平成29年10月に行われた衆議院選挙の年代別投票率
平成29年10月22日に行われた衆議院議員総選挙の年代別投票率を調べました。
この1年3ヶ月前の平成28年7月10日に行われた参議院議員通常選挙と比べると、全体で投票率が1ポイントほど下がる結果となりました。
19歳~20歳代までは、男性よりも女性の投票率の方が高くなっています。特に、19歳では男性38.2%に対して女性43.7%と、5ポイント以上の差があります。この差は前年の参議院選挙の時の18歳と同じ傾向で、この学年に特有のものと言えるかもしれません。
一方、年齢が高くなるにしたがって、女性よりも男性の投票率が高くなる傾向があり、80歳代では男性59.8%に対して女性43.4%と、16ポイント以上の差がついています。
なお、投票率が一番高い年代は、男性が70歳代(74.9%)、女性が60歳代(70.3%)。一番低い年代は、(80歳代以上を除くと)男性も女性も19歳(男性38.2%、女性43.7%)となっています。また、18歳から19歳への落ち込みは前回(男性56.7%→50.7%,女性62.0→52.0%)よりも大きくなっています。
60歳以上で女性の投票率が急激に下がる傾向を見て、
同年代なら、女性の方が元気な人の割合が高いと考えられることから、高齢になると女性は男性ほど選挙に熱心でなくなるのではないかと想像することもできます。しかし、本当にそうなのでしょうか。
骨粗鬆症に見られるように、ひょっとして、高齢になると元気に動ける女性が急激に減ってくることは考えられないでしょうか。
そこで、40歳代以上の男女別で、要介護認定を受けていない人の数とその割合を調べてみました。
要介護認定を受けていない人の数を人口で割ったものを、“比較的元気な人の割合”と呼ぶことにすると、この割合は、予想通り、70歳を過ぎると男性よりも女性の方が急激に低下することがわかります。そして、90歳代以上では、男性37.2%、女性23.0%となり、投票率の値と似通ってくるのがわかります。
この“比較的元気な人”が「投票に行くことができる人」と仮定して、参議院選挙における投票数を要介護認定されていない人の数で割ったものを“元気投票率”とすると、90歳以上になっても、“元気な”高齢者は、7割以上投票していることがうかがえます。それでも、前回“元気投票率”が高齢になるほど高くなっていたのと変わって、女性80歳以上、男性90歳以上は低くなる傾向が現れました。
前回(平成28年7月10日)の参議院議員選挙と今回(平成29年10月22日)の衆議院議員選挙の結果を年代別男女別に比べたのが次のグラフです。
ここで、「H29衆」と「H28参」を比較して、80歳代以上の元気投票率の大きな低下は、高齢者の投票率の低下に加え、介護認定されていない人の割合が増加したことが反映されていると考えられます。介護認定されていない人の割合が増加したことは、高齢者が元気になって介護を要しなくなったとすれば喜ばしいことですが、それについては別途確認する必要があります。
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