« 第3回 65歳成人式 と 堀尾正明さんの講演 | トップページ | 多世代型常設居場所「グリーン・ラソ」がオープン »

2017/12/04

在宅医療・介護連携 多職種研修会・・・名古屋大学学長補佐 水野教授の講演

11月30日夜、東浦町の在宅医療・介護連携 多職種研修会で、「在宅医療介護連携における現状と今後の方向性について ~医療介護連携の課題の共有とICT活用~」と題して、
名古屋大学 総長補佐 医学部教授の水野正明さんに講演をお願いしました。水野さんは、東浦中学校の同級生。成績優秀なのはもちろん、何事に対しても積極的でした。

以下、講演のメモです。

 
狭義の地域包括ケアとは、高齢者が人生の最期まで住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けるために、「地域の」「みんなで」「高齢者をケアする」こと。
そこで、やらなければならないのは自立支援。生涯支援型包括ケア。

地域包括ケアが目指すものは、①介護予防 ②重症化予防 ③生活支援。それぞれ、①自立支援、②身体・心の機能低下をもたらす原因の早期発見と対策、③看守り&できないところだけを支援、生きがいの発見と支援、公的保険外サービスの利用 が必要になるが、現実は介護予防も重症化予防もできていない。地域包括ケアを実践するために、地域ビジョンと地域包括ケアシステムに必要な支援体制を2025年まで確立することがプログラム法で義務付けられている。このビジョンと戦略ができているだろうか。豊明市は2年先を進んでいる。

在宅医療・介護連携支援センターが持つべき機能として、①対患者・サービス利用者の窓口の一本化 ②医師会と行政の連携(市民参加を含む多職種連携の構築) ③医療情報の扱いが可能となるICT型多職種情報共有基盤 がある。東浦町も今年度からタブレット端末を使った電子@連絡帳を導入した。

豊明市は、地域包括ケア連絡協議会の中に、①ICT医療福祉連携システム検討部会(システムの最適化) ②ICT医療連携部会(入退院調整等) ③ICT福祉連携部会(見守り支援等) を設けている。東浦でも連携が考えられる刈谷豊田総合病院、国立長寿医療研究センター、市立半田病院、藤田保健衛生大学、公立西知多総合病院などを部会に入れる必要がある。

豊明市では、豊明団地の著しい独居高齢化と重症化が問題だったが、まちかど保健室をつくって、藤田保健衛生大学の学生を住まわせ、地域のまつりもやるようになったら、それを見てURが建て替えを開始し、今では入居待ちになっている。糖尿病性腎症のリスクのある高齢者1300人のうち医師会と行政で300人を訪問し、健診項目にeGRFを導入した。
医療・介護は1自治体だけでは完結しないので、自治体連携も必要となる。

健康寿命の延伸を妨げている要因は、前期高齢者では脳卒中、後期高齢者では認知症・フレール・脳卒中だ。がんをイメージするかもしれないが、がんが治る特効薬ができたとしても、平均寿命は2歳くらいしか伸びない。保育園・幼稚園児が103万人、小中学生が335万人なのに、2012年の認知症患者は462万人いる。
認知機能の低下を早期に見出す指標は、歩行スピード、握力レベル、整容だ。リスク因子として、糖尿病や認知症の既往、うつ傾向、そして喫煙習慣がある。

栄養、運動などの面では、「食べるダイエット」やイオンモールでWalking & Eatingのような取り組みもある。イギリスでは食品業界が塩分削減の自主目標を設定し、2005年から3年間で塩分摂取量を徐々に10%削減したところ、医療費が年間2600億円減少した。また、将来の健康は、胎児の時の、妊娠8ヵ月までの生活習慣で決まるという説もある。

歯が20本以上ある人や何でも噛める人は認知症発症リスクが低い。認知症予防の観点からも、高齢者にとって歯医者さんは重要だ。
また、認知症と図書館は親和性が高い。軽度認知症の人の居場所としての取り組みが考えられる。相続も考えると銀行や葬儀社など、さらに多職種連携の広がりがあるかもしれない。

生涯支援型地域包括ケアでは、個人の健康と社会の健康が求められる。そして高齢者を支えるまちづくりをしなければならない。普通に暮らせるしあわせ社会、「今が一番楽しい」と言える社会を実現せねばならない。

|

« 第3回 65歳成人式 と 堀尾正明さんの講演 | トップページ | 多世代型常設居場所「グリーン・ラソ」がオープン »

コメント

>豊明市では、豊明団地の著しい独居高齢化と重症化が問題だったが、まちかど保健室をつくって、藤田保健衛生大学の学生を住まわせ、地域のまつりもやるようになったら、
以前2013年「シェア金沢」に行きました。1年ほど前にはNHKかデレビ東京系で紹介もされました。
「シェア金沢」の中には学生寮もあり=介護、談話等をすることを前提に寮費が半額以下=、高齢者の住まいも一戸建てあり、高層あり、小動物の公園あり、小商店街ありの複合の小さな街になっています。
http://share-kanazawa.com/index.html

投稿: とだ-k | 2017/12/26 21:40

とだ-k 様
お知らせありがとうございます。混ざって暮らす「小さな街」。
私も、今年10月に見学しました。
http://kamiya-a.cocolog-nifty.com/turezure/2017/10/post-c4cd.html

投稿: 神谷明彦 | 2017/12/31 09:32

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/80448/66131255

この記事へのトラックバック一覧です: 在宅医療・介護連携 多職種研修会・・・名古屋大学学長補佐 水野教授の講演:

« 第3回 65歳成人式 と 堀尾正明さんの講演 | トップページ | 多世代型常設居場所「グリーン・ラソ」がオープン »