Sensuous City とは?
『本当に住んで幸せな街 全国「官能都市」ランキング』(島原万丈+HOME'S総研)を読みました。

本書は、本当に良いまち、居心地のいいまち、住んで良かったまちとは、どんなまちなのかを考察した書。
本当に豊かに楽しく幸せに生きられる魅力的なまちとは、五感に訴える、センシュアス(官能的)なまちではないだろうか。要は街がセクシーなのです。そんな価値観を提案しています。
インフラの充足度や人気投票などを拠りどころにした「住みやよさランキング」や「住みたい街ランキング」はよく耳にします。しかし、それは魅力的なまちの実態を表しているのでしょうか。
本書では、関係性と身体性に関わる下記の8つの指標を使って、官能度で、国内の都市(政令指定都市と県庁所在地)を再評価し、ランク付けをしています。
・共同体に帰属している
・匿名性がある
・ロマンスがある
・機会がある
・食文化が豊か
・街を感じる
・自然を感じる
・歩ける
著者は、直線的な道路、大きな区画で、人と車が分離された、用途地域が純化された、いわゆるル・コルビジェ式の“便利で安全で効率的で”車中心の画一的なまちづくりに警鐘を鳴らします。
そして、住宅・オフィス・商店・飲食店が混在するような、入り組んだ小さな路地の多い、古い建物と新しい建物がある、いつも人通りが絶えない、ジェイン・ジェイコブズ的な多様で人の息吹が感じられるまちづくりの大切さを訴えています。
実際に統計データに基づき、「住みたい街」ではなく、「住んで良かった」居住満足度または幸福実感度とセンシュアス度との相関を明らかにしています。
また、センシュアス・シティの考え方が、今日的な課題である地方創生や観光におけるインバウンドや空き家の利活用にも大いに役立つと指摘しています。
→http://yadokari.net/interview/58845/
→https://findhappiness.jp/article/article_06/
都市計画ではとかく「良好な住宅地開発」など、「良好な」という意味不明の言葉が多用されますが、幸せなまちが持ち合わせるべき条件とは一体何なのか? 長い間、私はうまく言葉にできない疑問を持ち続けてきました。その疑問が、(まだ十分とは言えませんが)この本を読んで少しすっきりした気がします。
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