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2016/01/12

連絡所長会研修で飯田へ行った時のレポートです。

町内の地域自治を担っている区長さんたちと、長野県飯田市の地域自治と公民館の取り組みについて学んできました。飯田市の公民館担当の職員さんが飯田市内を(市街地から山間部の地域振興センターまで)丁寧に案内してくださいました。とても参考になりました。ヒントもいくつかいただきました。
昨年11月12・13日に行った研修のレポートです。

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 地域自治組織の概要
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まず、市内に20館(旧合併町村を含む)ある公民館の連絡調整や全市的事業を展開している飯田市公民館(中央公民館に相当)を訪ね、副公民館長の木下課長とムトスまちづくり推進課の田中課長のお話しを伺いました。市街地にある飯田市公民館は市内に20ある地域公民館の束ねです。
ムトスとは、ちょっと聞き慣れない言葉ですが、住民自ら「~せむとす」という意思を表す造語です。一人一人が地域を想い、自発的で具体的な行動による地域づくりを指す言葉で、平成19年施行の飯田市自治基本条例にも謳われています。

ムトスの事業には、昭和60年度に創設された示唆的で主張ある活動への表彰事業、独創的で波及性のあるまちづくり活動への助成事業、交流会・学習会、NPOへの無利子の融資をする飯田市民ファンドなどがあります。貸金業の資格を持ち寄付金を原資にした200万円までのつなぎ融資をしています。
ところで、市民ファンドと言えば飯田では、おひさま進歩エネルギー㈱が有名です。動物園前には、太陽光発電の出資者を書いた看板がありました。

飯田市では公民館職員が現場に寄り添う。前市長は力のある職員を意図的に公民館主事に登用したのだそうです。公民館主事の仕事は、ファシリテーションとコーディネーション。公民館によっては、日本で初めて民泊で修学旅行を受け入れた実績を活かしてグリーンツーリズムの取り組みや、特産の干し柿に付加価値を付ける取り組みをしているところもあります。
また、飯田市はJICAを通じてフィリピンなど60か国の研修を受け入れ、地域自治の仕組みづくりの支援をしています。
飯田では平成になる前から協働が盛んでした。住民も伝統的に公民館活動に携わっていて、人口10万人のまちで約5千人が地域の役員など、何らかの形で公民館活動に関わっているそうです。
背景には、仕事と家庭だけのライフスタイルでこれから良いのだろうかという考え方があるのでは。地域の企業も、熱心な社員は仕事もできるということで、地域活動を認めているようです。

牧野 現市長は現場主義。まちづくりの場や商工会議所など現場に重点的に職員を配置し、副市長も地域振興に力を入れているそうです。「地育力」というのは市長の造語で、地域をつくる人を地域で育てるチカラを指します。

飯田の高校生の8割はまちから出て、そのうち戻ってくるのは4割です。「ここに住んでてよかった」「帰ってきたい」と思うまちづくりをしなければなりません。そのためにも公民館活動を活発化して地域人教育をすることが大切です。飯田市は、松本大学、飯田OIDE長姫高校とパートナーシップ協定を結んで、学生も参加してまちづくり活動をしています。

子どもの頃地域で祭りを経験して、30歳前後で消防団、次に公民館活動、60代でまちづくり委員会に入るなど、若いうちから地域のことに関心を持つ仕掛けがあります。地域の運動会などでは中学生が種目をつくったりしています。飯田では95%の中学生が地域活動に参加しているそうです(全国では70%)。

木下さんは、前職は中心市街地活性化が担当だったそうです。職員が目立たないところで汗をかく必要があります。対住民で、ベタベタして何もかも引き受けてしまうのもダメだし、突き放して何もしないのもダメです。
昼間は役所の仕事、夜は地域の活動。人事では、職員の(業務外の)地域活動も評価の対象にしているようです。

飯田市では、市街地の商店街の活性化を図り、まちなか居住を進めています。再開発ビルもその一環。景観に対する配慮も見られます。公民館から市役所まで、町を散歩してみました。

飯田は市街地にあるりんご並木が有名です。

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車中心だったりんご並木の道路ですが、その後車線が狭められアスファルトはインターロックに代わり、街を歩く人優先の道路に変わりました。店舗なども補助事業を活用して改装し、新たな客層を掘り起こしているところがあります。

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昔ながらの狭い路地の景観も生かしています。

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左下は、環境モデル都市飯田における市民の環境活動の拠点としてつくられたエコハウスです。右下は、㈱飯田まちづくりカンパニーが空き店舗を飲食店などに再生した並木横丁いこいこです。

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トップヒルズ第二の再開発ビルに入っている川本喜八郎人形美術館。NHKで放送された「三国志」や「平家物語」の人形作家の作品を集めた美術館です。

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どこも中心市街地の商店街の衰退が課題ですが、飯田市は比較的元気です。

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現市役所を残しながら新市役所を増築したところです。内部には木がふんだんに使われています。佐藤副市長の胸に輝く青と白のツートンの水引を使ったブローチはリニア中央新幹線をモチーフにしているのだそうです。

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こちらは、早い時期に整備されて話題になったことがある市内のランドアバウト

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P1160696_640x4802日目は、飯田市南信濃地区(合併前の旧南信濃村と旧上村)を訪ねました。この地区と飯田市街地は山によって隔てられているので、一度、隣村に出ないと行き来できません。部分開通している三遠南信自動車道の矢筈トンネル経由で、南信濃地区の和田にある自治振興センター・公民館に向かいました。

P1160702_800x600そこで、公民館主事(市職員)の林さんからお話を聞きました。
飯田市では公民館主事は20代から40歳まで。職員にとって公民館は、地域と対話の仕方を鍛えるところ。机で仕事をせずに、現場へ出ろと言われているそうです。
林さんは飯田市街地に近いところから毎日1時間以上かけて車で通っていますが、散髪は地域の床屋さんへ行ったりして、できるだけ地域とコンタクトを取ろうとしています。「地域住民を巻き込む」という言い方は、行政中心の言い方だと先輩から叱られたことがあったそうです。
自らの仕事をする姿勢を熱く語っていたのが印象的でした。この熱さが地域には絶対必要です。

旧上村の下栗地区へ向かいました。ここは、「天空の里」とか「日本のチロル」とか呼ばれているところで、海抜1000m近くの急峻な山腹に民家がへばりつくように建って集落を形成しています。冬から春にかけては、聖岳など雪をまとった南アルプスの3000m級の山々を間近に望むことができます。
リニア新幹線の駅もできる市街地から深山幽谷の山村まで、とても幅が広いのが飯田市の地域自治です。

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