生路地区フイルムフォーラムに参加
生路コミュニティセンターで開かれた「社会を明るくする運動 地区フィルムフォーラム」に参加しました。毎年この時期に、各地区で更生保護女性会が主催するフィルムフォーラムが開催されます。開催時期が重なるので、私と副町長と教育長で手分けして参加しています。
今年の生路地区フィルムフォーラムでは、「二つの道」という映画を見てから、参加者全員が4グループに分かれて座談会形式で感じたことを述べ合いました。様々な発言がありましたが、保育園の先生の「すべての子どもに同じことをしてあげるのが平等ではない。その子、その時に居場所をつくってあげることが大事。クラスと融け込めない日もある。そんなときは、職員室に「ばら組」(エキストラクラス)ができる。」という言葉は印象に残りました。「人の居場所」とは、特定の場所にあるのではなくて、心の通う人と人との関係の中にできるのだと思います。
各グループのまとめを終えた後で、中学校の校長先生が保護者や地域の人向けに話したことがとても率直で、聞いていてわかりやすかったです。メモを取りましたのでご紹介したいと思います。
バブル崩壊以後、仕事でストレスをためる人が増えて、家庭で癒されたいと思う傾向が強まった。子どもを強く躾けたりコントロールするのは疲れるし、子どもの数が少ないので、子どもに甘く、子どもに過剰な期待をする家庭が増えた。子どもを必要以上に褒めると、小さい頃は万能感を持つが、思春期になって劣等感を感じるとそこで挫折してしまう(キレてしまう)。こういう子が多いと感じる。親も、周りとの関係性が薄いと、自分の価値観しか理解しないモンスターペアレントになってしまう。これらの対応に教師が本来取り組むべき教育の時間を割かれてしまっている。学力テストで学力の高い県に共通していることがある。これらの県では特別な教育をしているわけではないが、総じて地域における教師の立場が高いのが特徴だ。
子どもは盆栽ではなく自然の木だ。木をワクで囲ってしまうと「困」という字になる。父性・母性という言葉があるが、家庭でも、厳しく叱ったら、それをフォローする役目がいる。学校でも、フォロー役を決めてから生徒の指導に取り掛かることにしている。そうでなければ居場所がなくなる。
地域の皆さんにお願いがある。地域の子どもに注意できなくて、学校に叱ってくれという電話が入る。だから、生真面目な教員が夜10時~11時まで学校に残って仕事をすることになる。学校から帰ったら、基本的には家庭の問題だ。実は、生徒も地域の人から叱られた方が効く。生徒も意外と突っ張らない。地域で、地域の子どもを注意するように心掛けてほしい。
今回のように、いろんな人が一緒になって話し合いをしたのは初めての体験で、これは良いと思った。
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