戸隠、スカイライン博物館、シルクファクトおかや
先月のこと。家族でドライブ。それぞれの食い気、興味、嗜好を満たしました。
戸隠神社とは、戸隠山の麓に天岩戸神話にまつわる二千年余りの伝統を持つ五社からなる神社の総称。そして、戸隠そばは、わんこそば、出雲そばと並んで日本三大そばに数えられています。蕎麦屋はどこも満員。中社の近くの蕎麦屋でいただきました。
諏訪湖を見下ろす鳥居平やまびこ公園内の高台にあるプリンス&スカイラインミュージアム。閉鎖された岡谷市の水族館の建物を再利用して、初代スカイラインからGT-Rなど、歴代モデルを集めたコレクションを展示する場所として1997年にオープンした、スカイラインファンにとっては聖地のようなところです。初代館長は櫻井眞一郎氏。㈶岡谷市振興公社が指定管理で運営しているそうです。
館内には懐かしいモデルが勢揃い。自分が学生の時には5代目 スカイラインジャパンに憧れていました。そして、途中でFJ20型の4気筒DOHCターボが出ました。就職したら「走る」車が欲しいと思っていたあの頃です。
展望台からは、標高759mの諏訪湖と眼下の街(岡谷市、下諏訪町、諏訪市)が手に取るように見えます。この諏訪湖の釜口水門から流れ出るのが天竜川。途中、伊那盆地、佐久間ダムを流れ下って、浜松市で遠州灘に注ぎます。
岡谷市の蚕糸博物館(シルクファクトおかや)へ。製糸試験場のあったところを博物館として、この地方の製糸の歴史と事実(fact)を展示。となりに製糸工場(宮坂製糸場)を併設しています。「女工哀史」でも有名なように諏訪地方にはたくさんの製糸工場がありました。現在、生糸を紡いでいる工場は、全国で、ここと群馬県と山形県の3社だそうです。博物館では展示と工場見学と繭を使ったクラフトワークができるようになっています。生きたカイコも見られます。
地元の食堂で、ご当地料理(正確には塩尻発祥?)の山賊焼を注文しました。他にもホルモン炒めや野菜の煮物など、結構いけました。午後5時の開店時間になると常連さんが続々とやって来ます。
まちのパンフレットによると岡谷には鰻のおいしい店がたくさんあるようです。
※クイズです。
戸隠そば、プリンス&スカイラインミュージアム、蚕糸博物館、山賊焼・・・それぞれ家族の誰のリクエストかおわかりですか?
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コメント
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走行距離も相当なもの、立ち寄ったところも随分欲張り?!!!!!!事故が一番心配です。
蚕糸博物館のロゴマーク「のこぎり屋根」は生路の織布工場にも残っていますが、トヨタ自動車の堤工場も現在のこぎり屋根になっています。藤岡の愛知県緑化センターへいくときに通りますが155号線の高架から堤工場全体を見ることができます。蚕糸についてはいくつかの夢のあるニュースがあります。2012/1/21絹100%の人工血管_量産技術を開発_2014/2/7蛍光絹糸GM蚕_試験飼育承認へ農水省_2014/11/18遺伝子組み換えカイコを使って新しい素材や原料_2016/7/26免疫生物研_カイコから医薬たんぱく生産_2017/8/18カイコで試薬用のたんぱく質量産_シスメックスが発売_ 2017/10/19人工クモ糸の山形鶴岡スパイバー_開発加速
投稿: とだ-k | 2017/11/04 21:10
とだ-k様
車の運転は好きだったし、自信?(過信)もありましたが、動体視力は落ちてるし、最近だんだん怖くなってきつつあります。昔はよく「峠を攻めに」言ったものです。
今回は家族で行ったので、妻も運転しますし、長男も運転しました。長男は今過信の絶頂にあるでしょうから、くれぐれも車の運転には注意してほしいと願っています。
国内の製紙工場はわずかな生き残りを除いてほぼ消滅ですが、素材としての絹にはまだまだ可能性がありそうです。
光る繭は、以前、上野の国立科学博物館で見ました。
http://kamiya-a.cocolog-nifty.com/turezure/2014/11/post-262b.html
投稿: 神谷明彦 | 2017/12/03 21:53
蚕糸関係=蛍光カイコ実用化の下記記事がありました。
遺伝子組み換えカイコ、実用段階に
2018/1/19 日本経済新聞 電子版
群馬県蚕糸技術センター(前橋市)が研究を進めてきた遺伝子組み換えカイコが、実用段階に入っている。第1弾としてこのほど、緑色の蛍光色を出す繭176キログラムを生産した。繭は生糸に加工され、近く京都市内の織物メーカーに出荷する予定だ。先端技術を活用した組み換えカイコで新たな需要を創出し、群馬の養蚕の再活性化を目指す。
組み換えカイコは蚕糸技術センターでふ化から2週間ほど飼育した後、前橋市内の協力農家で出荷適齢期まで1カ月弱飼育した。組み換えカイコを研究施設外で飼育したのは世界初という。繭は1月末までに製糸を終える予定だ。製糸工場は群馬県内にもあるが、蛍光シルクは高温に弱いため、繭を低温で処理する設備が整っている長野県内の製糸会社に委託した。
製糸された蛍光シルクは西陣織の老舗、細尾(京都市)への出荷が決まっている。「光る壁紙」のようなインテリア素材としての製品化を検討しているという。緑色蛍光シルクは「企業側のニーズがあればいつでも増産できる体制。需要次第では生産委託する農家も増やしていく」(木内英明主席研究員)方針だ。
組み換えカイコは、現在の農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構、茨城県つくば市)が2000年に開発、蚕糸技術センターが実用化に向けた飼育法や品種改良を研究してきた。緑色蛍光シルクが青い光を当てると緑色に光るのは、緑色蛍光タンパク質が糸の中に含まれるよう、遺伝子を組み換えたからだ。オワンクラゲに由来する緑色蛍光タンパク質は、ノーベル化学賞を受賞した下村脩博士の研究で知られている。---略---
投稿: | 2018/01/19 21:52
光る繭、光る絹糸は、おもしろい素材ですが、マーケティングを含めてどんな用途を開発できるかがカギなのでしょうね。
たとえば、輝尽発光という現象は、今では銀塩フイルムを使ったレントゲン写真の代わりに、デジタルX線写真システムのイメージングプレートに使われています。省銀化やデジタル化のニーズに合致した結果だと思います。
https://dictionary.goo.ne.jp/jn/278939/meaning/m0u/
http://medicaltranslation.dreamlog.jp/archives/2361933.html
投稿: 神谷明彦 | 2018/01/25 08:12
カイコから抗菌成分を持つシルク、薬剤をつけた治療用フィルムなどに応用できる技術の開発」という記事がありました。---------
農研機構と理研、高機能シルクを効率生産 アミノ酸含有量増 2018/3/5 日本経済新聞 朝刊
農業・食品産業技術総合研究機構と理化学研究所の研究チームは、遺伝子組み換えカイコを使い高機能のシルクを効率よく生産する技術を開発した。色素などの機能分子と結びつく特定のアミノ酸について、シルクに含ませる効率が従来の約30倍に増えた。生産コストが減り、色落ちしにくいシルクなど高機能製品の実用化に役立つという。
機能分子をつなぐアミノ酸を導入してつくったシルク(農研機構提供)
農研機構は2014年、機能分子と結びつくアミノ酸を含む飼料を遺伝子組み換えカイコに与え、このアミノ酸を含んだシルクを作る手法を開発した。ただ飼料が大量に必要でコストがかかった。
研究チームはこのアミノ酸をうまくとらえる特定の酵素を見つけ、カイコに導入した。アミノ酸がシルクに入る量は従来の約3倍になり、飼料へのアミノ酸添加量が約10分の1に抑えられた。
このアミノ酸は色素や薬剤、合成ポリマーなどと簡単に結合するため、シルクに様々な機能を加えられる。抗菌成分を持つシルク、薬剤をつけた治療用フィルムなどに応用できるという。
投稿: とだ-k | 2018/03/05 17:38
先のご紹介記事の補足です。生きた"結合手"があって薬品とか応用が広いことがわかりやすい解説です。
農研機構生物機能利用研究部門
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nias/079965.html
(研究成果) 機能分子を簡単につなげられる「結合の手」を もつシルクの高効率生産を実現
- シルクの性質をより簡便・柔軟に改変可能に -
情報公開日:2018年3月 1日 (木曜日)
ポイント
農研機構は遺伝子組換えカイコ1)を用いて、機能分子を簡単につなげられる「結合の手」を組み込んだシルクを開発しました。「結合の手」に色素や薬剤などの望みの機能分子をつなげることで、簡便・柔軟にシルクの性質を改変できます。2014年に基礎技術を開発しましたが、今回、理化学研究所(以下、理研)ライフサイエンス技術基盤研究センターとの共同研究により、「結合の手」のシルクへの組み込み効率を約30倍に高めることに成功し、実用生産への道を開きました。本成果により、繰り返し洗濯しても色落ちしにくいカラーシルクや、薬剤を付加した医療用シルク素材の開発が可能になります。----略----
投稿: とだ-k | 2018/03/08 20:19
おもしろい記事ですね。結合の手としてアジド基を持ったアミノ酸を鎖の中に含んだポリペプチドをつくり、アジド基とアルキン基との間で起こる選択的な反応を用いて機能性分子を結合させるアイディアです。機会があれば、わかりやすく解説してみたいと思います。
アジド基とアルキン基との間で起こる選択的な反応については、わかりやすい解説がありました。
http://chembiolab.sakura.ne.jp/Topics-2.html
投稿: 神谷明彦 | 2018/03/19 02:08