公共交通に関する住民グループインタビューを行いました。
10月末から町内7地区(小学校区)で公共交通に関する住民グループインタビューを行っています。今日は、午前に石浜西地区、午後に片葩地区で、区長さんや自治会長さんをはじめ住民の皆さん10人程度にご参加いただきました。
はじめに、名古屋大学大学院環境学研究科の加藤博和教授から、公共交通の大切さについて以下の内容のレクチャー。
群馬県での調査によれば、数百メートルの移動にもクルマを利用。外出時に無意識にクルマのキーを持つ人が多い。2005年~2015年の間に若者と高齢者のお出かけ頻度が逆転しているが、これはICT普及のせいと思われる。
田舎ほど運動せず不健康、クルマ依存だから。
「将来クルマに乗れなくなったら公共交通を利用したい」は、ありえない! クルマに乗れるうちに、公共交通も乗るようにしておくことが必要。
クルマがあれば、誰かに頼めば、ICT・通販があれば・・・は健全か? クルマがなくても気兼ねなく自由にお出かけできることが公共交通の存在意義。
「乗って楽しい」「降りても楽しい」お出かけは、健幸、QOL、安心安全、豊かさ、SDGsにとってもプラス。子どもにとっても動きやすい環境づくりは、地域への愛着につながる。(自由に移動ができないと、子どもはやがて都会に出て行ってしまう。)
地域公共交通の公的維持スキームは、健康保険と同じ。公共交通政策とは、保険料や自己負担を納得して払っていただけるサービスをつくり、それをうまく案内、PRし、意識共有を進めること。
利用者は「不便だし」、事業者は「乗ってくれないし」と、それぞれ勝手なことを言っていてもダメ。互いに話し合って、みんなで取り組むことができれば。
次いで、参加者の自己紹介でしたが、もうこの時点から、う・ら・らの利用体験談や、感想、苦言、要望など、皆さんの積極的な発言がありました。バスの本数、ルート、運行時刻の延長、通勤対応、運転マナーの向上についての意見が多かったです。それぞれの意見に対して、加藤先生が、利用者と事業者と委託業者の事情を踏まえながら、丁寧に受け答えされていました。デマンド交通や夜間運行の社会実験などについての議論も若干ありました。
8月に実施したアンケート結果とグループインタビューで出た意見を踏まえて、今後の公共交通のあり方を考えていきます。ご参加ありがとうございました。
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