地域公共交通会議を開催しました。
暫くぶりに地域公共交通会議を開催。通常は役場3階の委員会室で開催していましたが、今回は密を避けたいと緒川コミュニティセンターのホールでの開催となりました。前回は会議を招集せず、現行(平成28年度~令和3年度・・・コロナ禍で期間を1年延期)の地域公共交通網形成計画の評価について書面にて意見と議決をいただきました。これから、現行の地域公共交通網形成計画を次の新計画に相当する地域公共交通計画(令和4年度~令和8年度)に改定するための作業に入っていきます。
今回の地域公共交通会議の議題、および協議・報告の結果は以下の通りです。
(1)地域公共交通計画策定のための住民意識調査
(2)「う・ら・ら」20周年イベント
(3)障害者手帳アプリによる障害者手帳情報確認の導入
(4)令和3年度の「う・ら・ら」利用者数
(5)バスロケーションシステムの更新
(6)Docorシステムによるバス運行状況の収集
(1)については、現計画の評価と新計画の目標設定に必要な基礎情報を得るためのアンケート調査を行う。あわせて、公共交通に対する意識・行動変容を促し、地域社会全体の価値向上を狙う。アンケートは12歳以上の住民を対象に、町内6地区、各年齢層の区分に分け、900名を抽出して行う。アンケートには、本人用1通と同居家族用2通を同封、『楽しい「う・ら・ら」のはじめかた』『東浦安心おでかけマップ2021』などの冊子とお試し乗車券を添える。設問には、外出および公共交通の利用頻度、現行施策の評価、回答者の属性、ご自身のう・ら・らの利用を実際に想定していただく質問を入れる。アンケートは7月下旬に発送し、10月の地域公共交通会議で分析結果を報告する。また、アンケートとは別に、イオンホールで9月~10月にかけて、各地区の方々を対象に、意見聴取に加えてう・ら・らを使いこなすレシピを考え、学びや気づきを伴うようなワークショップを実施する。ワークショップは全3回×(午前3地区・午後3地区の)2部制とし、各地区から参加者を募集し計70名程度とする。アンケート調査とワークショップの全体進行は名古屋大学大学院のスタッフにお願いする。・・・ことを予定しています。
これに対して、ワークショップは休日に開催できないか、地域の意見聴取としては不十分ではないか、う・ら・らだけでなく公共交通全体を考える内容にすべきではないか、啓発的な上から目線の表現を控えるべきでは、などの意見をいただきました。
なるほど、ワークショップの内容と主旨説明については改善の必要がありそうです。また、ワークショップのみで地域の意見を集約できないので、現計画策定時に行ったような各地区でのグループインタビューも考える必要があります。
(2)は、今年10月に「う・ら・ら」の運行開始から20年を迎える記念イベントとして、緒川駅東口とイオンモール東浦バス停付近の美化活動をしようとの提案ですが、地域公共交通会議副会長でもある名古屋大学大学院の加藤博和教授から、記念イベントとしてはショボいし、そもそも行政の日頃のバス停管理が行き届いていないのでは、との指摘に会場から失笑が漏れたこともあって、イベントを練り直すことに。
(3)身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の代わりに、マイナポータルに連携された「ミライロID(障害者手帳アプリ)」を使って障害者割引の認証を行うようにします。
(4)月間23,000人ほどだったう・ら・らの乗車数が、令和元年10月のダイヤ改正後まもなく、コロナ禍によって令和2年4月には8,700人ほどに落ち込み、令和3年6月現在18,000人ほどに回復しつつあります。また、ワクチン接種会場の文化センター近隣停留所の乗車数は、接種日に1日平均11.7人。接種のない日の1日平均4.9人の倍以上になりましたが、接種を受けた人数から見れば僅かに留まっています。
(5)スマホでの利用が増えてきているバスロケーションシステムが、今年8月に更新されます。変更点としては、運行状況の確認が素早くできる、マイ停留所の登録ができる、時刻表・路線図の確認が簡単にできる、遅延や到着予定時刻もわかりやすく表示されるなどです。更新と同時にバスロケのURLが変更になるので、バス停のQRコードを貼り替えます。バスロケーションシステムは、平成29年度に刈谷市と同時に導入しました。う・ら・らと結節点を持つ大府市も昨年度導入しています。
(6)名古屋大学大学院の研究として、名古屋大学が、う・ら・らの車両5台にデジタルタコグラフと画像による人感センサーを備えたDocorシステムを設置し、2年間データを取ります。バスの運行状況のほか、これまで取っていなかった降車人数もわかるようになります。これからの交通施策に役立てることが期待されます。
東浦町地域公共交通会議は、委員の皆さんからの積極的な発言があるのと、加藤教授が予定調和を崩してくださることで、いつも結果が読めないけれど実のある会議となっています。皆さんの地域の公共交通を良くしていこうとの姿勢には感謝をしています。
加藤教授が、この日の東浦町公共交通会議についてfacebookに投稿されています。
→https://www.facebook.com/buskato/posts/3038957199671205
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