行政評価外部評価
10月2日、5日の2日間にわたって行政評価外部評価委員会を開催し、公募住民と学識経験者の外部の目によって、東浦町の事務事業を抽出、評価しました。
外部評価は、行政評価の視点の多角化を図るとともに、行政評価の見直しおよび改善をし、効果的かつ効率的な事業の執行を図るものです。また、住民の皆さんに説明責任を果たし、事業の内容や目的を少しでも知っていただくとともに、職員の意識改革、政策形成能力の向上につなげます。
外部評価委員は、委員長(コーディネーター)を名古屋大学大学院環境学研究科 持続的共発展教育研究センターの高野雅夫教授にお願いし、委員に名古屋大学大学院環境学研究科 都市環境学専攻建築学コースの小松尚准教授、名古屋大学大学院法学研究科の荒見玲子准教授、および住民公募で、水野さん、友永さん、門脇さんに入っていただきました。公募委員は全員女性で内2名は大学生です。
今回の外部評価では昨年度の指摘を受け、評価する8事業を、外部評価委員の意見を参考に、視点の多角化が必要であると事務局が判断した70事業の中から選びました。
また、昨年、関連の各公共施設を自分で見学して回った公募委員がいらっしゃったことから、今回、公共施設の現地説明を外部評価委員の事前研修プログラムの中に入れました。外部評価委員の要望する資料を用意し、事前配布しています。
外部評価委員会では、担当課からの事業説明(5分程度)、担当課からの事業アピール(5分程度)、外部評価委員と担当課による質疑応答・議論(25分程度)、総括(5分程度)の手順で、1日4事業を評価しました。
委員長の高野教授も冒頭に仰っていましたが、評価というととかく良いか悪いか裁くイメージになりがちですが、改善の場にしたいと考えています。職員の気づきの場にしたいし、自慢したいところはアピールして、悩み事は隠さず本音で相談し、一緒になって悩みを解決する場にできればと思います。
事業評価の内容ついては、後ほど議事録が出ますのでそちらに譲るとして、全体として感じたことは、まず、公募委員の皆さんが(緊張したと言いつつ)よく事業を理解されていて、議論が非常にかみ合っていたこと、又、職員の説明も落ち着いていてわかりやすかったことです。個々の事業について、すぐに役立ちそうな改善点がいくつも見つかったわけではありませんが、(例えば、体育館の仕事は貸し館ではなくてスポーツ振興であるように)とかく、縦割りで、課の中どころか、各担当業務を独立したものとして捉えがちな中で、事業や部署をまたいで、そもそもの課題解決意識を念頭に置いて広く事業を構想する重要性に気づきを得たのではないかと思います。
今回評価した8つの事業と、委員からの主な意見(私のメモより)を以下に記します。
<職員研修事業>
人事として、職場としての研修フォロー体制が必要。マネジメント側が研修を100%受けさせる責任を負うべき。協働の姿勢やコミュニケーションを第一に身に着けては。
<観光推進事業(観光協会補助事業)>
観光協会や役場が何をしたいのかがわからない。外から客を連れてくることか?商売している人が潤うことか?いわゆる観光地でないとお金に換算できることは少ない。教育や子育てで注目されることもある。商工振興課のみで考えている隘路があるのでは。
<老人憩の家管理事業>
地域の人による管理が望ましいが、他の人が入りにくいジレンマもある。地域の人を巻き込んでリノベをしたり、複合化も考えては。
<子育て支援センター運営事業>
児童館・うららん・保健センターはいい仕事をしていて、東浦は子育てしやすいところだと感じる。自然環境を子育てに生かせないか。於大公園でも森の幼稚園ができるのでは。
<農地バンク登録事業>
大事なのは、担い手をサポートして専業農家に土地を集めることでは。「東浦だったらできる!」があれば、移住もありうるが、農政のビジョンが見えない。豊田市はJAと組んで、非農家が農業資格を得られる農業塾をやっている。
<総合ボランティアセンター運営管理事業>
指定管理もうまくいっていていい感じで進んでいるのでは。インスタやツイッターで若い人にもっと関心を持ってもらったら。コミセンで“一日なないろ”など、ほかの施設などに出張っていく手もある。
<空き家等対策事業>
神山町は空き家バンクの生前登録制度がある。田舎にとって空き家は若い人に入ってもらうための資源だ。しかし除却を考えねば利活用だけでは追いつかなくなる。智頭町では転出すると家をみんなで壊すルールがある。
<学校体育施設スポーツ解放事業>
限られた人しか使わない、パソコン予約がない、団体でないと使えない、講座のようなものがない、もう少し柔軟な受け入れ態勢があってもよいのでは。単なる貸館ではなく、健康増進や若い人たちの活動支援になればと思う。
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行政の劇的な効率化の記事ですが、コメントするブログの最適な場所が見つかりません。ごめんなさい。----
生産性考_その先に何が(中) 国も問われる 効率化、残るフロンティア
2018/11/6 日本経済新聞 朝刊
---略---
デンマーク_国連の電子政府ランキングで首位
画面に映し出されていた市民ポータルサイトでは、娘の保育所探しから納税情報の閲覧まで、700を超すサービスを簡単に済ませられる。公共機関からの文書は、すべてこのサイトにある自分の「電子私書箱」に届く。「今後20年間、少ない人数でサービスを維持するためにデジタル化が必要だ」。デジタル化庁のアダム・レベック氏は、福祉国家として効率化が欠かせないと語る。2015年までの5年間では、行政コストを約14億8千万ユーロ(約1910億円)削った。--略---
投稿: とだ-k | 2018/11/06 18:53
とだ-k様
本当に電子化が進んだら、役所の窓口や建物も不要になるかもしれませんね。
電子政府と言えばエストニアが有名です。
https://forbesjapan.com/articles/detail/19386
https://tech-camp.in/note/technology/45527/
https://harch.jp/blog/e-estonia-showroom.html
https://diamond.jp/articles/-/68290
投稿: 神谷明彦 | 2018/11/08 19:15