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2016/05/09

遺児手当支給条例を一部改正する議案についての議会討論

平成28年3月定例議会で、遺児手当支給条例を一部改正する議案の審議がありました。行政の提案したこの議案は、賛成多数で可決されましたが、賛成10に対して反対5と、賛否が割れることになりました。議員の皆さんにとって、悩ましい案件だったと察します。

この遺児手当支給条例の改正案は、従来、ひとり親家庭の子どもに対し月額3,500円の遺児手当を最長で18歳まで支給していたものを、平成29年4月から、月額5,000円を最長で5年間支給するように改めるものです。これまでの手当給付中心の経済的支援は国・県の制度や就学支援制度で受け持ち、より身近な町は、(細く長く支給し続けるよりも、)早期自立に向けた就業支援等に重点を置くための施策転換です。自立支援策として新規に始める“ひとり親家庭等自立支援給付事業”では、仕事につながる講座や資格取得の受講料、就職面接時や講座受講時の一時保育等の利用料の一部を支給します。

それぞれの議員の皆さんが、どう考えたのか、採決の前に行われた討論の内容(私が聞き取って私なりに要約したもの)を以下に紹介します。

●杉下議員(反対討論)
子どもの貧困が叫ばれるこの時期に拙速。条例の目的とも外れている。
国の制度改正で、児童扶養手当が2子目から増額されるというが、子ども一人の家庭が52.7%では拡充には当てはまりにくい。
事業仕分けで改善判定が出たが、97%が高校まで進学する中で、18歳までの給付は必要。
資格取得を促して5年で給付を打ち切るというが、子どもが手を離れることによって自立は進む面もある。自立ができない人もいる。そもそも遺児手当は子どもに対する手当ではないか。子どもの成長に合わせてお金の使い道を考えているのに、途中で打ち切ったら生活設計がくるってしまう。5年で打ち切るべきではない。

●米村議員(賛成討論)
遺児手当は家庭の生活安定と遺児の健全育成のためにある。今回の改正は、新たに実施するひとり親家庭等自立支援事業と併せてより効果的に維持の健全育成を図るためのもの。
近隣市町と比べても、月5,000円、5年間の東浦の遺児手当は手厚い。生活の不安定な5年間に必要な金額を集中し、18歳で終わりでない支援を考えてのものだ。コミュニティソーシャルワーカーを入れて、子どもから高齢者・障がい者・生活困窮者までが、地域で自分らしく生きる東浦版地域包括支援に期待するが、そのための財源留保の意味がある。
貧困の連鎖を断ち切るため、福祉的経済支援から就業支援への発想の転換が必要。他にも、児童扶養手当の多子加算の充実がある。国も細やかな支援を進めているところだ。

●小田議員(反対討論)
遺児手当は、生活安定と遺児の健全育成を目的とし、18歳まで給付を約束したもの。これを拠り所に子育てを決意した親もいるはずだ。
今回の改正で、生活設計に狂いが出る人がいるのでは。また、2年後に給付打ち切りになる人が200人出る。少なくとも今給付を受けている人には18歳まで支給すべき。これは約束だ。温かみのある改正内容とするために継続審査すべきだ。住民の不利益になるものはしっかりチェックしていかねばならない。

●成瀬議員(賛成討論)
遺児手当支給の目的は、遺児の健全育成と福祉の増進。県の手当の上乗せとして昭和51年に月額1,000円でスタートした。
今回の施策転換は、総合計画 第6次実施計画に沿ったものだ。平成16年度に約10億円だった扶助費は、平成26年には約27億円に膨らんでいる。対症療法的な給付支援をし続けるよりも、根本的解決に向けて自立を促す支援へ切り替えた方が長期的に見て良い税の使われ方と考える。大事なことは、子どもを育てる家庭ができるだけ早く自立すること。それをどうすべきか議論を踏まえて打ち出された施策だ。29年度にはコミュニティソーシャルワーカーが導入され、相談・支援体制が整う。町の進むべき方向としては間違っていない。
しかし、結果的に不利益と感じる家族も出てくる。制度の周知、関係部署が連携して確実に支援につなげること、総合的な効果の検証を求める。

●田崎議員(反対討論)
仮に1歳で遺児となった者は、この改正により5年で支給を打ち切られることとなり、対象者が6~7歳になった時に改正前の支給要件を満たしていても、確かな代替策がないにもかかわらず支給されなくなる。また、現制度下でも支給を受けている者が5年を過ぎて6~7年目に所得制限を超えて対象外になることもある。
5年の期限をつけて支給を打ち切る根拠が不明確だ。これまで培ってきた遺児の健全育成および福祉の増進に沿った改正であるとは確信できない。

なお、“広報ひがしうら4月15日号”に「児童に関する手当」の制度全般について詳しくまとめてあります。

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