3年前の教育フォーラム。これもいいお話しでした。
3年前の教育フォーラム。これもいいお話しでした。
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東浦町教育フォーラムで、「子どもは変わる ~子どもの可能性を信じて~」をテーマに講演がありました。
講師は、大阪教育大学監事 野口克海(のぐち かつみ)さん。
野口さんは、大阪の教育困難校(いわゆる荒れた学校)で教員を務め、どうやって子どもたちとの信頼関係を築いていくかに心を砕いてこられました。番長格の二人の中学生を取り出して、山の中の廃村で2~3ヵ月の合宿をしたこともありました。...
野口さんによれば、大阪の基礎学力は、読み書き、算数に、ボケと突っ込みだそうです。いかに子どもたちと心を通わせるか、いかに子どもたちの心に火をともすか、涙もあり、笑いもありのお話しを伺うことができました。
エリクソンの発達心理学によれば、子どもの発達段階には、0歳~1.5歳頃の乳児期、1.5歳~3歳頃の前期幼児期、3歳~6歳頃の後期幼児期、6歳~10歳頃の学童期、10歳頃からの思春期がある。
乳児期には、思いっきりかまってあげて、愛情のシャワーを注ぐことが必要。乳児期にどれだけ可愛がったかで、その後の「安定根」がつくられる。
前期幼児期は、褒めて手をたたいて躾ける。
後期幼児期は、「やってごらん」と言っていっぱい体験させることが必要。一番過保護にしてはいけない時期だ。自分でできるのに、自分でやらせないのを過保護と言う。
学童期の初めは、学ぶのが喜び。初めから勉強が嫌いな子はいない。
思春期には、同行二人。誰かが一緒に寄り添って、同じ方向を向いてあげることが大切だ。
躾けはやりつづけることが必要。しつづけるから、しつけと言う。
子育ては、やり直しがきく。「お父さん、お母さんがとことん守ってくれる」ことがわかれば、安定根は取り戻せる。安定根とは、「自分の周りは優しい、あたたかい」という意識のことを言う。
最近の子どもは、二極化してきている。愛情不足か、過保護かのどちらかだ。
また、つながる力が弱まっている。少子化、コンビニ化、ゲーム、IT化のせいで、対話の必要が無くなったことが原因の一つだ。野球は部活のメンバー、勉強は塾の友達、遊びは近所の友達と、「親友の分業」が起きている。
人と触れ合う経験を積むことによって、互いに傷つけることなく、あたためあえる「ヤマアラシの距離」を知ることが大切だ。学級集団づくり、生徒会などで自治の力をつけることが必要だ。
生きる力と個性を育むためには、自己肯定感が重要。良いところをほめる。「今のままで良い」と言ってあげる。自分が必要とされていると感じ、自信を持つことが大事だ。必要とされると人はがんばる。
園田学園の校長をしていた関係で、伊達公子さんと対談したことがある。園田学園での苦しい練習をなぜ続けられたかと質問したときに、伊達さんが「自分で選んだ道(学校)だから、自分に負けたくなかった。」と答えたことがとても印象に残っている。自分の進路は自分で決めなくてはならない。
「大きくなったら何になるんだ」と自分に問いかけ続けることが大切だ。
最後に、教師は、子どもに好かれようと思うな。子どもを好きになれ。子どもが好きになれなくなったら教師を辞めるべきだ。
体罰はいけない。体罰を日本の父親教育から排除すべきだ。体罰以上に心に染み込む指導があるのだから。
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