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2015/02/16

ピッカリ先生と考える 子育て支援のあり方

日曜日に、東浦町子育てネットワーカー主催の講演会「ピッカリ先生と考える 子育て支援のあり方」が文化センターでありました。
子育てカウンセラー 萩原光さんの講演です。
以下、私なりの要約です。

 子育ての悩みは、高度経済成長期の後半に問題にされるようになった。自分の母は神経質な人だが、それでも母の時代には適当にみんな子育てをしていた。それは、産業の工業化や地域共同体の弱体化などと関係があるかもしれない。そのころまでは、「女らしさ」「母らしさ」さらには「女のくせに」と言う言葉が飛び交っていた。ジェンダーに縛られて、女性が個性を持って生きにくい時代だった。
 それに引き換え、現代のキーワードは「自分らしさ」。どこかの誰かが決めた子育てではない、自由が手に入りつつある時代となった。ところが、自分らしさを自分で模索して自分で決めるのは大変なこと。紙オムツやレトルト離乳食などで便利になったが、便利さゆえの大変さがある。不自由はなくなったが、出産法から、ミルクor母乳、子育てグッズ、子どもへの接し方、育児本、子育て情報まで、自分で選択する責任が生じた。
 それで、親は、考えるタイプと考えないタイプに二極化してきている。考えるタイプは、より良い子育てを目指すが、考え過ぎる。子育て相談で叱ってしまうとますます落ち込むことになる。考えないタイプは、シンプルでのびのび子どもを育てる傾向があるが、ともすれば杜撰になる。子育て相談では叱って気合を入れるくらいが良い。親に対してどんな働きかけが良いか、感じ取る支援が必要になる。
 保育園などで暴力を使う問題児は、昔はドラえもんのジャイアンタイプだったが、今は繊細な子が多い。
 優しく育てていたら暴力をふるうようになった。注意しても暴力が直らないので、母親がきつく叱ると、チック症状やおねしょが出るようになる。優しくしても厳しくしてもダメとなるとどうしようもない。発達障害と決めつけられがちだが、そうでもない子がいる。
 現代型の困ったチャンは、むしろ他の子以上に理性や意欲がある。なのになぜ行動がめちゃくちゃなのか。それはストレスによるマイナス感情が原因になっている。体内では冷暖房完備、栄養自動供給だが、出産後は環境変化による不満がたまる。それを泣いたりダダをこねたり甘えたりで解消している。
 子どもの泣きは2種類ある。要求の泣きとストレス発散の泣きだ。例えば、迷子になった時、本人は必死なので泣かないことが多い。親に会えて危機が去った後に大泣きしてストレス発散作業に移る。この時は泣くのを邪魔してはいけない。
 泣き下手な「良い子」はストレスをためやすい。例えば、母親が深刻な相談中に、普通の子はビビるが、近くで平気で遊んでいる子がある。これは相当無理をしている。うまく公園デビューできなかった子が、入園式の時にすうっと他の子の中に入っていく。普通はあり得ない。無理に演じている。少しのきっかけで爆発しやすいケースだ。いまどきの落ち着きのない子は我慢の末に落ち着きのない子が多い。
 泣き上手な子は間抜けな顔で泣く。相手に心を許して泣いてアピールする。相手に自分をゆだねる。相手に主導権を渡せない甘えは、下手な甘えだ。
 最近は、子どものしたいことをさせることが良いとされるようになった。それで、幼稚園に行きたくなさそうだったので休ませた。うちでのんびりしていた子が次第に荒れるようになった。「ボクは本当はがんばりたかった」というのが本音のときがある。子どもには自己成長欲求がある。頑張りたいから愚痴を聞いてほしい。
 断乳が失敗したと判断して中断すると、子どもがグレルことがあるが、本当はお兄ちゃんになりたがっていることがある。子どもは母親の気持ちをわかっている。
 肩に力の入らない支援が必要だ。母親の力を信じること。支援で手を差し伸べることはできるが、それを握り返せるかどうかは相手次第だ。「人を助けてあげたい一心」は支援者にとって雑念だ。何ともならないと怒りが出てしまう。

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コメント

お休みの中、足を運んでくださりありがとうございました。
町内の保育士さんも参加していただけて嬉しく思いました。一つ一つの団体では難しいことも、支援者同士が繋がって支えていくことで、誰かが笑顔になれたら…。
自分たちの出来ることを考えながら、今後の活動に活かしていきたいと思っています。
ありがとうございました。

東浦町子育てネットワーカー 友永

投稿: 友永 | 2015/02/19 19:48

友永様
ご丁寧なコメントありがとうございます。
素敵な講演会を企画していただいて感謝しています。自分のうちの子どもたちが小さいころを振り返りながら聴いていました。男性の参加がもう少しあっても良いのかなと思いました。
人が一人でできることは限られています。でも、人はつながることもできるし、互いに補い合うこともできます。子育て支援者のネットワークはもちろん、他のジャンルの活動やコミュニティともつながって、地域福祉の一端を担っていただけたらと願っています。

投稿: 神谷明彦 | 2015/02/19 21:56

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