「ごみの分別と減量をすすめる会」の振り返り
先月末(10月25日)、ごみの分別と減量をすすめる会を開催しました。各地区の区長さん・自治会長さんと区長から推薦された各地区の代表者、と役場環境課が出席する会議で、ごみの適正処理について排出者・分別者である住民と意見交換し、ごみの減量と再資源化をすすめるための会議です。
若い職員が「ごみ減会議」と呼んでいましたが、長い会議の名前を短く呼びやすくするのも面白いと思いました。
この日の話題は4つ。
一つは、平成27年度の各種ごみの収集量と収集コストの報告。各地区のごみの収集量の内訳も出ています。こういうのをわかりやすく公表するようになったことは評価されて良いと思います。
しかし、この会議に限らず、役所の場合は、まだまだデータを並べて眺めて終わっている感が否めません。データは単に公表し眺めるものではなく、ここからその時点の傾向・特徴を読み取り、課題を抽出し次の対策を導き出さなければ、PDCAサイクルを回しているとは到底言えません。
特に役所の場合は膨大なデータを抱えたまま思考停止に陥っているきらいがあります。データを出すからには、その先を自分たちなりに考えねばならないと思います。
二つ目は、廃食用油の回収についての行政からの提案です。緒川地区と石浜東地区をモデル地区として、廃食用油を地区コミュニティセンターで回収するテストをこの2か月間行いました。両地区の回収量は8月に計30kg、9月に計10kg。回収場所に設置されている回収容器に移し替える方法により、1円/kg(月2回の回収)もしくは13円/kg(常設回収)で業者が買い取ってくれます。回収した廃食用油はインクやペンキの原料として再利用されます。
この結果を踏まえて、町内全域に広めたいのですが、とてもそんな手間なことはできないという意見が他の地区から出ました。特に、ペットボトルに入れて丸ごと回収場所に置くならまだしも、回収容器に移し替える作業は、夫にも頼めないし困難だという意見がありました。
とにかくまずはできるところからやろうということでまとまりましたが、新たな手間が増えることは歓迎されません。やるからには、やりがいが必要です。食用油の回収が軌道に乗ることのメリットを明示する必要があると思います。実施している近隣自治体の実績から算出した参考値は示しましたが、家庭で使われている食用油を仮に100%回収できた時に、コスト的あるいは環境負荷的なメリットが、Maxでどの程度あるか試算してみてはどうかと思いました。
ちなみに我家では揚げ物はあまりしないし使った油は炒め物に使用するので、廃油はほとんど出ないそうです。
三つ目は、遺品整理業についての情報提供です。遺品整理業とは、遺族に代わり亡くなった方の遺品の整理や不要となった物の処分を行う仕事です。最近マスコミなどでも注目が高まっていますが、高額請求や貴重品の盗難、不法投棄などのトラブルも問題になっています。
遺品整理士は、家の中で遺品を整理することはできますが、許可がないと不要となった物をごみ処理施設等へ運搬することはできません。東浦町で、遺品整理士の資格を有し、かつ廃掃法の講習を受け、家庭系一般廃棄物収集許可を取得しているのは、現在3業者です。
四つ目は、ごみ袋の有料化についてです。今建設中の新焼却炉が完成する頃に合わせて、現在実費で購入していただいている町指定ごみ袋に課金をしたいと考えています。ねらいは年々増加するごみ処理コストの一部を従量制で負担していただきたいのと、ごみ減量へのインセンティブの明確化です。
これはごみ収集の有料化ではありません。ごみ収集はすでに皆さんの税金からご負担をいただいています。しかし、どれだけ捨てても税金からの負担で、捨てた量に応じての負担にはなっていません。そこを、税金による定額負担をベースにしつつ、従量料金をごみ袋の購入を通じて組み合わせたいと考えています。
これについては不法投棄の増加などの問題が発生する可能性もあるので、不法投棄防止対策などと組み合わせて取り組んでいく必要はあるかもしれません。今後皆さん方のご意見を聴いたうえで実施していきたいと考えています。
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