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2017/04/05

今年度採用した職員の研修をしました。

新入社員研修の1コマを担当しました。5年目研修などの講師は毎年やっていますが、新人研修を務めるのは初めてです。事務職、技術職、保健師、保育士、合わせて35人で結構にぎやか。
何をしようかと考えましたが、準備する間もなく研修に突入。とりあえず、前日の年度始め式で私が話した内容の理解度確認をしてみました。

各自に配った問題は、以下の通りで、私が言ったことと合致しているものに○、そうでないものに×をつけよというもの。ちなみに、答えは全部×。意外に皆さんは私の話した内容を理解してくれていたようです。

 □ 役所は、継続性や不変性を大切にするので、前例を重んじて行動にあたる。

 □ PDCAは能率が下がるので、計画はすぐ実行し、PD→PDの要領で次の計画にかかるのがよい。

 □ モノまねはよくないので、他市町村の例は参考にしない方がよい。

 □ 役所のセクションはそれ自体が1つの組織であり、個人情報も管理しているため、他のセクションとの情報交換はしない方がよい。

 □ 職員と役所は公平性を大事にするので、住民とは一線を画して友達感覚にならないように気をつける。

実際に年度始め式で話した内容は、以下の通りです。上記の問題に書いたのは、どちらかと言うと従来の公務員にありがちなイメージ。でも、私がこれから必要と思う公務員の姿勢は正反対です。(誤解していただきたくないのは、前例を無視しろとか、公私混同で仕事をしろとか言っているのでは全くありません。)

 ○ 常に“なぜだろう”と考えて、前例や常識を疑うこと。漫然と仕事をしないこと。
 ○ 必ず評価して改善をする(PDCAサイクルを回す)こと。これも“なぜ”が必要になる。
 ○ 常に勉強、情報収集をして、アイディアのヒントにすること。パクれるものはうまく消化してパクれ。
 ○ いまどき単一の係や課で解決する政策課題は少ない。タテ割りを排して常にヨコと情報交換すること。
 ○ 主権者・納税者・当事者である住民の中へ飛び込んで行って、苦楽を共にし、役場のファンを増やすこと。

 
次に、皆さんにディスカッション、すなわち、自分の意見を人に伝え、他人を説得する作業をしてもらいました。これから答えのない問題に取り組んで進路を選択し、職場や地域で合意形成をしていく必要があります。モデルに使ったのは、以前、アクティブラーニングの勉強会で出た以下のようなワークです。

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35人の新人さんに4つのグループに分かれてもらい、ディスカッションをしてもらいました。時間の関係で最後の意見集約まではできませんでしたが、みなさんは結構活発にグループワークをしていました。

        1回  2回  3回  4回
   .  1人  0人  0人 
   .  2人  0人  0人
   .  20人  0人  0人
   .  3人  14人  12人
   .  9人  8人  11人
   .  0人  13人  13人

 
この研修を振り返って、失敗したと思ったことは、まず、私の準備不足で成行きでしゃべったため、的外れな内容があったのではないかと思われる点。そして、グループワークで「正解のない問題」と言いながら、中学校の理科ではこう教えているだろうという「答え」を言ってしまったこと。
私の話すべきことは、答えの真偽・適否にかかわらず、答えを出すまでの合意形成のプロセス。力の定義とは何か、前提を整理したうえで、そこから推論し、その要点を如何に仲間に伝え、どう意見集約していくかだではなかったか。それができていなかったのでは。
これも自分自身の研修と思って自分なりに反省し、次の機会に活かそうと思います。

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コメント

新人研修初日のセミナー内容のご紹介。入庁初めの新鮮な時期こそ話す内容はしっかり受け止められると思います。入庁研修時にトップの思いをぶつけることは効果が高いと思います。心構えの方向性を与えることになる気がします。
>意外に皆さんは私の話した内容を理解してくれていたようです。
緊張感をもって年度初め式に臨んでいたことが想像できます。
>自分の意見を人に伝え、他人を説得する作業をしてもらいました。これから答えのない問題に取り組んで進路を選択し、職場や地域で合意形成をしていく必要があります。
最も大きなポイントです。リーダーになるほど部下、外部との説得の連続であると察します。議会対策しかりです。反対派を個別撃破のエネルギー多消費の職務。
オープンな公開された議論を味方につける技術も必要かと。

答えのない問題に対して自分なりの考え方を明らかにする。オープンで説得力のある議論で、聞く人を味方につける。これらは、従来の受け身の教育を受けてきた我々日本人の苦手分野だと思いますが、これからはますます重要になります。

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