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2016/07/25

夏休みをとって、秋田の温泉巡りをしてきました。

先週の3連休を使って秋田の♨巡りをしてきました。ところで、この♨の記号、オリンピックを機に変わるみたいですが、シンプルかつ親しみのある記号なのに残念なことだと思います。

 

さすが登録有形文化財だけあって、重厚な佇まいに、ちょっとびっくりしたと言うか、門から入るのを一瞬躊躇しました。秋田県大仙市にある強首温泉樅峰苑。敷地の隣には、雄物川が滔々と流れています。
ここは、江戸時代から代々肝煎(庄屋)を務める地元の名家。近代になって、県会議員や国会議員も輩出しています。その小山田家が大正時代に贅を尽くして建てた邸宅です。昭和39年に帝石が天然ガスの試掘をしていて温泉が出たのをきっかけに旅館を始めたのだそうです。

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玄関脇の廊下には長さ16mの継ぎ目なしの杉材が惜しみなく使われています。大正ロマンを感じる階段を上がったところの2階廊下の床板の幅が半端ではありません。広間の真ん中の柱には仕掛けがあって、鴨居を引き上げて柱を引き抜くと四間続きの大広間になるのだそうです。

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温泉は、鉄分と塩分が入った濃い目のお湯です。内湯の他に、最近の嗜好に合わせて庭先に露天風呂をしつらえてあります。庭の木立の中にある樹齢380年と言われる樅の巨木を見上げてゆっくりお湯につかることができます。

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料理は地元の食材がふんだんに出てきます。私は元来漬物はあまり好物ではありませんが、あきたこまち特別栽培米のご飯といぶりがっこのフェノール臭がえも言えずマッチして美味でした。近くで採れた川蟹のミソやツミレ、ぷりぷりのジュンサイやミズやギバサやトンブリなど秋田ならではの食べ物と、地酒を存分にいただきました。

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秋田と言えばジュンサイです。田んぼ脇の溜め池などに結構生えています。
それにしても気になるこの看板。最近、中部地方でも増えてきました。

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角館から田沢湖に行く途中にある抱返り渓谷。梅雨時の増水で玉川特有のコバルトブルーは見られませんでしたが、雨のおかげで回顧の滝は大迫力でした。

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秋田に来たら、(い)なにはともあれ稲庭うどん。讃岐とはまた違うこのコシがたまりません。店のおばちゃん曰く、「いろいろ試したけどうちはこの製麺所、軟らか目に茹でて、水洗いしてから、氷水でしっかり締めるのがコツ。」だそうだ。

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天気が悪くてイマイチだけど、さすが田沢湖ブルーです。火口カルデラに水がたまった田沢湖。水深が深くて透明度が高い。最深部は423m、湖の海抜が249mなので、湖底は海面下になります。
澄んだ水はグリーンではなくてブルー。でもこのブルーは、玉川の温泉水が入っているせいもあるのではと思います。

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田沢湖と言えば乳頭温泉。超有名な鶴の湯をはじめ、孫六、黒湯など、野趣溢れる温泉の宝庫です。
鶴の湯は乳白色のお湯。源泉の露天風呂では、湯船の底の砂利の下からプクプク湧き上ってくる泡で体中に蟻が這っているような不思議な感覚。孫六温泉は、無色のお湯と珍しいブルーのお湯。
1泊1万円以下で、本物の温泉を思う存分に堪能できるのは東北ならではです。周りに家もないし電気も来ていないので、晴れていれば露天風呂から天の川が見えると思います。

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ブナ林に囲まれた黒湯は満室。しょうがないので、自炊部に泊めてもらって、旅館の料理をいただくことにしました。
茅葺きの囲炉裏の切ってある部屋を充てがってもらいました。外来入浴の人たちが物珍しそうに覗いていきます。
雨でやることがないので、のんびり読書でもします。

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黒湯は、噴泉地帯の中に宿があります。大地から湧きたての湯をそのまま内風呂や露天風呂に引き込む形で風呂が点在しています。源泉かけ流し(夏は熱いので沢水を加水)の盛りこぼれ感が何とも言えません。温泉に浸って、天井の木組みを見上げるとホッとします。
東北の温泉は混浴が当たり前だったりします。場馴れしてそうな外国人がいたので、聞いてみると東京で仕事をしているフランス人。さすがに混浴は初めて経験したそうです。

 

雨から、やっと曇りに。
太陽を浴びて青く輝く田沢湖が見られなかったのは、残念です。十和田湖もこれまで0勝2敗。関係ないけど、摩周湖は2勝0敗。
ところで、これから田沢湖ブルーのルーツに迫ります。

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田沢湖はカルデラ湖で、もともと大した流入河川はありませんが、1940年に発電と灌漑目的で近くを流れる玉川の水を導水するようになりました。その玉川にある鎧畑ダムが、これです。たしかに青いでしょう!
田沢湖は、深くて透明度が高いのに加えて、これが独特の青さの原因になっているようです。

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鎧畑ダムの上流にある玉川ダム。コンクリートを型に流し込むのではなくて、硬練りのコンクリートを道路をつくるように層状にローラーで締め固めていくRCD工法を採用して建設した高さ100m級の比較的新しいダムです。ヘルメットをかぶって見学中のグループがいたので、飛び入りで見学ツアーに混ぜてもらいました。発電所の取水ゲート、クレストゲート、オリフィスゲートの巻き上げ機、堤体の中程にあるコンジットゲートなどを見ました。平日だとエレベーターでダムの内部まで降りられるそうです。
ところで、玉川のブルーの原因は、さらに上流にある玉川温泉の温泉水に含まれるアルミニウムの微粒子のせいだと、ガイドさんから説明がありました。

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玉川温泉と言えば、岩盤浴、北投石、それと、日本一の湧出量を誇る大噴(おおぶけ)と呼ばれる湧出口から日本一の強酸性の熱湯(Ph1.2、97℃、毎分5000~15000ℓ)が噴き出していることで知られています。全国から湯治客が来ます。

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玉川温泉のすぐ下流には、温泉から流れ出す強酸性の塩酸を含む川水を中和するために、国土交通省の中和処理施設があります。酸性水が灌漑用水の水質や発電所やダムなどの河川構造物に悪影響を及ぼさないように、日量40tもの石灰石を投入して中和しています。これで、処理水のPhを3.5以上に高め、ずっと下流の農業用水の取水地点となる玉川頭首工でのPhを6.5~7.0に抑えています。

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帰り道に大仙市の鈴木酒造に立ち寄りました。「秀よし」の銘柄をもつ、元禄年間に創業の酒蔵です。秋田県では3番目に古いそうです。(ちなみに秋田でいちばん古い酒蔵は、1487年(室町時代)に創業した「飛良泉(ひらいずみ)」で、全国で3番目に古いそうです。)
奥に立派な蔵があります。庭には街を流れる用水を引き込んでいます。昔は水運にも使われていたそうです。

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コメント

"重厚な佇まいに、ちょっとびっくりしたと言うか、門から入るのを一瞬躊躇しました"国内で他にこれだけの門構え+屋敷本館は見つからないのでは?!内部の写真もしっかり写っていますが豪華ですね。今どき秋田によくぞ残っている。写真家木村伊兵衛が秋田県内で撮ったモノクロ写真を思い出します。木の塀の前を通りすぎる馬の写真とかも、、、、、
"稲庭うどん。讃岐とはまた違うこのコシがたまりません。"そうですか。行きたいけどナカナカ!!!!!田沢湖の泊まりは「黒湯」だったのでしょうか。山奥まで。写真は曇りもなくキレイです。宿泊地を定めていかれたのでしょうが名古屋、愛知からいく人は現地を理解していても数少ないのでは。70歳を過ぎると秋田は随分遠くなります。しかしあまりに秋田県の親しみ、現地の理解は少ないと感じています。北前船やもっと以前の秋田柵等、大陸文化との交流、海洋民族の深い歴史が愛知より深いものがあると思っています。
田沢湖は日本一の透明度だったのでは?
写真がキレイで楽しみがあります。

投稿: | 2016/07/25 21:22

コメントありがとうございます。

「国内で他にこれだけの門構え+屋敷本館は見つからないのでは?!内部の写真もしっかり写っていますが豪華ですね。」・・・
おっしゃる通りです。でも、一泊、2万円以上するような高級旅館ではありません。連休中でも、1人で泊めてくれるのでありがたいです。こういうリーズナブルな価格で、古き良きテイストを残しつつ、肩ひじ張らない雰囲気の宿に頑張ってほしいと思います。

稲庭うどんは乾麺が基本なので、買ってくれば、あるいは通販で注文すれば、どこでも味わうことができます。もちろん本場、稲庭(秋田県南東部)に行って、製麺所がやっている店で比内地鶏の入ったものでもいただくと勢い臨場感が高まります。

田沢湖から秋田駒ヶ岳の山麓に上って行ったところに乳頭温泉郷があります。その辺の温泉をハシゴしました。
黒湯は当日の朝に電話して予約しました。私は旅をするときは(家族旅行でも)結構行き当たりばったりで、直前予約や予約なしは当たり前です。それでも何とかなるものです。(人気の宿などは、事前予約で取れなくても、当日にキャンセルが出たりすることもあるようです。)

高度成長期以降、地方の個性や良いところが薄れて、均質化してしまいました。
時間が許せば、本来日本の持つ地方の古き良き風土と人情に触れるような旅をのんびりしたいものですが、1泊かせいぜい2~3泊で、あっちこっち時間を惜しんで飛び回っているようでは、まだまだせっかちですね。

日本一の透明度は、摩周湖だったと思います。ここは流出入する河川もありませんし、湖岸に民家は一軒もありません。崖に囲まれていて湖岸に降りられるところは一か所だけありますが、ほとんどの観光客は行きません。
田沢湖も元々透明度が高いのですが、戦前に玉川の悪水を導水するようになって水質が悪化したのではと思います。それでも、依然として日本有数の透明度を誇っています。

写真がキレイに見えるのは素材のせいかと思います。特にデジカメは、いっぱいシャッターを押せば、中には光の具合の良いのが撮れるものです。

投稿: 神谷明彦 | 2016/07/30 23:53

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