上天気に恵まれて、昼頃からドライブに。
今日も昨日に負けない良い天気。久し振りにちょっと遠出をしてみた。
秋の涼風を先取りしようと、伊吹山に向かった。ドライブウェイ終点近くの北斜面のあちこちに望遠レンズ構える人だかり。何かと聞いたら、イヌワシの撮影スポットなのだそうだ。
終点の駐車場から高山植物を眺めながら20分ほど歩くと山頂。1377mの山頂からは、西に琵琶湖、東に濃尾平野が眼下に広がる。少し風が強いが、それでも寒くはなくて気持ちが良い。
伊吹山を下りて、関ヶ原から いなべ方面へ向かう。この道はなんと国道365号。東浦町を南北に通る国道366号(名古屋市緑区~愛知県半田市)の兄貴分?ではないか。365号は、石川県加賀市と三重県四日市市を結ぶ5県にまたがる国道だ。
いなべ を通るので、今話題の いなべ市役所新庁舎 と にぎわいの森 に寄ってみた。いなべ市は、新庁舎建設にあわせて、段丘面の雑木林の中に、名古屋と大阪の人気店を招致、市外から人を呼び込めるようなエリアづくりに挑戦している。市役所は休みだったが隣接するにぎわいの森は、若者や家族連れで文字通り賑わっていた。自分も今晩の夕食用に安めのワインと惣菜を買ってみた。
近くには、太平洋セメント(株)藤原工場と石灰石鉱山がある。伊吹山から鈴鹿山脈、養老山地にかけてのこのあたりの山は石灰岩質のため、昔からセメント工業が盛んなところだ。
太平洋セメントは東浦とも若干のご縁がある。藤原工場で造られた炭酸カルシウムは、毎日、隣接する三岐鉄道東藤原駅から貨物列車で運ばれて、JR線を経由し、武豊線東浦駅から衣浦臨海鉄道に入り、碧南火力発電所の排煙脱硫処理に使われている。一方、帰りの便には、火力発電所から出る石炭の燃焼灰(フライアッシュ)を積み込んで、藤原工場に戻り、セメントの原料の一部として使っている。そんな持ちつ持たれつのリサイクルが、東浦を経由して行われている。
さて、いなべから多度大社のある多度に出て、養老山地の南端にある多度山に上がった。道が狭くてカーブが急なので、ヘアピンを曲がりきれずに何度か切り返しをして、標高403mの山頂まで。途中、道端でニホンザルに出くわした。岐阜県から三重県にかけて、ずっと田畑に柵が張り巡らせてあったが、このあたりでは猿や鹿が頻繁に出るようだ。
頂上に出ると視界が開けて、目の前に手に取るように濃尾平野が広がっている。この絶景展望ポイントで大学生たちが歌を歌いながらBBQを楽しんでいた。ちょうど日没時で名駅の高層ビル群が夕日に赤く照らされている。眼下には手前から揖斐川、長良川、木曽川が流れている。こんな平野の縁に山地があって急に高くなっているのには、訳がある。養老山地は養老断層の働きでできた山地だ。濃尾平野側が落ち込んで、養老山地側がせり上がる逆断層だ。だから、濃尾平野は西の方が低く傾いていて、木曽三川は平野の西の縁を流れているのだと言われている。大地の活動故にこの雄大な景色があることを改めて実感する。
秋の日は釣瓶落とし。辺りは急に暗くなり、代わりに平野が星のように輝き始めた。
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