ちょっと変わった大須の街歩きをしてきました。
土曜日は、まいまい東海の町歩きツアー「【大須】名古屋スリバチ学会凸凹ツアー!名古屋屈指の繁華街から旭遊郭跡へ ~「地獄谷」の痕跡、サブカルの街はどうできた!?大須の路地裏探検まで~」に参加して、大須界隈をぶらぶら歩きしてきました。
近頃、混雑する名の知れた観光地に行くよりも、そのまちに愛着のあるガイドさんによるちょっとマニアックでローカルなトリップの方が面白いと感じるようになりました。まいまい東海のHPにも「暮らしや風習、路地奥の秘密、暗渠に古墳、不思議な高低差、トマソンから魑魅魍魎まで。年間を通して開催されるまちの住民がガイドするミニツアーです。独自の視点を持つガイドさんと歩けばまちのあちこちに潜んでいた面白さ、その土地ならではの歴史が次から次へと浮かび上がってきます。まちへの愛と教養が身につくと、日常がもっと楽しくなる。」と書いてあります。
今回のツアーのガイドさんは、“地形から都市の成り立ちを読み解く”名古屋スリバチ学会の方で、偶然にも以前お会いしたことがありました。
ツアーでは、大須観音の成り立ち、大須の街にいっぱい隠れている古墳群、埋められて今はない川の跡、大正12年に中村へ引っ越した北野新地(旭遊郭)の跡などを巡って、最後に昭和初期の大須界隈の絵と版画が収蔵されている古川美術館を訪ねました。
大須観音の寺号は北野山真福寺宝生院。清洲越しで今の岐阜県羽島市大須からここに移ってきたのだそうだ。仁王門の脇にある石柱には旭遊郭の千寿楼が寄付したと書いてある。
寺は空襲で焼けコンクリートで再建された。大須観音の文庫には古事記をはじめとする国宝4点と40点以上の重文が収蔵されているそうだ。
ここから大須商店街の方へ行く。
ここは名古屋アングラ界の聖地、七ツ寺共同スタジオ。
ツアーとは関係ないけど、このショップの入り口、ついつい入ってみたくなる。
大須商店街のど真ん中にある、冨士浅間神社。戦災でここだけ焼け残った。当時の防火壁(二つのアーケード街の背割りに今も残っている)に守られたらしい。社殿の奥が高くなっていて、古墳の上に建てられていることがわかる。
大須演芸場のちょうど裏手にある楠の古木に覆われた那古野山古墳。前方後円墳の円墳の部分が残っている。
張り紙地蔵と呼ばれる陽秀院、身体の治したいところに紙を貼ると御利益が。紙は10円也。
細い路地には新しい店ができていたりする。
ここは若宮大通沿い、丘の上に社がある日の出神社古墳。白川公園の近くには谷があって、紫川(白川)が流れていたのだそうだ。高層マンションの建設時には発掘が行われて昔の河道跡が出土している。
このスリバチ地形は七志水川の跡。川は埋められて道路になっている。
この坂道を上がっていくと伏見通に出た。正面は、フィギュアの聖地、大須スケートリンク。ここには全長138m?と言われる大須二子山古墳があったが、いまは完全に消失している。ここの土で熱田台地の凹凸が均されたらしい。
以上、伏見通(国道19号)を挟んで、東側の大須観音と大須商店街のある一帯と、昔遊郭のあった花園町とトキワ通り(伏見通の西側)そして白山神社まで行って戻ってくる約2.9kmのコースを歩きました。
最後に、池下の古川美術館を訪ね、大正から昭和にかけての日本画家 朝見香城の手による、旭遊郭があった当時の花園町の提灯祭や大須観音、東別院、鶴舞公園などの絵画と版画を鑑賞。花園町提灯祭は通りの柳や両側の建物に飾られた提灯がとても華やか。
写真は、名古屋スリバチ学会のメンバーでガイドをしてくださった古橋さん。ツアーのアシスタントの山下さん、本職は提灯屋さんなのだそうです。あいち戦国姫隊の関係で今年の於大まつりに来てくださっていたとのこと。ご縁ですね。まいまい東海の事務局をしていらっしゃる木村さんは、陶芸家でもあり、かつ古墳に詳しいとのこと。額を持っているのは美術館の学芸員さんです。
ありがとうございます。街歩きを楽しませていただきました。
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