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2015/01/24

東浦町教育フォーラム「~知っておきたいケータイ・ゲーム依存~」を聴いて

講師は、予防医療研究所 代表 磯村毅さん。リセット禁煙など依存症に取り組んでこられた専門医です。

講演の要約です。講演の前後で磯村先生から伺ったことも含まれています。
・スティーブ・ジョブズは息子にスマホを持たせていない。
・薬物でもケータイでも禁断症状は同じ。悪化の確率は低いがすそ野が広いだけに返って社会的な影響は深刻。
・子ども用の高機能なケータイは不要だし、社会的な影響を考えれば、タバコのように未成年の使用を法的に規制した方が良い。
・我々が地域でできることとして、刈谷市のように保護者と学校でルール化を考えることは有効では。

以下講演の内容のメモです。

依存症とは、害があって、本当はやめた方が良いと思っているにもかかわらず、やめられないことを言う。

人は誰でも何かに依存しているという「プチ依存」と、医者の言う「依存」とは別物。例えば、水がなければ生きられない人間は、「水依存症」とは言わない。精神病で、むくみや夜尿を伴いながら、罪悪感を持ちながら隠れて大量の水を飲み続ける症状があるが、これは水依存と言ってよい。

依存症は病気と言うけど、意思の問題では?と言う人もあるが、危険な薬物などに手を出して依存するようになると、もはや意思のコントロールは効かない。カウンセラーのミーティングに行けば治ると言うような安易な誤解を招いている。
アルコール依存症は、どこかの時点で飲酒をやめられなくなる。(まるで自転車の乗り方を一度覚えたら忘れないように)脳の中に依存の回路が出来上がってしまうのではないかと考えられる。以後、無条件の断酒が不可欠になる。
タバコも同じで、一度習慣ができたら今の医学では死ぬまで治らない。

脳の中の「トウ」と言う部位が脳卒中などで壊れると、依存症が治り易くなることが知られている。ここに将来依存症を治療するヒントがあるかもしれない。

ギャンブルやゲームも同じだ。思い切ってファミコンのカセットを捨てても、後で取り戻そうとして全国を回って探すようになった例もある。

ケータイやゲームは、麻薬や覚せい剤と比べれば安全だという人もいる。しかし、ケータイ依存症も、最終形は「昼夜逆転 → 不登校 → 引きこもり → 禁止すれば逆上」となるのは薬物と同じだ。

どうして、ケータイやゲームのほうが薬物よりもマシだと思えるのだろうか。それは、相対危険度のことを言っている。例えば、マムシとゲームは社会として、どちらが危険度が高いといえるだろうか。
相対危険度とは、その環境に暴露された時の影響度のことを言う。マムシや薬物は遭遇した時の危険度は高いが、今の日本では遭遇することは滅多にない。対して、人口寄与危険度割合を考えてみると、例えば、タバコは男性の4割が吸っている。ゲームについては殆ど皆がやっている。そう考えると、社会的な危険度は高い。

なぜハマってしまうかについては、脳内報酬系加算仮設、情報系不全仮説、失楽園仮説など、諸説ある。

酒を飲むと最初は眠くなるが、あとでアルデヒドが脳を覚醒し、寝れないもしくは眠りが浅くなる。リズムが狂うから、また次の日は寝酒を飲んで寝るようになるという悪い繰り返しに陥ることになる。一週間断酒するとリズムが戻って体調がよくなる。

覚せい剤は、依存症になる確率が高いが、ケータイはアルコールと近いレベルかも。しかし、子どもも含めてほとんどの人がケータイの危険にさらされている。また、ケータイの分野はラインが一気に流行ったように進歩が速い。脳を疲れさせないために夜はケータイをやめよう。ときどき1週間くらい禁止してみてはどうか。個人的には、子どもにケータイは不要と思っている。

企業の依存症防止キャンペーンは、問題を直視したものとは言えない。例えば、たばこメーカーは禁煙キャンペーンをするのに、二十歳になるまではやめてとか、喫煙はほどほどにしてとか、禁煙とは程遠い。ケータイなどでも、犯罪に巻き込まれる害を強調して、依存の問題から目をそらせようとしている。

親が子どもの前でケータイを使わない方が良いか? ケータイについてのデータはないが、タバコの研究事例では、母親の影響が大きいことがわかっている。

ディズニーの「ベビーアインシュタイン」という、アメリカで子どもに中国語を聞かせるソフトがあるが、結果を調べたら、中国語ができないだけではなく、英語のコミュミケーション能力も低下してしまった。それでディズニーはそのソフトを無料で回収したそうだ。
ケータイに慣れることによるメディアリテラシーの向上効果が話題になるが、結果はその逆。どうでもよいことをしているだけで、学力は上がらない。必要のないことや、日進月歩でどんどん変わってしまう操作を習得しても仕方がない。

赤ちゃんがスマホに慣れることは良くないことか? 子どものころに使わない神経細胞はどんどん死んでいく。スマホ以外のリアルなコミュニケーションなど、脳の使わない分野は成長がストップする。
コミュニケーションにはリアルな関係が必要。すなわち、学習するには、結果がリアルタイムでわかるフィードバックが必要だ。メールはせいぜい5分後だし、相手の表情は読めない。

2歳のヘビースモーカーを写した海外の動画がある。まるでオッサンだ。たぶん日本の明治時代はこんなもんだったかも知れない。
キッズケータイはすでにあるので、子ども向けの新商品を開発する必要はない。直感的には、パチンコやタバコのように法で規制すべきと思う。パチンコはギャンブルだからと言うが、ケータイだって、何万円もの値段で売れるアイティムを獲得することができるのだからギャンブルと変わらない。明治33年に先人たちが未成年のタバコを禁止したように、ケータイも法的に規制した方が良いと思う。

以下は、刈谷市の事例など、子どもたちのスマホ・ケータイの使用のルール化についての記事です。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/takeuchikazuo/20140318-00033660/
http://japanese.engadget.com/2014/03/17/21-line/
http://www.kiyose.ed.jp/k019/010/050/260711sumaho_siryou.pdf#search='%E5%88%88%E8%B0%B7%E5%B8%82+%E5%AD%A6%E6%A0%A1+%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%81%AE%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB'
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3529_all.html

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