前から一度行ってみたかった太陽の塔と梅田スカイビル
先月、大阪に行った帰りに少し時間がありました。まだ日は長いし・・・大阪で以前から行ってみたいと思いつつ行けなかったところを巡ってみました。
行けなかったところとは、一つは万博記念公園にある太陽の塔。1970年の大阪万博の時には混雑で入場をあきらめました。唯一メジャーなパビリオンで入れたのはソ連館だけだった記憶があります。その太陽の塔は、塔の中段を覆っていた大屋根を撤去、補強改修をした上で、昨年から一般公開されるようになりました。
地下鉄御堂筋線(北大阪急行電鉄)終着駅の千里中央から大阪モノレールに乗って万博記念公園へ。太陽の塔を間近に一周して、裏側にも顔があるのを初めて知りました。「太陽の塔」は、頂部の未来を象徴する「黄金の顔」、正面の現在を象徴する「太陽の顔」、背面の過去を象徴する「黒い太陽」の3つの顔を持っています。さらに太陽の塔には、当時パビリオンの地下に第4の「地底の太陽」と呼ばれる顔もありました。しかし、万博終了後に行方不明になったと言います。何やら都市伝説的な香りがしないことはありませんが、それが塔の基部に再現されています。
見学は予約制のようでしたが、何も調べずに現地へ行ったら、余裕があれば当日受付もOKとのこと。塔の内部には高さ約41メートルの「生命の樹」があり、樹の幹や枝には大小さまざまな生物の模型が取り付けられ、アメーバーから三葉虫、魚類、恐竜、そして人類に至るまでの生命の進化をあらわしていました。長い間に痛んだ模型は修復され、唯一ゴリラだけ頭のアゴを動かすメカがむき出しのまま50年の歳月を訴えるように展示されています。
当時は、太陽の塔の右腕から、大屋根の空中展示へとエスカレーターで導線がつながっていたそうですが、今は、塔内側の外周ににある螺旋階段を降りてくるようになっています。自分は、ひょっとして頂部の黄金の顔から大阪の街を見下ろせるのではと密かに期待していたのですが残念。しかし、50年前のセンスとは思えないような(余り“ちゃっちさ”を感じさせない)内部展示を当時エスカレーターでベルトコンベアに載せられたように通り過ぎたであろうところを、じっくり味わいながら一歩一歩階段を上がって鑑賞するのは、結構満足感がありました。
もう一つの行ってみたかったところは、梅田スカイビル。神谷は自然保護派で人工構造物嫌いだと思われがちなのですが、実は高層ビルやダムに執着があったりするのです。ダムについてはまたそのうちお話しするとして、この梅田スカイビルは地上40階、高さ173m、原広司の設計により1993年に完成した世界初の連結超高層ビル。2つの高層建築を独立して建てたうえで地上で造った空中庭園部分をクレーンでつり上げて固定した構造になっています。建築時に二つの高層ビルは上に向かって若干(たぶん数cm??)開いた形で造っておいて、空中庭園を載せた時点でぴったりになるよう設計されているのでしょう。初期のプランには4つのタワーを連結させる構想もあったようです。シンガポールのマリーナベイ・サンズは、高さ200mの3連結超高層ビルで、空中庭園にプールがあるので有名です。ところで、ラ・デファンスの新凱旋門はどんな構造になっているのでしょうか。
梅田スカイビルは、2つのビルがつながっている外観に加えて、屋上に向かって空中を斜めに上がるエスカレーターや両棟をつなぐ22階の連絡通路など、フツーのビルにはない見所を備えています。ここはダイハツディーゼルと東芝の工場の跡地を積水ハウスが再開発したビルです。ビルの北側にはちょっとした里山風の水田があったりします。また、ビルの南側の地上から地下にかけては自然の渓谷を模した日本庭園になっていて庭園伝いに隣のウェスティンホテルに入っていけるようになっています。
梅田スカイビルのある新梅田シティとグランフロント大阪(大阪駅)との間には17ヘクタールにも及ぶ広大な梅田貨物駅跡地が残っていて「うめきた2期」再開発の計画があります。ここに都会の森となる4.5haの都市公園、高層ビル群と新駅を建設、2024年の完成を目指すそうです。すでに「うめきた1期」としてグランフロント大阪に高層タワー群と大阪駅北口に水景施設のあるうめきた広場・うめきたSHIPが完成しています。ちょうど、真夏に「雪見酒」のイベントが開催されていて、仕事帰りの若いサラリーマンでにぎわっていました。
ついでに中之島界隈も散歩してきました。ちょうど、国立国際美術館で「ジャコメッティと」と題した展覧会をやっていました。ゴツゴツした彫刻がたくさんあるのかと覗いてみたのですが、これといった感動はなし。自分のアートに対する鈍感さを改めて認識させられました。
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