住民投票を行えるようしたいと考えています。
 住民投票は、住民の意見が二分した時、議会や町長と住民の意思にねじれが生じたときなど、議会制民主主義を補完する手段として有効です。議会議員や町長は住民の直接選挙で選ばれますが、住民が候補者個人を支持して投票したとしても、すべての案件について白紙委任したわけではありません。住民投票が行われた時には、住民投票の結果を尊重したうえで、議会の多数決で最終的な意思決定をすることになります。
 先の3月定例議会に住民投票条例を提案しましたが、議会では、まだ議論が十分でないとして継続審査になっており、次の6月定例議会で再度議論いただくことになると思います。

 以上、現時点での行政の考え方についてお話しさせていただきました。今後とも、みなさんとともに将来にわたり持続可能な発展を続ける東浦をつくってまいりたいと考えています。
 みなさんからも率直なご意見をいただいて、双方のキャッチボールをしながら進めていきたいと思っています。どうか、みなさんのあたたかいご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げます。

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コメント

 私は、首長が色々な場面で職員や市民い対して、どのような挨拶をされるのか非常に興味があります。
 今回の投稿を読ませていただき、町民の方にとって分かりやすくポイントを捉えた挨拶だと感服いたしました。

投稿: 堀 孝次 | 2014/04/30 16:43

過分なお言葉をありがとうございます。
できるだけわかり易く説明させていただこうと努力はしているつもりですが、やはり1回だけでは(共通認識があればまだしも)なかなかわかっていただけないかもしれないと感じています。機会あるごとに皆さんにお話しして、少しでもご理解・ご協力をいただくことが大切だと思います。

投稿: 神谷明彦 | 2014/05/04 02:40

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