「池の水ぜんぶ抜く大作戦」で、池の掻い掘りをしました。
12月9日(日)にテレビ愛知の「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」の放送がありました。その中で、於大公園内の農業用ため池「下蛭藻池」の池干しが放映されました。
それに先立つ、11月18日(日)に番組でお馴染みの静岡大学の加藤英明先生とAKB48の大家志津香さん、ボランティアの静岡大生、名城大生、それに役場若手職員を含む東浦のボランティアが加わって、あらかじめ水を抜いておいた池の掻い掘りが行われました。
於大公園は朝から大賑わいで、周辺道路では渋滞もあったそうです。人気TV番組への感心の高さが伺えます。役場の方は、事前にTV局から「広報やホームページ、SNSで公表しないでください」と言われていたので、小学生や保育園児の家庭向けに掻い掘りがあることをお知らせしただけなのに、口コミが回り回ってまちじゅうの人が知っていたのには驚きました。現地に来ていた東海市の家族連れに「どこで聞きましたか?」と尋ねたところ「大府市の友人から聞いた」とのこと。普段、行政は、住民向けに、今後の計画や検討過程を様々な媒体を使って一生懸命にお知らせしているつもりなのに、「そんなことは聞いていない」「隠していたのか」と叱られることが度々あります。伝わっていない以上、伝える側に問題があったと言われればそれまでですが、伝える情報の興味・関心によって、如何に伝わり方が違うかをつくづく感じました。
ところで、池の掻い掘りですが、問題の獰猛な外来種 アリゲーターガーフィッシュは見つかりませんでした。見つからなかったからと言って“がっかり”ではなく、加藤先生から「いなくて良かった」と安全宣言があって“めでたしめでたし”。ミシシッピアカミミガメやブラックバス、ブルーギル、アメリカザリガニやカダヤシなど他の外来種も予想外に少なめでした。もちろんたくさんのコイやフナ、モツゴ、それからウナギ、大きなドブガイもいましたが、これまで町内の池の掻い掘りをやった経験からすると、池の規模の割に生き物の種類と数が少なめだったとような気がします。メダカとドジョウはいませんでした。コイは古くから日本に定着した外来種ですが、繁殖力が強い上に何でも食べるので、生態系を貧弱にする原因となります。加藤先生によれば、黒いコイを取り除いて、色のある緋鯉を残しておけば、目立って鳥などに捕食されやすいので個体数が増えすぎることはないだろうとのことでした。朝から夕方まで、泥まみれになって魚採りをされた皆さん、お疲れ様でした。
最後に加藤先生から、池で捕れた生き物について解説がありました。生け簀の前に幾重にも集まった子どもたちからは質問の嵐。さすが子どもたちは生き物に興味津々です。この元気な好奇心をあらゆるものに対して持ち続けて欲しいと思います。
この番組に対して、動物愛護の観点からや、番組のタイトルの付け方への批判があると聞きますが、TV番組にありがちな奇をてらう訳ではなく、池の生態系を救うスタンスには、私は好感を持てました。
来年早々には、今度は愛知県の堤体改修工事に合わせて知多市の佐布里池の掻い掘りをするそうです。佐布里池は総貯水量350万トンもある愛知用水の貯水池。過去最大規模の「池の水を抜く」になりそうです。
※掻い掘り当日の様子は、於大公園を紹介する地元の方のサイトにも掲載されています。
→https://blog.goo.ne.jp/odai_ogawa/e/739bab1394b3610607cdd45ce48a73a2
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