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2016/12/24

12月定例議会(平成28年第4回定例会)が閉会しました。

12月21日に、議案の討論・採決が行われ、平成28年12月定例議会が閉会しました。東浦町景観条例や27年度補正予算など、行政から提案したすべての案件は可決・決定されました。その他に、議員提出による意見書案3件の討論・採決が行われました。

 
[報告、条例、その他]
①人権擁護委員の推薦(杉浦義治氏の再任)
②損害賠償の額の決定及び和解の報告(草刈機の跳石で車両のガラスを破損,町の損害賠償額 約33万円)
③損害賠償の額の決定及び和解の報告(工事仮舗装の陥没で車両前輪を破損,町の損害賠償額 約4万円)
④飲酒運転根絶条例の制定(行政・住民・事業者等の責務を規定、キャンペーン運動日を規定)
⑤景観条例の制定(景観法および景観計画に基づく景観形成に関し必要な事項を規定)
⑥職員の給与に関する条例及び一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部改正(人事院勧告に準じて給料と勤勉手当を引き上げる。特定任期付職員の給料と期末手当を引き上げる。配偶者に係る扶養手当を引き下げ、子に係る扶養手当を引き上げる。)
⑦議会の議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正(国家公務員特別職に準じて期末手当を引き上げ)
⑧企業職員の給与の種類及び基準に関する条例及び職員の退職手当に関する条例の一部改正(雇用保険法の改正に伴い、雇用保険の適用範囲を拡充)
⑨特別職の職員で常勤のものの給与及び旅費に関する条例の一部改正(国家公務員特別職に準じて期末手当を引き上げ)
⑩職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部改正(国に準じて介護休暇の分割取得、介護時間休を可能にする)
⑪職員の退職管理に関する条例の一部改正(学校長が民間再就職する場合、町教委への届出を規定)
⑫税条例等の一部改正(地方税法等の改正に伴う、住民税の延滞金の計算期間の見直し、医療用から転用された医薬品に対する医療費控除の特例など)
⑬国民健康保険税条例の一部改正(課税限度額の引き上げ)
⑭手数料条例の一部改正(子育て支援ヘルパー派遣手数料の引き上げ)
⑮知多地方教育事務協議会規約の変更(法律改正に伴い、事務の規定を整理)
⑯総合ボランティアセンターの指定管理者の指定(引き続き平成29年度~31年度まで、社会福祉協議会を指定)

④は、半田警察署管内の全市町で飲酒運転根絶に取り組む姿勢を明確化するためのものです。
⑤は、東浦町の景観を守り育てるための景観計画に実効性を持たせるものです。
⑬は、国の限度額改定に合わせて国民健康保険税の課税上限を、基礎課税分は52万円から54万円へ、後期高齢者支援分は17万円から19万円へ、介護納付分(16万円)と合わせて計85万円から89万円まで引き上げるものです。所得の多い層からの税収増により年間573万円ほどの増収を見込んでいます。
⑭は、子育て支援ヘルパーの委託料を居宅介護援助ヘルパーに準じて見直すのに合わせて、その約1割に設定している利用者負担を1時間180円から220円に引き上げるものです。
採決の結果、上記議案のうち、⑤は幸福実現党(1)と至誠会(1)を除く賛成多数(13:2)で、⑦⑨⑭は共産党(2)を除く賛成多数(13:2)で、他の議案は全会一致で可決されました。

 
[補正予算]
①平成28年度一般会計補正予算(第3号)(ふるさと寄附の増収、臨時福祉給付金の交付、退職金の訂正など)
②平成28年度国民保険事業特別会計補正予算(第3号)(前期高齢者交付金の確定、肝炎など高額療養費の増額)
③平成28年度土地取得特別会計補正予算(第1号)
④平成28年度後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)(後期高齢者医療広域連合納付金)
⑤平成28年度下水道事業特別会計補正予算(第1号)(水道事業会計繰出金など)
⑥平成28年度水道事業会計補正予算(第1号)(人件費)

採決の結果、すべての補正予算案は全会一致で可決されました。

 
[意見書]
①若者も高齢者も安心の年金制度の確立を求める意見書
②介護保険制度の改善を求める意見書
③米軍沖縄北部訓練場ヘリパッド建設に関する意見書

①③は共産党(2)のみの賛成少数(2:13)で、②は共産党(2)と創生会(1)の賛成少数(3:12)で否決されました。

 
 ※本会議での審議結果については、http://www.town.aichi-higashiura.lg.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/43/H28.12.21giinbetsukekka.pdfをご覧ください。

 
景観によるまちづくりに関しては、本町では、平成24年12月に景観法に基づく景観行政団体となり、平成25年度からは景観計画策定のため、地区代表者や公募住民によるワークショップを開き、住民の意見を集約し、それをもとに住民と専門家からなる景観計画検討委員会で長い時間をかけて議論してきました。
また、景観講演会や景観計画検討委員会の中間報告、「景観フォト&エッセイコンテスト」や「まちの絵コンテスト」などを通じて、東浦町の景観まちづくりを住民の皆さんにお伝えする努力をするとともに、景観計画の素案は過去4回の議会全員協議会で報告申し上げ、意見を頂く機会と時間を設けてきました。
その景観計画をパブリックコメントにより意見聴取したうえで若干の手直しをした後に、平成28年3月の都市計画審議会に諮問したところ特に異議もなく答申を頂くことができました。
景観行政の本質は、景観法に基づき策定された景観計画の中身にあります。そういう意味では、東浦町景観計画は、東浦町の根と狭間の地形からまちの景観を説き起こした魂のこもった力作だと思っています。
「東浦町景観条例」を可決いただきましたので、今後は「東浦町景観計画」を推進することにより、都市と自然と歴史が調和するよう、住民の合意形成を図りながら、美しいまちの景観づくりを進め、まちの価値を高めていきたいと考えています。
その際は、議員各位の討論の中でいただいた御指摘を十分にふまえて、景観まちづくりを進めていく所存です。

景観条例の採決では、多数の議員が討論をされました。県内の町村では前例のない景観条例制定なので、判断には様々なことを考慮されたのではと思います。賛否には説明責任を伴いますので、討論でそれを明らかにすることは重要です。
以下は、私が取った討論の要約メモを掲載したものです。正確な内容は議会議事録をご覧ください。なお成瀬議員は討論原稿の全文をご自身のブログに掲載しています。

●原田議員(反対討論)
町の大きな施策で、何を守るか、条例ではっきりしてくる。しかし、具体的にどの地域を守るか不鮮明で、条例を見ても伝わってこない。もっと煮詰めるべきで、まだ早い。

●三浦議員(賛成討論)
百年後も東浦であり続けるために必要なものだ。平成25年から地域住民も入って論議を重ね、景観法に基づき景観計画を策定してきた。それに実効性を持たせる条例だ。
重点区域等はこれから景観審議会で審議すべきものだ。特定の個人の建物を検討対象にするような誤解があるが、イメージとして景観計画に写真が載っているだけだ。まだ取り決めなければならないことがあるが、条例は、町の景観保全・創造に欠かせないものだ。

●成瀬議員(賛成討論)
この条例は景観法に沿ったもので、景観計画に実効性を持たせるためのもの。町の責務はすでに景観法の中にあり、住民の生活が窮屈になるものではない。
時の流れに耐えてきたものに価値を見出し、その上に何を作り出し、将来に引き継いでいくかは、どこかで自治体として意思表示をしておくべきだ。
議会に託されたことは、町民の主体性を尊重し、条例を整備し景観を守ることだ。誇り、生きがい、豊かさを、まさにそこをめざしたい。歩みを止めると失うものはあっても得るものはない。これまでの積み重ねに敬意を述べる。

●米村議員(賛成討論)
景観三法や関連法は公明党のマニフェストにもあったもの。景観法に基づき景観計画がつくられ条例がつくられた。
しかし、いくつかの不備がある。基本理念や良好な景観の定義がない。景観建造物の要件がないので、特定の個人を対象にしているような誤解を招く。住民不在の条例とならないように啓発や情報提供をすべき。助成を予算の範囲内としているので、補助の限度額がわからない。住民懇談会のテーマにも取り上げるべき。条例に想いを込めた表現が欲しかった。
条例の趣旨には賛成する。

●杉下議員(賛成討論)
重点区域、重要建造物の手続きや管理方法が決めきれていない。ゾーンニングが曖昧。不安、混乱を招くので周知徹底してほしい。議員としても今後の改正時にはきちんと整備したい。また財政不安があるので、関連支出については予算の慎重審議をしたい。
無秩序な開発行為がある中で、条例制定により事前協議ができる意味はある。
最後に、行政は議員の賛否に介入すべきではないことを申し添える。

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