京滋方面へ
民生委員・児童委員のみなさんと宇治に出掛けました。
10円玉のモチーフになっている平等院鳳凰堂です。どこから撮っても絵になるのですが、良い写真を撮ろうとなると、とても厄介な被写体ではないでしょうか。
平等院は、もともと源氏物語の主人公 光源氏のモデルとも言われる左大臣 源融(みなもとの とおる)の別荘だったものが、何人かの手を経て、998年に摂政 藤原道長の別荘「宇治殿」になり、その子の関白 藤原頼通が1052年に寺院に改めたのもです。創建時の本堂は、鳳凰堂の北側、宇治川の岸近くにあって、大日如来を本尊としていましたが、翌1053年には、西方極楽浄土をイメージした阿弥陀堂(鳳凰堂)が落慶し、阿弥陀如来座像が安置されました。平等院は多くの堂塔が立ち並ぶ大伽藍でしたが、南北朝の戦火などに遭い鳳凰堂のみが現存しています。
藤原氏の全盛期を謳歌した藤原道長が読んだといわれる有名な歌がありますね。
この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば
平等院の北側には、宇治川の河原があります。宇治川は、滋賀県中の水を集めて琵琶湖がら瀬田川として流れ出て、京都府に入るあたりで宇治川と名前を変え、途中、険しい谷を通って、宇治で京都盆地に流れ出します。この辺りは宇治の川霧で有名なところです。宇治川は、ここで一旦平地に出て、京都盆地の出口にあたる大山崎町で木津川、桂川と合流し、淀川となって、大阪湾で海に注ぎます。
百人一首にも、
朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに あらはれわたる 瀬々の網代木
という藤原定頼の歌がありますね。
ところで、百人一首には件の源融(河原左大臣)の歌もあります。さすがに恋多き人だったようです。
陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし われならなくに
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