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2018/10/19

地域共生社会推進全国サミットinながくて に参加

毎年、介護保険推進全国サミットに参加していましたが、今年からは、世代や分野を超えて「地域共生社会推進全国サミット」と名を変えて、第1回が長久手市で開催されることとなりました。

開会のあいさつでは、市長得意のユニークな持論を述べられていました。「役所は早くきちんとやるのは得意だが、もめても良い、遠回りでも良いからみんなで失敗しながら、まざって暮らす、わずらわしいまちづくりをしよう。遠回りするほどおおぜいが楽しめ、うまくいかないことがあるほどいろんな人に役割が生まれる。そんなまちが子どもたちには必要だし、そちらのほうが良いまちになる。」・・・自分にはこんな表現はできないけど、実は私も同感です。

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1日目のパネルディスカッションでは、徳之島にある鹿児島県伊仙町の大久保明町長お話しがありました。伊仙町は、泉重千代さんや本郷かまとさんなど、長寿世界一が出たところ。10万人あたり100歳以上の百寿率が298人と全国平均(52人)の6倍。合計特殊出生率が2.81人で全国一。住民が地域のことに関わってくれて、地域が子どもを育ててくれる。働く場も増えつつあり、孫を呼び戻すケースもある。空港から見たバックの山がちょうど妊婦さんに見える「子宝の島」だ。と元気な紹介がありました。一方で、出生率が統計上増加するのは、出産期の母数が極端に少ない離島に共通の特徴で、人口増につながらないとの指摘がネット上にあります。
総務省審議官の佐々木浩さんは、地方創生は人口を奪い合うためのツールではない。人を盗むより知恵を盗む。定住人口にこだわるより関係人口を増やせ。人口の変化に合わせて適切な行政を行うのが地方自治体の役割だ。徳之島の40年後に問題はないが、これからは都会が問題だと指摘しました。
国土交通省安心居住推進課長の多田治樹さんは、「住宅を開く、住み開き」「『箱』の産業から『場』の産業へ」「敷地に価値なし、エリアに価値あり」など、最近の変化を感じさせるコトバや、輪島KABULET佛子園ごちゃまぜのまちづくり)などを例に挙げて、ストック活用+コンパクト、多様性、居場所づくり、住民・事業者が中心など、地域共生社会で求められる住まいとまちづくりのポイントに触れました。

鼎談では、地域活性化センター理事長の椎川忍さんらが、これからの自治体に必要な条件などについて語りました。

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2日目の分科会Cでは、「長久手でやってみたけど、うまくいかないこと ~なぜできないのか?市民はどう考えているのか~」と題して、長久手市のたつせがあるまちづくり、わずらわしいまちづくりの検証、水俣、立川、名張のまちづくりの紹介がありました。
長久手市は、名古屋市と豊田市に挟まれたベッドタウン。日本で最も住みやすい都市ランキングでトップクラスのまち。今でも若い人の流入が多いです。しかし、40年後は高齢者のまちとなっていきます。だからこそ、今から、支え合いのまちづくりが必要となるのですが、なかなか市民に理解が進んでいない面もあるようです。
立川の都営住宅(1600戸)で、行政に頼らないを合い言葉に、①孤独死ゼロ、②自治会加入率100%維持、③人材バンクとなる、④自分らしさをサポート、を掲げて奮闘している自治会長さんの話し、また、①地域自治組織への縦割り交付金を廃止して一括交付金化、②区長制度を廃止して地域づくり組織化、③地域ビジョンの策定、④公民館の市民センター化、を進め、まちの保健室やこそだてサポーターなど地域福祉にも力を入れている名張市の事例も聴くことができました。

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最後に、長久手出身でstudio-L代表、コミュニティデザイナーの山崎亮さんの講演でした。自分なりに要約した内容を以下に記しておきます。

スーツは、フォーマル、建前を連想する。今日は着ているが、自分は滅多にスーツを着ない。
宮沢賢治は、「演説するより演劇せよ」と言った。T-シャツ、短パンだと柔らかい話しになる。
ファッションもデザインだ。デザインは、相手の行動の形式を支配する。説明の資料、空間や食べ物も大事だ。デザインは、デコのためではなく共感を生むものだ。デザインが良いのに使いにくいモノはない。機能と美しさを備えている。

人は正しさだけでなく、楽しい、おしゃれ、可愛い、美味しい・・・感性で動く。
ワークショップで、模造紙を見ると帰りたくなるだろう。パイプ椅子や付箋、妙にニコニコしたファシリテーターやブレスト、KJ法などにうんざりしているかもしれない。私は、コンサルとして、皆さん自身にしゃべってもらって、アイディアを混ぜて、チームをつくってやってもらうのが本業だ。
だから、ワークショップらしくない会場のデザインを考える。例えば、天井に風船、果物のオブジェが垂れ下がっている、みんなで三角帽子をかぶるとエラそうな話しをしたくなくなる。果物の収穫祭をすると、中にヒントカードが入っているみたいなやり方をしてみる。オープンスペーステクノロジー、ワールドカフェと言った言葉もある。

地域共生社会のワークショップのねらいは、普段関わっていない人が来ることだ。
よくある首掛けのネームプレートではテンションが下がる。オーガニックのドーナツが入っている金銀銅のメダルのような首飾りなら、みんなが進んで情報発信できるかもしれない。
表面がダサくなくて、かつ、充実した中身が求められる。パッケージのみの仕事は単なるデコレーションだ。中身も考えるとデザインになる。しかし、正しすぎるとみんなが引いてしまう。

みんなが試行錯誤するから、アイディアが出るし、友達ができるし、役割が生まれる。
20世紀なら、行政のやろうとする仕事は専門家に業務委託すれば良かった。今は住民に考えてもらう。そこに行政の都合を持ち込んではいけない。住民参加は、住民たちの経営と民主主義の練習だ。目論見通りに行かなくても平気な技術が必要になる。役所ではできないんだから住民に考えてもらうという自覚がいる。
人口が問題ではない。1000人がまちづくりに関わっている10万人のまちと、2万人がまちづくりに関わっている5万人のまちと、どちらが良いまちだろうか。オレンジのベストで「あいさつしようぜ」が大事だ。

20歳から65歳まで人生で働く時間はおよそ10万時間だ。65歳以上の趣味や地域活動のための時間もおよそ10万時間ある。
労働の場合は、早く、効率的、正確、効果的、経済的、緻密などが求められて、これができない人は落ちこぼれと呼ばれる。
趣味や地域活動は、失敗、そこそこ、わずらわしい、遅い、試行錯誤などがつきもので、これが、信頼、つながり、役割や健康をもたらす。これを早く正確にやろうとすると落ちこぼれる。名刺に○○会社の元部長などと印刷して、過去を引きずっている人もいる。
働いている時期に趣味や地域活動に触れることができれば、よりスムーズに人生の切り替えができるだろう。

1945年から、25年単位で市民参加の発展があったのではなかろうか。1945年はVer.1.0で、戦後民主主義は選挙による参加から始まった。1970年はVer.2.0で反対や要求をする反対運動。1995年はVer.3.0で自分たちも動くボランティア。2020年はVer.4.0でインターネットによるシェアなのかもしれない。AirbnbやUberがその兆候で、そろそろ取り入れていないといけないかもしれない。心配する向きもあるが、背信行為をするとネット上で評価が下がるから悪いことはできないだろう。

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