ヒロシマの旅
先月、広島を旅する機会がありました。平和記念公園は、世界の恒久平和を願ってつくられた公園。聖地をめざす巡礼者のように海外から訪問者が絶えません。近年、観光地に行くとアジア人観光客が非常に増えましたが、ここはそれとも違って、英語を話す人、フランス語を話す人、ドイツ語を話す人など、世界各地からここを訪ねてきているようです。たくさんの訪問者が静かに祈りをささげていました。
太田川の三角州に発展した広島の街。平和記念公園もその中洲の上にあります。動かない鳥がいるのでオブジェかと思ったら本物のサギのようです。川にはフェンスも手すりもなく、とてもすっきりしています。広島城から見ると、広島の街は水と緑が豊富で美しいです。
広島と言えば、安芸の宮島。ここも厳島神社が世界文化遺産に登録されているだけあって、外国人観光客が多いですが、平和記念公園ほどではありませんでした。
ちょうど、引き潮で、鳥居の基部まで初めて歩いていきました。この鳥居、基礎杭などはなくて、砂地の上に乗っているだけなのだそうです。それにしても社殿も含めて不思議な水の上の建築です。背後の山には手つかずの自然が残されています。
呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)に行きました。呉は、昔から軍港のまち。戦艦大和は呉海軍工廠で建造されました。海軍兵学校(現・海上自衛隊幹部候補生学校)のあった江田島は呉のすぐ近くです。戦艦長門の同型艦、戦艦陸奥が謎の大爆発を起こして沈没したのも広島湾内です。瀬戸内海には今でもたくさんの造船所があります。
山口県に入って、岩国の錦帯橋にも行きました。旧城下町は山陽本線の駅から少し内陸に入った川べりにあります。旧市街を抜けて錦川を渡るとそこに岩国城があります。
錦帯橋は、1673年に完成した美しい5連の木造橋です。洪水で流されたりしながらも、現在にその美しい姿を伝えています。城と城下をつないで家臣が通勤しやすくするために架けられた橋で、明治になるまで一般の人は渡れなかったそうです。山の上の天守閣からは、城下と蛇行する錦川を眺めることができます。
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