市民サービス向上のための勉強会「あなたの声で日本の法律・制度が変わる! ~地域の課題を提案募集方式で解決してみよう~」に参加して
先月、名古屋市内にあるオフィス家具メーカーの提供する共創空間で開催された、公務員の勉強会に参加しました。講師は、内閣府地方分権改革推進室の萩原英樹 参事官と近藤乃介 調査員です。
同じ内閣府でも、地方が国に申請して認定される特区制度とは違って、地方が主導して内閣府地方分権推進室が間に入って闘うことによって国の法律・制度を変える「提案募集方式」のレクチャーと演習でした。以下は要約です。
高度成長期は、国がグランドデザインを描き、全国的な観点から一定の基準・手続きを定めれば良かった。各地でインフラ・産業が発展し、文句は公害くらいだった。しかし、経済の成熟期においては、人口減少、少子高齢化による地域間格差が進み、国が行う一律の行政が合わない地域が生じた。個性ある地域づくり、地方創生が課題になった。
地方分権改革は、地域に即した住民サービスの向上と行財政の効率化(仕事を減らす、働き方改革を含む)を進める。「提案募集方式」は、①自治体が地域が実際に直面する課題を発見し、②内閣府に法律・制度改善の提案を提出し、③内閣府が自治体に代わって各省庁と折衝することによって地方に使いやすい制度に改善することで、地方創生に資するやり方だ。すなわち、地方が主導して国の法律・制度を変えることになる。この方式の対象範囲は、地方公共団体への事務・権限の移譲、または、地方に対する規制緩和(義務付け・枠付けの見直し、必置規制の見直し、各種補助要件の見直し、手続きの簡素化を含む)だ。ただし、事務・事業の主体が地方公共団体であって、法律・要綱によって一定の行為が求められており、具体的な支障事例があることがポイントになる。
これまで実現した成果事例としては、例えば、過疎地における救急隊員の編成要件の緩和、放課後児童支援員の資格と員数を参酌化、タクシーにおける貨客混載の緩和、義務教育学校の医療費援助事務におけるマイナンバー制度による情報連携の範囲拡大などがある。市区町村からの提案には地域的に温度差があり、残念ながら愛知県での事例は少ない。希望があれば喜んで地方自治体での地方分権研修を実施する。
レクチャーの後は、それぞれの事例が地方分権改革提案募集の対象となるかどうかを判断する演習と、普段の業務で遭遇する支障事例を挙げて類型化、求める制度改正や法改正の案と期待される効果をまとめて発表するグループワークをしました。さすがここに集まった自治体職員の皆さんは優秀です。それぞれ思いつく改革提案を時間内にまとめて発表していました。
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