傳通院の彼岸会に行ってきました。
観光協会の方たちと、小石川の傳通院に行ってきました。お彼岸の法要に出席するためです。
朝、出がけに隣りのお宅の土手を見ると、ちょうど彼岸花が咲いていました。この植物の体内カレンダーは、いったいどうなっているんだろう?とつくづく感心します。
おもしろいのは、彼岸花(曼珠沙華ともいいます)は、バナナと同じく3倍体(染色体が3本)なので種子では増えずに、球根の株別れで増えていきます。ですから、もともと植えてない場所に生えることはなく、みんな同じ遺伝子を持っています。
球根はリコリンなどのアルカロイドを含んでいるため有毒。そのため、田畑を荒らす生き物を防ぐ目的で、土手や畔などに植えられたのではないかと考えられます。ただし、これらのアルカロイドは水溶性なので、飢饉の時には水にさらして食用にしたそうです。
さて、東京の話しに戻ります。
一緒に行った中には東浦のふるさとガイドボランティアをされている方もいます。少し早めに出かけて、文京区観光協会のガイドの方にモデルコースを案内していただきました。駒込駅に集合、六義園、富士神社、吉祥寺、東洋大学を通って、都営三田線の白山駅に至るコースです。
六義園(りくぎえん)は、5代将軍綱吉の側用人だった川越藩主 柳沢吉保が自らの下屋敷に紀州の和歌浦をモチーフにして1702年に整備した面積8.8haの回遊式庭園です。明治になって荒れていた庭園を三菱の創始者 岩崎弥太郎が買い取り、再整備。その後、東京市に寄付され、一般公開されるようになりました。
藤代峠と呼ばれる高台に上がると、周りはビルに囲まれているのがわかりますが、園内にはケヤキやクスやエノキの大木が沢山あって、池畔に立つと周囲の喧騒から隔絶された別世界に居るような感覚です。
諏訪山吉祥寺は、もともと現在の水道橋駅あたりにあったそうですが、明暦の大火で門前町とともに焼け出され、寺は現在の駒込に移転、門前町は現在の武蔵野市吉祥寺(中央線吉祥寺駅付近)に移転しました。その後、東京大空襲で大伽藍のほとんどを焼失し、当時の建物としては、山門と経蔵が残っています。境内には広大な墓地があり、南町奉行を務めた鳥居耀蔵や、幕末から明治期にかけて活躍した榎本武揚や赤松則良が葬られています。
さてさて、傳通院ですが、正式名称を「無量山傳通院壽経寺」と言います。もともと近くにあった壽経寺を再興し、1602年に江戸の地に埋葬してほしいという遺言を残し75歳で京都伏見で亡くなった於大の方の菩提寺として建立されました。傳通院というのは於大の方の法号(戒名)「傳通院殿蓉誉光岳智香大禅定尼」からとったものです。
傳通院では、観光協会長をはじめ観光協会関係者、商工会事務局長、役場商工振興課職員とともに、傳通院殿(於大の方)のお墓にお参りし、お彼岸の法要に出席しました。彼岸会では、本尊の阿弥陀如来の前で焼香をさせていただき、法会に集まった檀信徒の皆さんの前でご東浦町を代表してご挨拶をさせていただきました。
麻生貫主をはじめ傳通院の皆さんには毎年欠かさず於大まつりにご参加いただいています。東浦町からも毎年お訪ねして、このご縁を末永く深めていきたいと思います。
最後に、法話でいただいたお話しの一部をご紹介します。
イスラエルには、人の性格を知るには「酒(酔っ払った時の言動)と財布(お金の使い方)と怒り方」ということわざがあるそうです。家康公は「堪忍は、無事、長久の基(もとい)」と言ったそうです。怒りのピークは6秒間。これをやり過ごして、自らの人格を貶めないようにした方が良いようです。
また、人に話しをするときには、「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く」話しなさいとのことでした。
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