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2019/08/19

東浦町長3期目の就任にあたって

今日から町長3期目の任期が始まりました。就任式では、職員の皆さんを前にして以下の挨拶をしました。

 

東浦町長3期目の就任にあたって

 

今日から引き続き、3期目の町長職を務めさせていただきます。

 

これから人口減少、超高齢社会を乗り切っていくために、5万人のまちにとって大切にしなければならないことは、互いに顔の見える支え合える地域のコミュニティづくりです。そして、子どもたちが伸び伸びと育ち、また、生涯にわたり個性に応じて、好奇心をもって学び続け、成長し、遣り甲斐をもって活躍することのできる教育・人づくりです。

それらをはぐくむ土台として、緑に恵まれ多様な生き物の棲む豊かな自然環境を守り、ほっとする田園風景を農の営みとともに残し、東浦の歴史に裏打ちされた文化や街並みを大切にしつつ、安全で快適な道路、心地よい都市空間を作る必要があります。町内の数多くの鉄道駅など公共交通を活かし、自動車に過度に依存しなくても買い物や福祉にアクセスできる生活インフラの充実を図っていかねばなりません。また、生きがいにもつながる働く場、まちの経済活動をつくり出す場としての産業の創生・発展を応援していきます。

 

そのためには、他のまちがやるから、問題が起こってから、クレームがついたから対応するのではなく、日ごろから新しい技術や考え方、優れた取り組み事例や現場の経験を豊富に持ち、近い将来に何が必要か想像力を持って、次の一手を創造できる攻めの行政を育てていかねばなりません。住民の皆さんとともに東浦のまちづくりに生き甲斐、遣り甲斐をもって取り組む東浦町役場を引き続きつくってまいります。

 

まちづくりは人づくりです。市民が公共の場で何か新しいことをやろうとすると役所が邪魔をする。これはよく聞く言葉です。役所が邪魔をしなければ、ほんの少しでも後押しすることができれば、役所の発信力を使って宣伝することができれば・・・。役所が少し姿勢を変えるだけで、市民力を引き出し、市民とともに新たな時間と空間を創り出すことができます。子ども食堂や各地区にできた居場所、於大公園コンサートやおだい市&東浦セミナーなどはその好例です。

これからも市民とともにまちづくりを進めます。市民力の高いまちにはクリエイティブな人材が集まるという好循環をつくっていきます。

 

3期目に特に重点的に行う取り組みとしては、

コンパクトなまちづくりの充実があります。東浦町は、もともと小さなまちにJR4駅と近傍に名鉄2駅があり、駅の近くに6つの集落があります。この構造を大切にして、駅の近くと集落の隙間に都市として発展の余地をつくりつつ、徒歩圏で暮らせるまちづくりを進めていきます。町内や医療機関への移動はJRとバスでカバーし、都市間の移動は鉄道でカバーします。都市の発展の余地としては具体的に、緒川新田地区、東浦駅周辺地区、緒川と森岡の隣接地区を考えています。これらの場所では土地の高度利用と道路整備を進めます。

 

インフラ整備は量的充足の時代から質的充実の時代に入りました。土木工事も単に大地に傷をつけるだけでなく、自然や歴史的バックグラウンドを活かした、美しい景観や居心地の良い空間を形作らねばなりません。この分野は日本においてはまだまだ認識が薄く、今から時間をかけて他のまちに先んじて取り組んでいくことによって、まちの価値を高め、他と差別化することが可能となります。住民の皆さんの合意形成を図りながら景観まちづくりを進めます。

 

もうしばらくすると、昭和の高度成長期に建築した公共施設が次々に耐用年数を迎えます。これらを計画性をもって、効率的、効果的に建て替えていく必要があります。この場合、同じ場所に同じ施設を建てるのでは莫大なコストがかかってしまいます。将来の使い方を工夫し、機能を集約したり、幅広い世代が交流できるよう施設を統合したりすることを考える必要があります。具体的な計画づくりを始めます。

 

めざす社会は、すべての人に光が当たり、孤立しない社会です。だれもが役割と居場所があり生き甲斐のある社会です。そのためには一人一人に目の行き届く学校教育はもちろん、地域や行政の“立場の弱い人たち”へのまなざしが欠かせません。不登校や引きこもりへの予防的な対処を含めた取り組みが求められます。早期対応と関係機関の協力体制の強化とともに、住民の皆さんと一緒になって地域福祉の充実に努めていきます。

 

以上の重点的な取り組みを住民の皆さんのご協力と参加の中でスピード感をもって進めてまいります。また、町長として、行政職員を信頼し任せることによって、自ら考え、まちの未来を住民とともに切り開いていく多くの職員を育てていきたいと思います。議会とは、なれ合いは避けつつも計画の早い段階から意見交換をし、アイディアを磨きながら、より建設的な合意形成に努めたいと思います。

 そして、次の東浦を担う複数の有為な人材が切磋琢磨し、住民の皆さんとともにまちの持続的発展を支えていくことが真に住民益にかなうものと信じています。

 

仕事をする上で大事な能力とは、たまたま取り組むことになった仕事を、自分の仕事として好きになれる能力です。同じ仕事をするのでも、「~したい」と言う気持ちを持っていきいきと臨むのと、「~しなきゃ」と義務的に臨むのでは、自ずと出来映えは違ってきます。

好きな仕事をもっと好きになるように、好きなまちをもっと好きになるように、遊び心を持ちつつ、「しあわせと絆を実感できるまち 東浦」をつくっていきたいと思います。

 

以上、職員の皆さん一人一人の大活躍と互いの連係プレイを改めてお願いして、3期目就任の挨拶とさせていただきます。

 

東浦町長 神谷明彦

 

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